こんにちは、にゃんこです。
震災から丸5年。
この間、たくさんの方々の力強い支援や想いがつながり、復興は確実に歩みを進めてきました。
しかし、5年たつ今もなお、宮城県内のプレハブ仮設住宅の入居率は全体で5割を超えているという状況。
5年という一つの区切りを迎えた今、被災地ではさまざまな想いが交錯」しているように感じます。
5年、10年、15年、20年…この先も“忘れない”のメッセージを発信し続けられるのか。
これからが本当の正念場なのかもしれません。
▼〈プレハブ仮設〉宮城の入居率 依然5割超(河北新報社)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201602/20160225_11017.html
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仙台市宮城野区にある「燕沢復興公営住宅(燕沢市営住宅)」も、ようやく昨年7月から入居が始まりました。
2月26、27日の2日間、ここの集会所を会場に住民と地域の皆さんによる交流会「みんなの作品展」が開催されると聞き、私もお邪魔してきました。
燕沢市営住宅は、JR東仙台駅から徒歩10分程の住宅街に位置しています。
2、3階建ての建物が全部で5棟。
全55世帯のうち、現在は約50世帯が入居しています。
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「みんなの作品展」では、住民の方をはじめ地域の方々、さらに、隣接する西山中学校と小学校の生徒の皆さんによる作品も展示されていました。
会を主催したのは、「燕沢市営住宅自治組織準備会」の方々。
入居を開始してから約7カ月、今月末にようやく自治会が設立することが決まりました。
現在のコミュニティの状況について準備会の渡辺由美さんにお話を伺いました。
「入居してから何度も交流会を重ね、2月には福岡や長野からも支援に来てくださりイベントを開催していただきました。入居者の方も皆さんいい方たちばかりで、少しずつ交流が広まっています」
しかし一方で課題も。
「この5年の間に何度も引っ越しを余儀なくされた方々が多いんです。私も3回目。引っ越した先々でコミュニティづくりに追われ、ようやく終の棲家にと思ったらまた新たなコミュニティ。その疲れもあるのか、『私はもういいから』という方もいらっしゃいます。一人一人さまざまな想いがありますからなかなか難しいですよね。
参加してくださる方も女性が多く、男性が少ないんです。参加してくれるともっと活気がでると思うのですが、なかなか腰が重いようで。麻雀とか囲碁とか男性が参加しやすいサロンもあるといいのかな。いろんなことをやりながら前に進んでいきたい」
と、渡辺さん。
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そして、今回の交流会を力強く支えてくれたのは、西山中学校の生徒の皆さんと地域の皆さんで構成する「燕沢復興住宅サポート委員会」!
27日には住民の方々のために「復興鍋」を作り、振る舞ってくださいました!
復興鍋に入っているのは、女川産サンマのつみれ。
なぜ女川…?
その答えは、震災直後から西山中学校の三浦亮校長が中心となって行っている復興支援活動「女川を元気にする会」にありました。三浦校長はこの会の会長を務めていらっしゃいます。
以前、女川にある中学校に、教頭として2年間赴任していた三浦校長。
「その間、地域の方にすごくお世話になって。震災直後はまったく連絡が取れず気掛かりだったんです。ようやく連絡がついたのは約1週間後。食べ物がない、温かいものが食べたいと聞いて。仙台市内はある程度食料が確保できるようになっていたので、それならとカレーライスや豚汁を作って女川に炊き出しに行ったんです」
これがきっかけとなり始まった女川町との交流。
2012年に教員やPTAのOBの有志とともに「女川を元気にする会」を立ち上げてからは、ミニコンサートや交流会を度々開催してきました。
「女川に行くときは小学生から大学生まで150人くらいで行くんです。養殖体験をさせてもらったり、焼きそばやかき氷を食べながら子どもたち同士交流したり。前回はせっかく来てくれるんだから女川のキレイな海を見せてあげたいって、船を2隻も用意して子どもたちを乗せてくれたんです。元気を与えに行っているはずなのに逆に元気をもらって帰ってくる。こっちに住んでいる人よりも元気なんですよ!」
「今日はここで交流会があると聞いて、生徒と一緒に復興鍋を作って持ってきました。女川産の新鮮なサンマを使ったつみれは絶品です!」
と、笑顔の三浦校長。
住民の方への声掛け、外に出られない住民の方への配達など、生徒の皆さんの頑張りも輝いていました。
「こうやって来てくれることがほんとうにありがたい」
と、うれしそうに話す渡辺さん。
復興鍋に込められた温かい想いに、たくさんの笑顔があふれていました。
(取材日 平成28年2月27日)
震災から丸5年。
この間、たくさんの方々の力強い支援や想いがつながり、復興は確実に歩みを進めてきました。
しかし、5年たつ今もなお、宮城県内のプレハブ仮設住宅の入居率は全体で5割を超えているという状況。
5年という一つの区切りを迎えた今、被災地ではさまざまな想いが交錯」しているように感じます。
5年、10年、15年、20年…この先も“忘れない”のメッセージを発信し続けられるのか。
これからが本当の正念場なのかもしれません。
▼〈プレハブ仮設〉宮城の入居率 依然5割超(河北新報社)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201602/20160225_11017.html
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仙台市宮城野区にある「燕沢復興公営住宅(燕沢市営住宅)」も、ようやく昨年7月から入居が始まりました。
2月26、27日の2日間、ここの集会所を会場に住民と地域の皆さんによる交流会「みんなの作品展」が開催されると聞き、私もお邪魔してきました。
燕沢市営住宅は、JR東仙台駅から徒歩10分程の住宅街に位置しています。
2、3階建ての建物が全部で5棟。
全55世帯のうち、現在は約50世帯が入居しています。
県営燕沢住宅の北側、奥に見えるのは仙台市立西山中学校 |
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「みんなの作品展」では、住民の方をはじめ地域の方々、さらに、隣接する西山中学校と小学校の生徒の皆さんによる作品も展示されていました。
上に飾られている写真は男性入居者の作品。額も手づくりなんだそうです! |
西山小学校の児童の皆さんの作品 |
会を主催したのは、「燕沢市営住宅自治組織準備会」の方々。
入居を開始してから約7カ月、今月末にようやく自治会が設立することが決まりました。
現在のコミュニティの状況について準備会の渡辺由美さんにお話を伺いました。
「入居してから何度も交流会を重ね、2月には福岡や長野からも支援に来てくださりイベントを開催していただきました。入居者の方も皆さんいい方たちばかりで、少しずつ交流が広まっています」
しかし一方で課題も。
「この5年の間に何度も引っ越しを余儀なくされた方々が多いんです。私も3回目。引っ越した先々でコミュニティづくりに追われ、ようやく終の棲家にと思ったらまた新たなコミュニティ。その疲れもあるのか、『私はもういいから』という方もいらっしゃいます。一人一人さまざまな想いがありますからなかなか難しいですよね。
参加してくださる方も女性が多く、男性が少ないんです。参加してくれるともっと活気がでると思うのですが、なかなか腰が重いようで。麻雀とか囲碁とか男性が参加しやすいサロンもあるといいのかな。いろんなことをやりながら前に進んでいきたい」
と、渡辺さん。
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そして、今回の交流会を力強く支えてくれたのは、西山中学校の生徒の皆さんと地域の皆さんで構成する「燕沢復興住宅サポート委員会」!
27日には住民の方々のために「復興鍋」を作り、振る舞ってくださいました!
この日は250食もの復興鍋を用意。 中学生の皆さんもお手伝いに駆け付けてくれました! |
復興鍋に入っているのは、女川産サンマのつみれ。
なぜ女川…?
その答えは、震災直後から西山中学校の三浦亮校長が中心となって行っている復興支援活動「女川を元気にする会」にありました。三浦校長はこの会の会長を務めていらっしゃいます。
以前、女川にある中学校に、教頭として2年間赴任していた三浦校長。
「その間、地域の方にすごくお世話になって。震災直後はまったく連絡が取れず気掛かりだったんです。ようやく連絡がついたのは約1週間後。食べ物がない、温かいものが食べたいと聞いて。仙台市内はある程度食料が確保できるようになっていたので、それならとカレーライスや豚汁を作って女川に炊き出しに行ったんです」
これがきっかけとなり始まった女川町との交流。
2012年に教員やPTAのOBの有志とともに「女川を元気にする会」を立ち上げてからは、ミニコンサートや交流会を度々開催してきました。
「女川に行くときは小学生から大学生まで150人くらいで行くんです。養殖体験をさせてもらったり、焼きそばやかき氷を食べながら子どもたち同士交流したり。前回はせっかく来てくれるんだから女川のキレイな海を見せてあげたいって、船を2隻も用意して子どもたちを乗せてくれたんです。元気を与えに行っているはずなのに逆に元気をもらって帰ってくる。こっちに住んでいる人よりも元気なんですよ!」
「今日はここで交流会があると聞いて、生徒と一緒に復興鍋を作って持ってきました。女川産の新鮮なサンマを使ったつみれは絶品です!」
と、笑顔の三浦校長。
住民の方への声掛け、外に出られない住民の方への配達など、生徒の皆さんの頑張りも輝いていました。
「こうやって来てくれることがほんとうにありがたい」
と、うれしそうに話す渡辺さん。
復興鍋に込められた温かい想いに、たくさんの笑顔があふれていました。
(取材日 平成28年2月27日)