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「まるかじり気仙沼飲食ガイドWeb版」誕生!(気仙沼市)

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こんにちは。kaiiです。
各地の大雨被害が報じられています。被害を受けられた皆さまにお見舞いを申し上げます。

7月1日、気仙沼の地元住民が推薦する飲食店など160店以上の情報を満載した「まるかじり気仙沼飲食ガイドWeb版」が完成しました。

まるかじり気仙沼飲食ガイドweb版のパンフレット
気仙沼の観光施設などで配られています


平成18年9月、旧気仙沼市と旧唐桑町、旧本吉町が合併して新しい気仙沼市が誕生しました。その際に、スローフード運動の精神に基づき自然と文化を守りながら食を活かした個性的で魅力あるまちづくりを進めるようと、「気仙沼スローフード都市宣言」をしました。

地域の食の宝庫 気仙沼湾

これを受けて気仙沼商工会議所は、気仙沼の魅力を全国に発信するために、平成19年度に中小企業庁の補助事業を活用して、地元の新たな特産品や観光資源を開発する「気仙沼∞全国発展プロジェクト」事業を立ち上げました。
そしてそのプロジェクトの一環として、「まるかじり気仙沼ガイドブック」を発刊しました。

2012年復刻された「まるかじり気仙沼ガイドブック」
「まるかじり気仙沼ガイドブック」は、圏域の観光資源や郷土の自然、歴史、文化、特産品、飲食店などの情報が網羅しています。


気仙沼市の歴史や文化などがわかりやすく説明されている
「まるかじり気仙沼ガイドブック」
東日本大震災後、復興支援に来ている他の自治体の職員や報道関係者、ボランティアに来た人たちから「震災前の気仙沼の自然、歴史、文化を知りたい」との意見が多くありました。そこで市販用に増刷してあった数十冊の在庫を配ったものの、すぐになくなってしまいました。



復刻版には東日本大震災について加筆されました

その後、「震災からの復旧、復興には何世代にも亘る時間が必要で、数千年の間積み重ねられてきたこの地域の生活文化を守り、伝えていきたい」と本の編集に携わった地域づくり団体『スローフード気仙沼』の思いもあり、平成24年11月、東日本大震災のことなどが加筆され、公益社団法人Civic Forceと協働で「まるかじり気仙沼ガイドブック復刻版」が発行されました。
今では、NPO、NGO、大学関係者、気仙沼語り部育成事業、本を必要とする地域の団体や市民に活用されています。



まるかじり気仙沼飲食ガイドWeb版

「まるかじり気仙沼飲食ガイドWeb版」は、このガイドブックの飲食店情報のアップデート版です。震災から店舗を新規に復旧させた店や仮設共同店舗の中で再開、開業した店などを調査したのは早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンターの学生や、まちづくり会社気仙沼地域開発株式会社、スローフード気仙沼会員の皆さん。地元の人の目線と足で探したお薦めのお店が、160店以上掲載されています。

気仙沼の飲食店が150店以上紹介されています

名物フカヒレやマグロ、ウニやアワビなど気仙沼の豊かな魚介類をネタに握られる寿司の店。水揚げの盛んなサンマの出汁が自慢の「気仙沼らぁめん」の店。B級グルメで有名な「気仙沼ホルモン」の店なども紹介されています。

「まるかじり気仙沼飲食ガイドWeb版を活用してください」
スローフード気仙沼事務局 気仙沼商工会議所 佐藤さん

スローフード気仙沼事務局を担当している気仙沼商工会議所の佐藤さんは
「気仙沼市内のあらゆる飲食店の中から、地元住民が推薦する約161店(平成25年7月27日現在)が紹介されています。気仙沼の豊かな食材やアイデアを活かし地元の味を提供している飲食店を一覧できる『まるかじり気仙沼飲食ガイドWeb版』で、気仙沼のおいしいもの発見してください」
と話します。

気仙沼のおいしいものがたくさん紹介されていています
おいしいものが大好きなkaiiもさっそく検索してみました。

「まるかじり気仙沼飲食ガイドWeb版」には気仙沼のおいしいものがエリア、ジャンルなどでも検索ができるよう工夫されていてとても検索しやすかったです。

震災後、営業状況が分からなかったお店や、新しくできた店舗なども発見できました。
朝食を提供している店やおいしいコーヒーが飲める店などの情報もたくさん掲載されています。

皆さんも気仙沼のおいしいもの探しに活用してください。



「まるかじり気仙沼飲食ガイドWeb版」
http://slowfood-k.com/marukajiri/diary.cgi



(取材日 平成25年7月27日)

夏休みに被災地へ メッセンジャーとしてのボランティア活動・東北学院大学(仙台市)

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YUUです。


ココロプレスでは、産学官連携により東北の復興、新生を目指した事業に取り組む復興大学の活動をたびたび取り上げてきましたが、今回は柱となる4事業の1つ「災害ボランティアステーション」の事務局を務める東北学院大学の活動を紹介したいと思います。

東北学院大学が事務局を務めている大学間連携の災害ボランティアネットワークは、年々、その結びつきを強め、連携する大学数も増加しています。

災害ボランティアネットワークは、学都仙台コンソーシアム加盟大学と東北学院大学が震災後に構築したもので、被災地の外も含めて89の大学が加盟しています。今年も8~9月の期間に宮城県気仙沼市、南三陸町、山元町にそれぞれ数日間の泊りがけのボランティア活動を行う予定です。


平成24年度、大学間連携災害夏季集中ボランティア、気仙沼プロジェクトの参加者たち

今年度の夏季集中ボランティアの活動内容は、多岐にわたっています。

まず、気仙沼市と南三陸町では、被災企業で数日間の職業体験をする復興支援インターンプロジェクトが予定されています。

大学間連携の特性を生かしたこのプロジェクトでは、被災地外の大学生が、被災地の企業で数日間の職業体験を行い、被災地および被災企業の現状、復興の進捗、課題等について学びます。

その体験をもとに、参加学生が各大学へ戻った後、パネル展示やインターン報告会などを実施して、体験し、学んだ被災地のさまざまな情報を幅広く発信することを目的としています。



東北学院大学学長室事務課(ボランティアステーション担当)の其田雅美さんは、復興支援インターンプロジェクトについて、次のように話してくれました。

「被災地における他のボランティアプロジェクトについても同様のことが言えると思いますが、インターン体験では、『被災企業での職業体験』を通じて、参加した学生たちが、被災地の現状、課題等を被災地域外で幅広く情報発信することを具体的な目的としています」


気仙沼市復興支援インターンプロジェクトの活動期間は5泊6日です。
連携団体は復興庁宮城復興局、気仙沼市、気仙沼商工会議所。受入企業は(株)足利本店、(株)阿部長商店、(株)加和喜フーズ、(株)斉吉商店、(株)中華高橋水産、(株)八葉水産、(株)フジミツ岩商の7社が名を連ねます。


南三陸町復興支援インターンプロジェクトの活動期間は5泊6日です。
連携団体は復興庁宮城復興局、南三陸町。受入企業は伊藤(株)、(株)及善商店、(株)カネキ吉田商店、(株)行場商店、マルアラ(株)及川商店、(株)ヤマウチの6社です。

昨年までのプロジェクトの情報発信の具体例としては、参加大学の大学祭などで、パネル展示や報告会を実施。震災前と震災直後と現在の定点写真を比較して、被災地の復興状況や現状、被災地の経済、観光客の入込等の震災前後の変化についての周知などを行ったといいます。

「参加大学の大学祭で模擬店を出店し、被災地産品を食材とした料理を多数の来場者に提供する試みなども、すでに複数の大学で行われました。被災地産品の広報活動という側面とともに、新規需要の喚起につながるような食材の新しい調理法、新商品の開発を提案する試みなども報告されています」

新商品開発の一例ですが、参加した広島県の大学が提案、情報発信したことで、宮城名産ずんだベースの広島名産もみじまんじゅうが発売されたそうです。

「インターンプロジェクトの参加者の中には、この体験が契機となって、進路選択の幅が広がったと話す学生も増えているようです。受入れ先企業、および被災地への就職を進路選択の希望に加えるような学生も出てくることを期待して、このインターンプロジェクトを実施しています」


次に、被災地に宿泊する夏季集中ボランティアは、職業体験のインターンプロジェクト以外にも2つのプロジェクトが予定されています。

気仙沼市・唐桑町プロジェクトは、4泊5日で気仙沼市の唐桑半島を中心に津波の被害を受けた古道・遊歩道の整備活動、海岸清掃活動、漁業支援活動、地域祭事支援活動などを行います。


県南地域では、山元町プロジェクトが予定されています。活動内容は畑の土中にあるガレキ、ごみ撤去、ビニールハウス設営の手伝い、被害に遭った家屋内外の片付け、イチゴ農園のお手伝いなどを行います。


昨年度の気仙沼漁業支援の様子

震災から3年目を迎えても、被災地におけるボランティアのニーズはいまだに高いといいます。

山元町の農地復興活動や気仙沼漁港清掃活動などは、東北学院大学災害ボランティアステーションを立ち上げた当初から定期的に行ってきている支援活動ですが、ステーションでは、大学生と教職員がともに試行錯誤することによって、多様なニーズに対応してきました。

学生たちのがれき処理活動

其田さんは、ステーション立ち上げからの歩みを次のように振り返ります。

「ステーション設立当初は、仙台市社会福祉協議会が中心となって設立した仙台市災害ボランティアセンターに協力し、大学生を中継していくことを目指しました。その後は、さまざまな組織との連携体制をとることによって、ステーションとしての独自の活動を展開することも可能となり、ステーションの役割・機能も広範囲に及ぶようになってきました」

仙台市若林区五橋の仙台福祉プラザ内にある仙台市災害ボランティアセンターと、東北学院大学土樋(つちとい)キャンパス内のステーション事務局は、徒歩で移動できる距離です。とそれぞれの活動拠点が近いこともあり、其田さんによるとステーションの設立以来、互いに「ウィン・ウィン」の関係で連携、活動の場を広げてきたそうです。

復興大学は、学都仙台コンソーシアムが基盤となっていますが、東北学院大学が事務局を務めるステーションのボランティア活動にも、全国各地に学校連携が基盤となるコンソーシアムが設立されていることによって、その加盟大学の学生達が、プロジェクトに参加しやすい環境が整えられつつある状況す。

被災地でのボランティア活動に参加するときに足かせの一つとなる交通費の経費については、参加大学から仙台までの往復交通費をステーションがサポートする(復興支援インターンプロジェクトの対応)など、東北学院大学は、さまざまなバックアップ体制を敷いています。

参加大学の中には、福岡県の大学のように、遠方からの交通費を全額サポートするケースもあったといいます。

また、仙台から活動地への移動に関しては、東北学院大学がマイクロバス等を用意。活動期間の宿泊施設も全て完備されています。

「復興支援が前提にあることは当然ですが、学生ボランティア活動の大切な側面は、参加者たちに座学だけでは学ぶ機会の少ない活動を行っていただき、学生間、社会交流を通じて成長していただくことです。そのため、各プロジェクトでは、ディスカッションができる機会も積極的に設けるようにしています」


「大学生」ならではの復興活動を側面から支える
東北学院大学ボランティアステーション担当の其田雅美さん

復興活動にはさまざまな形があると思います。

それぞれの立場でできること、継続していくこと、被災地外への必要な情報を発信し続けることが、長いスパンでの復興への取り組みを考えるうえで、大切なことではないでしょうか。


東北学院大学が事務局を務め、推進してきた大学間連携災害ボランティアネットワークによる大学生の夏期集中ボランティアは、活動そのものが被災地への有効な手助けになるだけではなく、参加者を成長させ、被災地外へのメッセンジャーとして送り出す役割を担っています。

東北学院大学ボランティアステーションでは、紹介した夏期集中ボランティア以外にも、1年を通じて、宮城県内の各地域で、さまざまなボランティア活動に取り組んでいます。


活動の案内や問い合わせは、下記ホームページで。

東北学院大学災害ボランティアステーション
www.tohoku-gakuin.ac.jp/volunteer/


(取材日 平成25年7月22日)

おもてなし武将隊JAPANが女川に(女川町)

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こんにちは、Chocoです。
告知です!!
昔の武将たちが現代の女川に蘇ります。

「おもてなし武将隊JAPANツアー2013〜龍吟虎嘯〜in 女川」
女川コミュニティ(Facebook page):https://www.facebook.com/onagawa.community/posts/485184211557018


女川中学校の生徒たちのグループ「青空プロジェクト」が企画、運営したイベントが明日、女川中学校体育館で行なわれます。


お城や観光名所などで観光客へのおもてなしやパフォーマンスを行ない、多くの女性ファンに大人気の「おもてなし武将隊」は、全国各地に約200名います。
そして、
「武士は国のために生きてこそ、武士じゃ」という織田信長が発した大号令で集まった12名の武将たちで結成したのが『おもてなし武将隊JAPAN』です。

https://www.facebook.com/2012bushoより参照

彼らが、明日、女川へ出陣するのです。

このイベントを企画したのは、女川中学校の「青空プロジェクト」の皆さんです。
そして、なんと!!
キャストとして出演する生徒さんがいるそうです。

なんだか楽しいイベントになりそうです。
中学生が企画した素敵なイベント!!
そして、かっこいい武将隊を間近で見れるチャンスです。
ぜひ、明日は女川へ集まってください!!

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日時:8月4日(日)会場:13時/開演14時
会場:女川中学校体育館(宮城県牡鹿郡女川町女川浜字大原)
料金:女川町及び近隣の方は一律500円(税込)
   それ以外の地域から来る場合は、一般入場料金となります。
    ※詳しくはウェブをご覧ください。http://www.soueisha1979.com/busho-tai/


(取材日 平成25年8月3日)

千石船が女川へ(女川町女川港)

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こんにちは、Chocoです。

7月30日、女川湾に千石船が寄港しました。


その姿は、貫禄があり、その空間だけ時間が止まっているような、そんな雰囲気でした。


千石船(弁財船)は、中世末期の安土桃山時代から江戸時代、明治にかけて日本での国内海運に広く使われた大型木造帆船です。
2005年、青森市の公益財団法人「みちのく北方漁船博物館財団」が千石船を現代に復元させました。
復元北前型弁財船「みちのく丸」は、全長32メートル、幅8.5メートルで、米を1000石(150トン)を積むことができます。

「千石船東廻り航路文化交流」のため、7月19日に青森を出港し、太平洋岸側を渡り、東京有明埠頭を目指す航海です。
その途中、復興と鎮魂を祈願するために、被災3県の港へ寄港しました。

青森港を出航し、岩手県では、釜石や大船渡に寄港しました。


宮城県では、女川町女川港にやってきてくれました。
30日に行われた寄港セレモニーには、多くの地元の方たちが集まりました。
オープニングを飾ったのは、女川潮騒太鼓 轟会の皆さんの演技でした。

須田善明女川町長が、みちのく丸の寄港への感謝の気持ちをお話しました。
「—私たちは、さまざまな困難がまだまだ続いている。先人たちはいろいろな努力を払って困難を乗り越えてきた。だからこそ今を生きる私たちが乗り越えられないわけがない。脈々と地域の魂、日本の魂は受け継がれてきたんだ。
「みちのく丸」の寄港は、そういうことを思い出すことができる、勇気を与えてくれた。
今回、もらった多くの勇気を力に変えて前に進んでいきたい—」


次の演技は、女川港大漁獅子舞まむし」の皆さんです。
「今回は、来ていただいた皆さんの安全のために演技します!」と、力強い挨拶で演目が始まりました。

獅子が木村透船頭(左)や乗組員のところへやってきて、一人一人の頭をかみます。
獅子にかまれた人は、無病息災でこの一年 元気で過ごせるという言い伝えがあります。
今回は航海への安全祈願も入っています。

勇ましい獅子の横に若い獅子がいました。


若い獅子も会場に集まった人たちの無病息災を願い、かみます。

須田市長もかんでもらっていました。

青森県の木村船頭や須田市長など関係者と共にテープカットが行なわれました。

その後、船内見学会が行なわれ、多くの人たちが並んでいました。
お客さんたちは、木造で作られた千石船の中をゆっくり見て回っていました。

その横には、メッセージの書けるスペースがありました。
被災地からのメッセージを東京へ送ってくれるそうです。


そこへメッセージを書いている小学生に会いました。


「みちのく丸」で寄港した方々へ女川を代表して、彼らからメッセージがあります。
「きれいなふねを見せてくれて、ありがとうございます」
新田 湊くん

「みちのく丸をみせてくれてありがとう」
岡 鈴之助くん


会場にいた多くの子どもたちは、迫力がある船を眺めていました。
その瞳はとてもキラキラしていました。

女川町は、復旧作業が進んで、日に日に風景も変わりつつあります。
その反面、まだまだ生活での不安、問題が残っています。
先代の船大工の丁寧な仕事で頑丈に作られた千石船は、長い航海に耐え、船員の的確な舵さばきでさまざまな苦難を乗り越えてきました。
その姿を想像することができる千石船「みちのく丸」を見ることができ、そして、女川町に来てくれた青森の方々の温かさに触れて、勇気をもらった人も多くいると思います。

2005年に建造した復元船「みちのく丸」は、2度ほど渡航をしたそうで、木造で老朽化が進んでいるため、今回が最後の航海になるかもしれないと、関係者の方が教えてくれました。

メッセージをくれた湊くんと鈴之助くんが言った、
「ありがとう」
これが、女川町民の皆さんからのメッセージです。

さまざまな困難を乗り越えた先人たちが私たちの歴史に多くのことを刻んできました。
現在、女川や被災地の皆さんも、困難な状況の中、元の生活に戻るために、もしくは、もっと良い町にするために・・・多くの人が人のため、町のため、地域のために一生懸命頑張っています。
そして、将来、復興した町をみて、
「先人たちは、大きな被害を受けてもこんなにすばらしい街を作り上げたんだ!!」
と、今回の船を見て思ったように人々は口にすると思います。


30日の夕方、みちのく丸は女川港を後にし、翌日には福島県のいわき市の小名浜へ寄港しました。
現在、東京の有明埠頭へ向かって渡航中です。

近代都市東京へ、ゆっくりと向かうみちのく丸。
どんなにきれいで立派な大型客船を見ても、負けないくらいの貫禄ある「みちのく丸」、ぜひ、東京近辺に住んでいる方は、8月5日は有明埠頭でみちのく丸の到着を見に行ってみてください。

歴史の重みを感じることができます。

(取材日 平成25年7月30日)

週刊ココロプレス 第58号

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ココロデスクです。

8月4日12時28分。
ようやく梅雨が明けた翌日のお昼時、突然、大きな横揺れを感じました。
「ちょっと長いな」と思いながらガスコンロの火を消した途端に、再び強い横揺れが。
3月11日のこと、そしてその後の4月7日のことが、一瞬、頭をよぎりました。

すぐにテレビをつけると、ちょうど「NHKのど自慢」を生中継していました。この日は愛知県豊川市からの中継で、震源から遠かったためか、地震の知らせがスタジオに届いたのは揺れが収まった後でした。何も気付かずに熱唱している出場者の姿を見て、何か自分自身が現実から離脱したような不思議な浮揚感を覚えました。

携帯電話の緊急地震速報が鳴ったのは、さらに1、2分経ってからでした。

知人たちの安否を確認したかったのですが、輻輳(ふくそう)を引き起こしてはいけないので電話は控えました。代わりにフェイスブックで情報交換をしていました。

津波の恐れのないことがテレビ、ラジオ、インターネットなどで伝わってきてホッとしましたが、それでも県内では4名の方々が転倒したり物に当たったりしてけがをしました。建物や器物についての被害はこれから判明していくのかもしれません。

影響を一番受けたのは交通機関ではなかったでしょうか。新幹線は比較的早く正常運転に戻りましたが、在来線や仙台市営地下鉄は長時間、ダイヤが乱れました。この週末は関東に住む友人一家が被災した地域を旅行中で、岩手から宮城に移動している頃だと知っていたので、たいへん気をもみました。


東日本大震災の後に震災の震源域で発生した震度1以上の有感地震は、これが9,999回目だったのだそうです。本日(2013年8月7日 16時)現在で10,004回です。1日当たり平均11回以上ですから、ほぼ2時間に1回は地震が発生していることになります。

「地震は突然発生する特別な災害ではなく、日々、想定して対策をとっておかなければならない災害だ」ということを、あらためて肝に銘じました。



<もくじ>
■イベントガイド
■今週のダイジェスト (7月24日~8月6日)
■編集後記

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■イベントガイド
 復興を願い、復興の姿を見ていただけるイベントです。
 ※詳細は主催者にお問い合わせください。
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石巻に恋しちゃった♡」
2013年7月12日~8月11日
石巻市、東松島市、女川町各所
石巻に恋しちゃった♥実行委員会事務局
http://ishikoi.com/

第62回 気仙沼みなとまつり
2013年8月10日、11日
気仙沼市田中前大通り・海の道(港町臨港道路)・湾内海上

第2回 復興神輿まつり
2013年8月11日
気仙沼お魚市場、海岸通り、復興屋台村気仙沼横丁、気仙沼復興商店街南町紫市場等を巡行
神輿を担ぐ会 弁天連

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  ■今週のダイジェスト (7月26日~8月5日)
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2013年7月26日金曜日
復興庁の仕事って何ですか?~復興を通じてすばらしい地域づくりを(気仙沼市)
「気仙沼漁港はF1サーキットのピットのようだ。漁業に必要な機能が全て揃っている」
と、復興庁復興推進官の石塚さん。震災から立ち直ろうともがいている気仙沼の魅力を語ります。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/07/blog-post_7578.html

2013年7月29日月曜日
復興グルメF-1大会(石巻市鮎川浜)
石巻の牡鹿半島の先端にある仮設商店街「おしかのれん街」で、岩手県、宮城県、福島県の3県にある仮設商店街などからご当地創作料理が集まり、グランプリを決めるイベントが開催されました。見事一位に輝いたのは・・・
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/07/f-1.html

2013年7月30日火曜日
揺るがぬ酒造りへの思い~佐々木酒造店・後編(名取市)
「仮設工場でお酒を造っている蔵は、多分、全国でうちだけでしょう。今できること、無理せず身の丈にあったやれること、われわれの酒造りにマッチする環境、酒造りの温度を管理するための方策をいろいろと考えました。工場内全面を発泡ウレタンで覆う対応策のその一つです」閖上の地に根づいて酒造りを続けてきた佐々木さんの復興に対する思いは、自身の仕事と地域の再興が重なりあっています。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/07/blog-post_30.html

2013年8月1日木曜日
「まるかじり気仙沼飲食ガイドWeb版」誕生!(気仙沼市)
7月にオープンした「まるかじり気仙沼飲食ガイドWeb版」。
震災から店舗を新規に復旧させた店や仮設共同店舗の中で再開、開業した店などを調査したのは早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンターの学生や、まちづくり会社気仙沼地域開発株式会社、スローフード気仙沼会員の皆さんです。地元の人の目線と足で探したお薦めのお店が、160店以上掲載されています。エリア別に検索ができて便利です。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/blog-post_7848.html

2013年8月2日金曜日
夏休みに被災地へ メッセンジャーとしてのボランティア活動・東北学院大学(仙台市)
東北学院大学が事務局を務めている大学間連携の災害ボランティアネットワーク。89の大学が加盟しています。今年も8~9月の期間に宮城県気仙沼市、南三陸町、山元町で数日間の泊りがけの夏期集中ボランティア活動を行います。この活動は、活動そのものが被災地への有効な手助けになるだけではなく、参加者を成長させ、被災地外へのメッセンジャーとして送り出す役割を担っています。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/blog-post_8599.html

2013年8月3日土曜日
おもてなし武将隊JAPANが女川に(女川町)
全国各地のお城や観光名所などで観光客へのおもてなしやパフォーマンスを行ない、多くの女性ファンに大人気の「おもてなし武将隊」。武将隊は、全国各地に約200名います。その精鋭、12名の武将たちで結成した『おもてなし武将隊JAPAN』が女川にやって来ました。武将隊の招いたイベントを企画、運営したのは、女川中学校の生徒たちのグループ「青空プロジェクト」の皆さんです。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/japan.html

2013年8月5日月曜日
千石船が女川へ(女川町女川港)
青森市の公益財団法人「みちのく北方漁船博物館財団」が2005年に復元した千石船「みちのく丸」。老朽化のため、今回が最後の航海です。青森から東京・有明埠頭へと向かう途上、復興と鎮魂を祈願するために、石巻港など被災3県の港へ寄港しました。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/blog-post_4662.html


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■編集後記

7月28日に金華山で斎行された龍神祭での一コマです。



勇壮な龍踊りですが、「龍衆」と呼ばれる担い手の数は年々減ってきています。震災後はそれがいよいよ顕著になっていて、「龍衆の集め方も、根本的に見直さなければ」と曲がり角に来ているようです。

全国各地で浮かび上がっている少子高齢化や過疎化の問題は、被災した地域では一歩も二歩も先取りして厳しく突き付けられています。

だからこそ、被災した地域の人々と一緒に問題に取り組む人が増えれば、その経験や成果が各地に広まっていくきっかけにもなるのではないかと思います。


(ココロデスク)

震災から3年目の仙台七夕まつり(仙台市)

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初めまして。
仙台と仙台近郊の担当になりましたエムです。
まったくの初心者ですが、少しでも皆さんの復興活動のお手伝いをさせていただけるよう、できる事からやらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

さて初日の今日は、8月6日から8日まで開催されている仙台七夕まつりに行って来ました。

今年の仙台七夕まつりのテーマは『つなぐ』。
「被災地の復興への思いと、全国の支援者の気持ちをつなげていく」という意味が込められています。


「一番町通り」「中央通り」は色とりどりの七夕飾りで埋め尽くされ、和紙の吹き流しを1つくぐる度に、次の飾りに目を奪われます。


午前中から大にぎわい


藤崎前の大飾り。たくさんの小学校の皆が、願いを込めて作った緑の折り鶴。

「まるで森みたい」と誰かが言っていたので中に入ってみたら、本当に大きな木のようでした。

通りの所々に設けられた、短冊に願いを書くコーナー。
どうか皆さんの願いがかないますように。たくさんの幸せな出来事が起こりますように。






定禅寺通りのグリーンベルト東に設けられた「絆・願いの道」。国内外から届いた支援短冊が飾られている他、ここでも短冊に願い事を書くことができます。



風が短冊を1枚1枚揺らして読んでいました。




グリーンベルト西には「希望・未来への道」。
被災地を応援する宮城・岩手・福島ゆかりの著名人の方々のメッセージ行灯がやんわりとともり、ここだけは夜の空気に包まれたかのような、静かな時間が流れていました。
メッセージを読んでいると、心がじんわりと温かくなりました。

暗くなると、LEDイルミネーションがまるで天の川に見えるそうです。

映画監督の岩井俊二さんのメッセージ行灯

商店街を歩いていると聞こえる『花は咲く』の音楽。こうしていつものように仙台七夕が開催されるのも、全国のたくさんの方々の支援と、実行委員会の皆さんのお力なのだな〜と、感慨深く『花は咲く』に聞き入りました。

この他、勾当台公園市民広場では、ステージイベントや七夕モザイクアートをみんなで完成させるコーナー、七夕七つ飾りを作ってみることができ」るコーナーなど、楽しいイベントが盛りだくさん。
イベントのプログラムを手に入れて、お気に入りのコーナーへ行ってみてはいかがでしょうか。

お天気は明日も晴れです。

(取材日 平成25年8月7日)

三度目のお盆--県南の慰霊碑をご案内します (山元町、亘理町、名取市、仙台市)

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石野葉穂香です。

私と妻は、ともに大阪の大学出身で、知り合いには、阪神大震災を経験したという人がたくさんいます。

「明日、仙台に出張やねんけど、空港の近くで、どっか献花できるところってない?」
「東北へ旅行に行ったとき、亡くなった方にお花をあげたい思うてます。どこかそういう場所、ご存じですやろか?」

震災から2年5カ月が過ぎましたが、そんな風に尋ねる友人・知人が、まだたくさんいます。
震災直後には「わしらは震災の先輩や」「みんなで分けてや」と、物資を送ってくれたりもしました。

そして、今も、宮城のことを思ってくれている。亡くなった方々を悼んでくれている・・・。
彼らの気持ちに感謝しながら、献花台のある場所を教えてあげたりしています。

立秋も過ぎて、もう週末はお盆です。
帰省される方、家族揃ってという方、そして夏休みの旅行で宮城へ来られる方も多いのではないでしょうか?


夏雲の影の下、3.11の姿は、まだまだ濃く深く残されています。
「被災地を訪ねたい」「花を捧げたい」
県外の方が訪ねて来られたとき、ご案内できそうな仙台周辺の慰霊碑や献花台などをまとめてみました。

あらためて、あの日のこと、あれからの日々のことを、もう一度、思い出してみませんか?


仙台市立荒浜小学校の校舎周辺も
深い夏草に覆われていました(仙台市若林区)
※現在、荒浜小学校は同区内にある仙台市立東宮城小学校の校舎で
活動を行っています。

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●山元町 中浜地区慰霊碑「千年塔」

がらーんとした空間。
山元町内でも被害の大きかった地区です

慰霊碑「千年塔」が建立された場所は、津波で壊された旧中浜小学校の校舎跡のそば、以前は中浜墓地があったところです。周りには民家もたくさんありました。
今はただ、雑草に覆われて、ガレキや土砂を積んだダンプカーがほこりを舞い上げて走り過ぎていくばかりです。

御影石製の「五輪の塔」、お経が刻まれた石製の摩尼車(まにぐるま)、そして震災で犠牲になった地区の住民137名の方の名前を刻んだ「慰霊碑」が併設されています。

平成25年3月に閉校した中浜小学校。
壁の青色の看板は津波が到達した高さを示しています。
向う側はもう海です

海までは300mほど。耳を澄ませば波の音も聞こえてきます。
国道6号線からは車で約5分。旧中浜小学校を目印にお訪ねください。

荒野のような風景の中に、校舎と慰霊碑がぽつんと・・・。
数㎞先はもう福島県相馬市です

駐車スペースはありますが、お手洗いはありません。

※なお、旧中浜小学校から、さらに南へ少し行った磯地区にも、住民45名の名前を刻んだ「慰霊碑」があります。


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●亘理町 荒浜地区「鎮魂の碑」
傍らの鉄塔は太陽光発電を利用した街灯。
上部に「津波浸水ここまで」と表示されています
太平洋に面した汽水湖として知られ、野鳥の楽園でもあった亘理町の「鳥の海」。その湖岸にある荒浜漁港のすぐ近くです。

高さ約2mの御影石製の五輪の塔と、慰霊の言葉と後世への教訓を刻んだ石碑が、荒れ地となってしまった旧街区の中に建っています。

以前は商店や民家が軒をそろえ、
街並みが続いていました
周囲には町の花である
サザンカの苗木も植えられました

荒浜地区を襲った津波の高さは、一説では15m超とも。地区では住民151名の方が亡くなりました。
でも、「ほっきめし」や「はらこめし」など、美味しい郷土の味も復活しつつあります。この大地に、またにぎわいが戻ってくることを祈っています。

専用の駐車スペースや、お手洗いはありませんのでご注意ください。

※なお、吉田浜南の海蔵寺の山門にも、6つの行政区(浜吉田北・浜吉田西・浜吉田東・吉田浜北・吉田浜南・野地)で亡くなった43名の名前が刻まれた「慰霊碑」があります。


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●名取市 閖上日和山神社

標高6.3mの日和山。
津波はこれより約2m高かったと言われています


標高6.3m、海までは約700m。山頂には、震災前から祀られていた「富主姫(とみぬしひめ)神社」(祭神は海を守る弁天様)と、震災後に遷座した地域の氏神様「閖上湊(ゆりあげみなと)」の二社が鎮座しています。標高こそ高くはありませんが、地元の方にとっては昔から大切な場所でした。

2つの神社が復興を見守っています
北側の眺め。
遠くに見えるのは名取川の水門です

頂きから見晴らせば、悲しいほど何もなくなってしまった閖上地区の、がらんとした風景が広がっています。でも、今春には名物の朝市が復活したという明るいニュースもありました。
神様は、日々変わりゆく閖上を、ずーっと見守り続けてくださるはず。

駐車スペース、簡易トイレ、売店、東屋、臨時の社務所などがあります。


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●名取市 閖上中学校献花台

津波はこの辺りで約2mだったそうです。
亡くなった方は、校舎にたどり着く前に、波に遭遇してしまいました

県道10号から閖上港方面へ入ってすぐ右側です。閖上地区では800名近くの方が津波の犠牲となり、閖上中学校の生徒も14名が亡くなりました。
当日は卒業式でした。地震発生時には、式はもう終わっていましたが、卒業生48名中3名の方が、周辺で津波に飲み込まれてしまいました。
「いつも一緒だよ」
誰しも心の中に、ずっと生き続けている大切な人がいるはず・・・
一年生4名、二年生7名、
三年生3名が亡くなりました


あの日、市の指定避難所だった「閖上公民館」に避難した人たちは別の指定避難所である「閖上中学校」に移動する途中に津波に襲われました。


中学校は、窓ガラスも割れ、校舎正面の時計は2時46分で止まったまま。
建物は、今もがっちりと建っています。避難さえ間に合っていれば・・・と、つい、思ってしまいます。

学校の前に震災時の資料を展示するプレハブの施設があり、駐車スペースとトイレもあります。


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●仙台市若林区荒浜 観音像「慰霊の塔」と慰霊碑

観音像の後ろ、砂浜まではもう50mほど。
以前は美しい松原が左右に続いていました

仙台市内から東へ一直線。仙台では昔から「海水浴ったら深沼だべ」と、昔から市民に愛されてきた荒浜の深沼海水浴場。その後背地、今ではまばらな松林の中に、高さ9mの観音立像「荒浜慈聖観音」と、黒御影石製の「慰霊碑」、そして高さ2.5mの木製の「慰霊之塔」があります。

 慰霊碑には、荒浜を含む七郷地区の犠牲者189名のお名前と、交通誘導中に津波にのまれて殉職した仙台南署荒井交番の渡辺武彦巡査部長の名前が刻まれています。

内陸側の眺め。真ん中の建物は旧荒浜小学校。
よく晴れていれば仙台市内の高層ビルも見えます
私や私の子どもと同い年の方もいらっしゃいました・・・

将来計画では、荒浜には海岸公園が整備される予定とか。慰霊碑がその計画に支障をきたさなければ、ここに永く残されるものと思われます。

波音を背に聞いて、荒浜の空き地を見つめる観音様。
またいつか、海遊びの歓声が、浜に戻ってくるといいなあと思いました。

数台の駐車スペースと仮設トイレが2基あります。


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●仙台市宮城野区 蒲生地蔵様と震災慰霊の塔

右手は七北田川の堤防。河口もすぐ先。
そして彼方の松の木のあたりはもう蒲生干潟です


 七北田川河口近くの左岸。中野小学校の校舎があった場所のすぐそばに、昔から地域の人たちの信仰を集めていた「蒲生地蔵様」があり、その傍らに「慰霊の塔」が建っています。

 あの日、中野小学校へ避難してきたのは児童約150名、住民約450名の合計約600人。津波は2階の床まで押し寄せました。幸い校舎内で亡くなった方はいませんでしたが、地区全体では151名の方が犠牲になりました。

お地蔵様も首がもげ落ち、台座も向きを変えてしまったそうですが、今では修復され、屋根もかけられています。
お地蔵様のほか、馬頭観音碑など
民間信仰碑も立っています


「慰霊の塔」の向こうは、野鳥の楽園だった「蒲生干潟」です
津波で壊滅的な打撃を受けて復元は絶望と言われた蒲生干潟ですが、貝類などが戻ってきて、今では驚くほどの回復ぶりを見せているのだとか。

「再生――」。
干潟は、自らの傷を、自らの力でゆっくりと癒やし始めているようです。

駐車スペースは数台分。トイレはありません。

※なお、かつて漁師が干潟近くに盛土で作った「日和山」は、津波で流されてしまいましたが、山の跡地には、慰霊の際に石を積み上げに来る方もいて、そのケルンは日ごとに高さを増しています。


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■献花に行かれる方へ。
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現地では、以下の点にご留意いただきますようお願いいたします。

◆ご紹介をした被災地域は、工事関係の大型車両の通行量がたいへん多くなっています。道が狭い箇所も多いので、運転には十分ご注意ください。

◆駐車スペースには限りがあります。やむを得ず路上に止める場合は、道幅や交通量、歩道、標識など周囲の状況に十分ご注意ください。

◆お手洗いのないところがほとんどです。事前にお済ませください。

◆お花や供物はとても傷みやすい時期です。鳥や野生動物や虫なども多いです。お参りが終わりましたらお持ち帰りください。
 後片付けは地元の方々の負担となりますのでご配慮とご協力をお願いいたします。

◆付近には立ち入り禁止の場所も多いので、そうした場所へは立ち入らないようにしてください。


(取材日 平成25年8月7日)

8月4日の地震が起きたとき(石巻市)

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こんにちは、Chocoです。
今回は、先週の日曜日午後12時28分、宮城県沖でマグニチュード6の地震のときの話をしようと思います。

石巻市は震度5強でした。
2年前3月11日14時46分に発生した地震は、モーメントマグニチュード9.0、石巻市の震度は6強でした。
場所によって、揺れの感じ方は異なりました。
車を走らせている人は、地震だと気付かなかったと言います。

仙石線は、地震の影響で、陸前小野~石巻駅間の上下線で
発生時から夕方5時頃まで運転を見合わせていました。


そのとき、私は、よく顔を出す仮設住宅の外にいて、地元のお母さんとお話をしていました。
小さい揺れが始まり、次第に強くなり、仮設住宅や車がカタカタと揺れていました。
その方と手をつかみ合いました。

「震度5くらいか・・・」
「久しぶりに強いのが来たね・・・」
と、地震が収まった後、2人でホッと一息つくや、彼女はサッと歩き出しました。
仮設で知り合った一人暮らしの年配の方のお宅へ向かったのです。

「大丈夫だ~??」
そうして、何軒か、声を掛けていました。
「あの人一人暮らしだから・・・」
隣人への気遣いが見えた瞬間でした。

そこの仮設住宅団地の住民は、石巻市内の避難所から抽選で振り分けられて住んでいます。
町の中心部にある仮設や、収容数が多い仮設は特に、住民の出身地はバラバラです。
そのため、震災後から新たに近所付き合いを始めなければなりませんでした。

2年半がたち、ここでは積極的に近所との交流をしている方々が増えてきました。
多くの方々が新しい環境の中、気遣い合い、助け合い、現在も仮設住宅に住んでいるのです。

今回、1人のお母さんの行動を共にして、地元の人同士が、今も励まし合い続けている姿をあらためて目にしました。

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震災から約2年5カ月。
建物が解体され、新しい建物が建ち、道路が補修されています。
さまざまな復旧が進んでいますが、地元の人々の生活はほとんど変わっていないのが現実です。

早く故郷へ帰りたいのに、帰ることができない人。
住宅を再建したいが、費用が掛かると頭を抱えている人。
住む場所もまだ決まっていない人・・・・・・
多くの問題がここには残っています。
 その問題に皆さんは日々、立ち向かっています。
そういう姿をここに住む私は日々、見てきました。

「時間」は、すべての人にあります。
その中の日常も同じように流れています。

ここに住む人々は、大震災のときの記憶、感情が、常に心の中にあります。
そして、その次に日常が流れています。

その事実を、地元の人たちに寄り添いながら、これからも発信していこうと思いました。


(取材日 平成25年8月4日)

「やりましょう盆踊り」プロジェクト(東松島市、名取市、亘理町、石巻市、仙台市)

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エムです。
お盆の季節がやって来ました。


2012年8月16日 山元町花釜行政区
[開催地/JR常磐線旧山下駅前広場]
(画像提供/河北新報社)
「やりましょう盆踊り」は震災の犠牲者の鎮魂と供養、そして盆踊りで「輪」を作ることによって、復興へ向けてコミュニティをさらに結びつけることを目的とした、盆踊りによる被災地支援プロジェクトです。

第2回となる今年も、県内5カ所で開催されています。
この企画を立案した、実行委員会の与野珠美さんにお話をお聞きしました。

与野さんは、河北新報社が発行する「河北ウイークリーせんだい」の編集者ですが、震災後、あちらこちらの仮設住宅や避難先を取材する中で、

「夏祭りがしたいんだけどできないんだよね」

という多くの声を聞きました。
それは他の複数の記者の方々も耳にしており、何かできないかと考えたのが始まりだったそうです。
当初は個人のボランティアで・・・とも考えたそうですが、企業として提案した方がより実現しやすいと判断し、2012年春頃、河北新報グループ内で支援プロジェクトを立ち上げました。


2012年8月16日 山元町花釜行政区
[開催地/JR常磐線旧山下駅前広場]設置された櫓
(画像提供/河北新報社)

提供するのは盆踊りに必要な櫓(やぐら)や提灯、和太鼓や発電機など夏祭りに必要な物品。
ただし、開催するに当たり、主体はあくまでも地元の自治会の方々であると定めました。


2012年8月18日 南三陸志津川福興名店街
[開催地/南三陸さんさん商店街]ジェンカを踊る。
(画像提供/河北新報社)

昨年は応募16団体の中から「七ヶ浜町 代ヶ崎浜区夏祭り実行委員会」「若林区 JR南小泉アパート自治会」「宮城野区 仙台港背後地6号公園自治会・蒲生町内会」「山元町花釜行政区」「南三陸志津川 福興名店街」の5団体を選定して行われました。

「自分たちで企画から後片付けまでやったのは震災後初めて。自分たちも立派にできるんだと実感した」
「震災後たくさんのイベントはあったが、その中でも一番楽しかった」
「懐かしい旋律に、震災前の自分や地元を思い出して元気が出た。」
「散り散りになっていた人が集まって再会を喜び合い、生きる力と勇気を得られた」
「また何かしようよ。という声が出ている」
などの感想が寄せられました。

「やって良かった」と与野さんは昨年を振り返り話してくださいました。


盆踊りプロジェクトでは、上記の他に2つのサポートを行っています。

2012年8月16日 山元町花釜行政区
[開催地/JR常磐線旧山下駅前広場]浴衣がお似合いですね。
(画像提供/河北新報社)
1つは、浴衣を集めて提供する「浴衣支援」
浴衣の提供を呼び掛けたところ、遠くは京都や首都圏などから、多くの提供者が名乗りを上げてくださり、今年は400枚の浴衣を会場となる5カ所に配布できたとのこと。
「昨年は苦労した帯や下駄も数がそろって、今年は本当に良かった。皆さんに喜んでもらっています」
と話す与野さんは本当にうれしそうでした。


2012年8月18日 南三陸志津川福興名店街
[開催地/南三陸さんさん商店街]もうすぐ大きな輪ができるね。
(画像提供/河北新報社)
2つ目は「踊り手ボランティア」
櫓はあるものの、踊り手が少ないとなかなか参加しにくいもの。そこで率先して踊りの輪をつくってくれるボランティアの方を募集し、各会場10~15人に参加してもらっているそうです。

「踊り手ボランティア」は誰でも参加でき、当日飛び込みでも歓迎だそうですので、ご都合が付く方はぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
1人でも多くの方の参加で、このプロジェクトを盛り上げてくださるのは大歓迎だそうですよ。



各地の盆踊りを一緒に踊る「盆踊りサミット」
の開催が夢と話す与野さん。


今年も選定された5団体が決まり、下記の日程で開催されています。
※ブログ公開時点で終了したものもあります。

 ●8月3日(土)17:00~20:00
  東松島市赤井柳区地区センター(三陸自動車道石巻港ICからすぐ)

 ●8月10日(土)15:00~20:00
 東松島市宮戸里81-18(宮戸島「奥松島縄文村歴史資料館)

●8月11日(日)15:00~20:30
 名取市美田園71 閖上さいかい市場
    (仙台空港アクセス線 美田園駅 or 杜せきのした駅下車、徒歩15分)

●8月16日(金)16:00~20:30 
 亘理町悠里1 亘理町公共ゾーン仮設住宅 南側駐車場(JR常磐線亘理駅から徒歩15分) 

 ●8月18日(日)16:00~20:30
 石巻市不動町2-16-1 石巻市民会館跡地

 ■締めくくりの盆踊り 「やりましょう盆踊り in 本町夏祭り」
  8月21日(水)17:00~20:30 青葉区・錦町公園

☆ URLを開くと地図が出ます。地図を左クリックすると縮尺など切り替え可能な画面になります。

5会場とも、開会1時間前に外来者向けの踊り練習会をさっと行います。
5会場とも、浴衣着替え場所と着付けお手伝いあり。浴衣一式御持参ください。

やりましょう盆踊り実行委員会
(主催/河北新報社営業本部 運営事務局/河北アドセンター)
★公式ブログ  http://flat.kahoku.co.jp/u/bon-odori

(取材日 平成25年8月6日)

酷暑に負けず!第62回気仙沼みなとまつり開催(気仙沼市)

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暑い毎日が続きますね。西日本・東日本では猛暑日が続いていますね。お体には気を付けてください。日本の各所で続いている豪雨も心配です。被害に遭われた皆様にはお見舞いを申し上げます。

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第62回気仙沼みなとまつりが8月10日と11日の両日、開催されました。
今年のみなとまつりは、「三陸復興国立公園」指定記念として開催されました。
10日は特設ステージでオープニングセレモニーが行われ、気仙沼青年会議所の方たちが力強い「銀鱗太鼓」を披露しました。
菅原茂気仙沼市長、小野寺五典防衛大臣など関係者のテープカットで祭りが開幕しました。

炎天下の中、気仙沼市田中前大通りで街頭パレードと「はまらいんや」踊りが行われました。


街頭パレードには、14団体、約900人が参加しました。

街頭パレードで踊られた「気仙沼音頭」
 市内の各団体が威勢のよい打ちばやしや気仙沼音頭の手踊りを披露しました。



そろいの衣装で気仙沼音頭を踊る人たちの列に飛び入りで参加する人や「久しぶりに気仙沼音頭」を見たと喜ぶ市民の姿もありました。

気仙沼のゆるキャラ、海の子「ホヤぼーや」の山車
企業や団体が工夫を凝らして作った山車が会場を練り歩きました。

気仙沼商工会議所 地域資源∞全国展開プロジェクト
公式キャラクター「よしぼう」の山車
地元で神輿を担ぐ「弁天連」の神輿が担がれ、浪板虎舞保存会の虎舞いが舞われると観客から大きな拍手と掛け声が掛けられていました。

弁天連の神輿渡御

300年の歴史を持つ気仙沼市浪板地区の伝統芸能「浪板虎舞」も披露されました。



子どもたちによる浪板虎舞いの打ちばやし




被災地支援に当たった陸上自衛隊音楽隊にはひときわ大きな拍手が送られました。

愛媛県新居浜市の「新居浜太鼓」
気仙沼市への職員派遣などの縁で、四国三大祭の一つ、愛媛県新居浜市の「新居浜太鼓台」も特別参加しました。復興と鎮魂の願いが込められた長さ12m、幅5m、高さ5mの巨大な神輿が新居浜市の市民によって披露されると、見物の人から「うぉー、すごい」、「見事だね」との歓声が上がり大きな拍手が送られました。







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メインの「はまらいんや」踊りには、「学校、自治会」、「企業」、「サークル」の3部門に51団体、約2600人が参加しました。
気仙沼市立病院入り口交差点から、仮設商店街「復興小町」までの約670mの区間を、子どもからお年寄りまで、そろいの華やかな衣装や法被に身に身を包み、約3時間にわたって熱く踊りました。

熱く踊られた「はまらいんや」踊り






この日の気仙沼の最高気温は33.9℃と今年の最高気温を記録しました。小まめに休憩や水分補給をしながら、参加者たちは熱い踊りを踊りました。



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11日は、3年ぶりに気仙沼湾沿いの港町臨海道路を会場に市内の太鼓団体26団体、約750人による打ちばやしの競演が行われました。

午後7時から5分間の「LIGHT UP NIPPON」実行委員会による鎮魂と復興を願う海上打ち上げ花火が、福島、宮城、岩手の被災地などで打ち上げられました。
午後7時20分から午後8時までは第二部として2400発の海上花火が打ち上げられ、気仙沼の夜空に大きな光の花が咲きました。


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「祝! みなとまつり 絆」

みなとまつりの会場に、たくさんの観客が来ていました。
「なんと久しぶりだね。かわりない? 今どこにいるの? 家族はどうなったの?」
お互いの近況を確かめ合うお年寄りがたくさんいました。

会場を訪れた多くの観客
浴衣に身を包んだ外国人や中高生の姿も多く見られ、気仙沼の復興と共に心の復興が進んでいくことをあらためて祈りました。

会場には多くの外国人の姿もありました

(取材日 平成25年8月10、11日)

お菓子が繋いだ「絆」 (南三陸町 歌津)

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石野葉穂香です。

南三陸町の「絆ロール」をご存知でしょうか?

さまざまなメディアに取り上げられたので「知ってるよ~」という方も多いでしょう。
もともとは「くりちゃんロールケーキ」という名前でしたが、震災の時、このケーキを通じてたくさんの人たちとのふれあいが生まれたのでした。そして、いつしか名前も「絆ロール」へと変わっていったのです。

南三陸町歌津泊崎の高台、水平線から昇ってくる朝日をいっぱいに浴びて「ニュー泊崎荘」という旅館が建っています。
雄大な眺めとおいしい海の幸で人気の旅館。その館内に「絆ロール」を製造・販売する「パティスリークリコ」があります。

この日はヤマセの霧が出ていましたが
普段は海明かりに包まれて眺望も抜群です

代表は、旅館の次女で、パティシエの三浦宮倫子(くりこ)さん。子ども時代の1990年代、「おらほさきてけさいん」(「私の住むところへおいでください」)というキャッチフレーズでTVCMにも出演していました。愛称は〝くりちゃん〟。
CMを覚えているという方もいらっしゃるかもしれません。

宮倫子さんは、高校卒業後、仙台の専門学校で菓子作りを学び、市内のホテル勤務を経て、8年ほど前に歌津へ帰ってきました。そして、実家の旅館の、当時使っていなかった厨房でお菓子作りを開始。「くりちゃんロールケーキ」、「チュイル」(焼き菓子)、「くりちゃんまんじゅう」などを作って、宿泊客や地域の人たち向けに販売していました。

チュイルも再開中です

「気軽に食べてもらえたら――」。
あまり商売っ気は打ち出さず、泊崎に寄せる〝さざ波〟のように、ゆったりペースの菓子作りでした。

しかし、2011年3月11日、海は豹変します。高台の宿舎は津波の被害は受けませんでしたが、見慣れた景色は一変。三陸海岸に、たいへんなことが起きてしまいました。

その夜、宿から避難所へ毛布を提供することになったとき、宮倫子さんは、停電してしまった冷凍庫に、作り置きしていたロールケーキ約1000本があることを思い出します。
「いずれは解けちゃうから」と、ロールケーキも一緒に提供することにしたのです。

その後も、安否確認などで宿へやって来た人に「持っていってください」と差し上げ続けました。冷凍庫をさっと開け、何本か取り出して扉をすぐ閉めると、冷凍状態は約1週間近く保たれたそうです。

宿舎1階のロビーでも各種販売しています

震災直後、被災地では、子どもたちやお年寄りを中心に「甘味が恋しかった」という声が多かったといいます。疲れやストレスを感じると、やっぱり心身は自然に甘味が欲しくなるもの。ましてや尋常でない災害。「くりちゃんロール」のやさしい甘味が、どれだけ多くの人に喜ばれ、心と身体を癒してくれたか分かりません。

多くの人との絆を深めたロールケーキ。

やがて「また食べたい」という声にも押され、「くりちゃんロール」は「絆ロール」と名前を変えて、2011年6月、南三陸町ベイサイドアリーナで行われた「復興市」で販売を再開しました。

それまで3種類に加えて新作も登場し、今では「20種類ぐらい? かな(笑)」
一つひとつ、手で巻いていく文字通りの手作り。しっとりときめ細やかで、ふわふわの絶妙な焼き加減の生地、甘すぎないあっさりクリームが人気です。

ユニークなところでは、細かく刻んだわかめをクリームに混ぜた「福航わかめロール」という商品もあります。

わかめロールは1カット350円
ほんのり品良く、わかめが香ります
わかめ漁家だった幼なじみのいとこを応援しようと作ったものだそうで、
「『えっ? なぜわかめ?』って思ってもらうところから知ってほしい。南三陸といえばわかめ。そのおいしさに目を向けてもらって、地元の産業の復興も応援したい。お菓子作りからも漁業を盛り上げて行きたいと願っています」

冷凍庫から出して30分~1時間で食べ頃に

現在、12人いる従業員の中には、南三陸へお嫁さんにやってきて、津波でご主人を失った中国の方も3人いらっしゃいます。
「子どもは日本語しかしゃべれないから帰国もできない。この町で生きて行かなくちゃいけない。そんな人の役に立てたらいい。雇用を増やすことも私にできる支援かなって」

BOXには、くりちゃんの似顔絵入り

雇用を守るためには売り上げを伸ばすことも大切。でも、夏の間はケーキ類は売り上げが落ち込む時期です。
「時季的なことは心配はしていません。ただ、これまでは〝復興支援〟で買っていただいてた、助けてもらっていたっていう部分もあります。震災から2年が過ぎるとやっぱり〝風化〟っていうか、ちょっと感じるところはありますね・・・」

地域で生きていくのだから、地域に密着したお菓子作りで、地域の人たちに愛されるものを作っていかなくちゃ、と宮倫子さん。お休みしていた「くりちゃんまんじゅう」などもまた再開し、そして新しいお菓子も模索中です。


新メニューも研究中です

こちらはクリスマスケーキ。
いろんなケーキのオーダーにも応じてくれます

「長く愛されるロールケーキを、心を込めて作っていきます。目標は『雇用を守っていきたい』。まずはそれだけです」

「被災地でがんばっている姿を見てもらい
逆に日本を元気づけられるような・・・
そんな会社を目指します」

宮倫子さんは「長須賀つながりビーチ子ども海広場」の復活と運営を手がけた「TSUNAGARI」(一般社団法人震災復興支援協会 つながり魚竜)の理事でもあります。今夏は、そちらにも一生懸命に取り組んできました。
お盆が過ぎて、九月の声を聞く頃には、海辺にもひんやりと秋色の風と光。
するとまもなく「食欲の秋」です。

ちょっと気が早いですが、「絆ロール」のチェック、お忘れなく。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 

●南三陸銘菓 復興~絆ロール~
 1カット 250円(プレーン)~350円(わかめ)
 ハーフ 930円~1200円
 ロング 1710円~2220円

●「ニュー泊崎荘」、「伊里前福幸商店街」、「みなさん館」(以上歌津)、「南三陸さんさん商店街」(志津川)、「ココサカエル」(気仙沼市松岩)、「道の駅大谷」(気仙沼市大谷)、「ラーメン よか○」(仙台市宮町)などのほか、ネットショップ「南三陸deお買い物 http//www.odette-shop.com」でも販売中です。
地方発送可。

●電話 0226-36-3905/3315

●FAX 0226-36-3907

●HP http://www.patisserie-kuriko.jp/

(取材日 平成25年8月5日)

せんだい×荒浜ウィークエンド(仙台市青葉区)

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こんにちはエムです。

荒浜の海を覚えていますか?
夏が来るたび連れ立って出掛けた荒浜の海岸を。
仙台に住む人なら、夏の海といえば「荒浜」の海を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?

ところが東日本大震災の津波によって、あの美しかった海岸線や海岸集落の姿、田園風景は失われました。
あれから2年たった今、同じ仙台市でありながら、徐々に荒浜の記憶は私たちの中で薄れつつあります。
残念ながら、沿岸部に暮らす人と仙台の街中に暮らす人との間に温度差があるのは否めません。


キャンドル製作ワークショップの会場となった「仙台なびっく」

そこで、
★仙台市荒浜で起きている活動や、さまざまな取り組みを行う人を市街地で紹介するため
★街中から沿岸部をもう一度見つめ、ともに手を取り合うために立ち上げたイベントが
「せんだい×荒浜ウィークエンド」です。


中心となって活動しているのは「せんだいスクール・オブ・デザイン」(以下SSD)
(SDDホームページ/http://sendaischoolofdesign.jp/
の中のスタジオの1つである「SSD社会軸」約10名のメンバーと、

「HOPE FOR project」(地元 荒浜小学校、七郷小・中学校の卒業生などで構成する約20人)のメンバー。(ブログ/http://ameblo.jp/flowers-conductor/



スタッフの方々。高山さん(左から2人目)が持っているのは
今年の3月11日に行われた慰霊祭で、花の種を付けた風船を飛ばした時の写真。

イベントの日程は
●8月10日(土)、11日(日)「キャンドル製作ワークショップ」
 /会場:仙台なびっく
 ※ 掲載時点で終了しております。

●8月17日(土)、18日(日)「せんだいまちなか海岸」
 会場/サンモール一番町商店街
 時間/13:00〜20:00

●8月18日(日)「荒浜キャンドルナイト」
 会場/荒浜小学校校庭
 時間/19:00〜20:00



わたくしエムは「仙台なびっく」で行われた、キャンドル製作ワークショップを取材しました。

会場に一歩足を踏み入れると、なにやら集中した熱気でいっぱい。小学生のころ、夏休みの宿題だった工作を思い出しながら、写真を撮らせていただきました。

多くの方の参加でスタッフは対応に大忙しでした。


スタッフの指導のもと、キャンドルを作るみなさん。




皆さんが作っているのは、オリジナルのキャンドルとキャンドルホルダーです。
キャンドルは持ち帰りができ、キャンドルホルダーは18日の「荒浜キャンドルナイト」で使われます。

たくさん色があって楽しそう。

どんなメッセージを書いてくれたのかな。


荒浜の街に明かりはありませんが、「荒浜キャンドルナイト」の日だけは、皆さんが一生懸命作ったたくさんのキャンドルが、温かい光となってともるのでしょう。


出来上がったキャンドルは1つ1つまるで違いますね。


荒浜小学校に持って行くキャンドルホルダーには、
クレヨンでメッセージが書かれています。


このような取り組みがきっかけになり、荒浜の復興が進み、かつて私たちが待ち望んで出かけた、荒浜の海が再び戻ってくることを願わずにはおられません。



高山智行さん(右)と佐々木暢さん

「また以前のような、家族連れや子どもたちの歓声が溢れる荒浜にしたい。そのためにも沿岸部と市街地の『繋がり』と、未来に向けたより良い町づくりをテーマにしたポジティブなメッセージを発信していきたい」
と語るのは「HOPE FOR Project」代表の高山智行さん。

「SSD社会軸」メンバーの佐々木暢さんは
「荒浜の現状を知り、デザインの力で何かできないかと考えたのがきっかけです。荒浜を見て帰ってしまうだけではなく、なるべく足を運んでもらえるようになれば良いと思います」
と話してくださいました。

このような若い方々が真剣に取り組んでいる様子は頼もしく、きっと未来は良い方向に変わると感じました。

17、18日の「せんだいまちなか海岸」のイベントでは、荒浜の映像や写真の展示、トークセッションや、キャンドル製作ワークショップ(17日のみ。予約はいりません)など楽しみな催しがあります。
荒浜の特産品などの販売もあるようですので、ぜひ足を運んで、一緒に荒浜の未来を考えてみようではありませんか。


詳しくは
★ HOPE FOR project フェイスブック 
 http://www.facebook.com/HopeForProject

★せんだい×あらはまウィークエンドフェイスブック   
 http://www.facebook.com/sendaixarahama


(取材日 平成25年8月10日)

アートがきぼうのかね商店街を1日ハイジャック(女川町)

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こんにちは、Chocoです。

イベントのご案内です。
明日、女川町にあるきぼうのかね商店街が1日限定で美術館に変身します。

「きぼうのかね美術館」

日時 2013年8月17日 昼の部:10時〜15時 
場所 女川町きぼうのかね商店街(宮城県牡鹿郡女川町浦宿浜字十二神60-3


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以前もブログで紹介しましたが、女川のデザイン・職人集団「アートギルド」を中心として、企画されたアートイベントがついに明日、開催です!!!

昨年の冬から、「女川でアートのイベントをしよう」と、地元のアーティストを中心に企画されていました。


そして、今年の春に、4名のカナダディアンアーティストが女川へ来ました。
そこで制作した2名のアーティストの作品が今回のイベントで展示されます。

クリストル タブジャラさんは、地元の人々の似顔絵を描きました。
ペン1本で描かれる似顔絵は、その人の特徴をとらえ、素朴なのですが、オシャレな雰囲気も見られるモダンな作品でした。
いつもお世話になっている女川観光協会の遠藤琢磨事務局長も描いてもらいました。
クリステルさんは、滞在中に地元の方々の似顔絵を休みなくたくさん描いてくれました。


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・カナダと女川のグラフィックアーティストの共同制作。ジャンルが違う2人が作り上げた世界が見られます。
絵の具とスプレー缶のコラボ作品です。
D-bons(崎村周平)さんとMichael Toke(マイケル トーク)さん

真っ白なキャンパスに2人が共同で描いたもの、筆のしなやかさと、スプレーの勢いが混じり合い、とても迫力ある作品になりました。


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 女川町生涯学習講座「みんなのABC」が6月と7月に2回ずつ開講しました。
その中で、子どもたちが作った作品が展示されます。
この講座は、地元や他県のアーティスト、職人を招いて、子どもたちを対象に月に2回行われています。
6月には、
「スプレーアート」

スプレーで絵を描く練習でも「女川」という文字が入っていました。
皆町が大好きなんですね。

「オリジナル時計作り」


7月は、「レザーコインケース作り」。
たった1つだけの手作りコインケース。
こだわりの1つ、「お母さんにあげるんだ」とお母さんのために作った子どももいました。


ガラクタをアートにする「いつでもどこでもアート」
普段、私たちがゴミと思っていたものが、アートに変身します。
貼って、繋げて、結んで、・・・子どもたちの工夫が見られた講座でした。


 4回の講座の中から、今回展示されるのは、「スプレーアート」と「いつでもどこでもアート」です。


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その他にも、今回、新たにカナダからアーティストたちが参加しています。
そして、県外からも参加するアーティストも現在、女川に滞在中です。
世界中で活躍するアーティストたちとモノ作りができます!!

また地元の獅子舞がイベントを盛り上げにやってきます!!
ワークショップ、展示作品、のみの市もあり、たくさんの色が集まるアートイベントです。


商店街中がアートに囲まれる日、
普段とは違う「きぼうのかね商店街」です。
皆さん、明日は女川町へお越しください!!
アートいっぱいでお待ちしています。

(取材日 平成25年8月16日)

武将たちが女川でよみがえる(女川町)

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こんにちは、Chocoです。
ようやく、私が住む石巻にも暑い夏がやってきました。
そんな夏の暑さにも負けないくらい熱い想いが込められたイベントを紹介したいと思います。
以前、告知で紹介した「おもてなし武将隊JAPANツアー in 女川」です。

織田信長の発令の元に集まった「おもてなし武将隊JAPAN」が、8月4日、女川町へ出陣しました。
迫力満点の武将隊の皆さんは、この日のためによみがえりました。
織田信長

井伊直政 石田三成 坂本龍馬 北条早雲

 陣笠市蔵 伊達実元           服部正成
武将といえば、「戦」しか頭に浮かばない私でしたが、
現世に復活した武将たちは、ユーモアがたっぷりでした。

会場を目一杯使って走る武将隊

歌とダンスを披露する武将隊

豊臣秀吉と織田信長

エレガントに笑いを取る井伊直政と坂本龍馬

北条早雲を知らない人?」と言われ、手を挙げる人々。
歴史が苦手だった私も正直なところ、知りませんでした。

そして今回、迫真の演技を見せてくれたのが、女川中学校の皆さんです。


堂々とした演技で会場をうならせました。
「年齢が400歳という人たちと共演できて光栄だった。先輩たちの背中を見てとてもいい経験ができた。ありがとうございました」
と、終了後、感想を述べてくれました。

そして、そんな盛り上がりを見せる会場を支えてくれた縁の下の力持ちも、ここにはたくさんいました。

武将隊にも市蔵さんのように武将に仕え陰で支えている人たちがいます。
今回のイベント企画・宣伝・運営は、全て中学生が行いました。

そして当日は、受付、グッズ販売、舞台設営など環境を整え、武将隊や観客の皆さんをお迎えしました。





さらに今回は、我ら宮城県の「奥州・仙台おもてなし集団伊達武将隊」がシークレットゲストとして、出陣しました。

8月3日が誕生日の伊達政宗に信長が
「誕生日じゃからのう」とプレゼントを贈りました。
信長が愛用しているステテコをもらい、政宗ははにかんでいました。
「信長様、お久しぶりでございます」
仙台藩将軍伊達政宗片倉小十郎景綱、サン・ファン・バウティスタ号で石巻から出航し、ローマと日本を往復した支倉常長、そして、足軽・杜野与六足軽・草介が登場しました。


当日、宮城県でも強い地震が発生しました。

「政宗は、動じなかった。儂(わし)らより、この地で暮らしている人たちの方がよほど強い」
強い揺れを初めて体験した信長は言いました。

政宗も地震のブログで、「戦国の荒れた時代を生きた武将は強い方だと思う。—しかし、平成の時代に生きる人々も悩んで苦しんで、時に逃げたり戦ったりして毎日生きている。同じ人間だと。
ならば、武将の生きた様をもって、励ますことができる、元気を、生きる力を与えることができる」と、今回の女川公演を通して、語っていました。
 政宗の当日のブログ→http://blog.datebusyou.jp/article/371117255.html

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迫力ある舞台を見せてくれた武将隊。
会場を笑顔に、そして元気にしてくれた、年齢400歳以上の先輩方からのメッセージです。
「空」 
おもてなし武将隊JAPAN/伊達武将隊

「『空』は、いろんな空と繋がっている。
辛い人の空も頑張っている人の空も・・・全部が繋がっている。
上を見た時に誰かが見てくれている。
それで頑張ろうと少しでも思ってくれてれば・・・」
そう言う想いで武将隊は歌い続けています。

おもてなし武将隊JAPANは、東日本大震災のチャリティーソングとして「空」という曲を昨年の3月に発売しました。
その曲には、当時中学1年生だった女川第一中学校の生徒がバックコーラスとして参加しています。
「儂らにとってとても大事な歌だ」
と、リーダーである信長はとても心を込めて話してくれました。

女川中学校の皆さんが、企画した「おもてなし武将隊JAPAN TOUR2013〜龍吟虎嘯〜」
日本各地からたくさんの人たちが女川へ集まりました。

「とても素晴らしかったです」と、声を掛けるお客もいました。
さまざまな時代に活躍した武将たちが女川でよみがえり、女川中学校の生徒たちや、地元の方々、全国から来た方々に 「生き様」を見せてくれました。

そして、女川中学校の「青空プロジェクト」の皆さんは、全国中の人々を女川へ集めてくれました。

2つの強い力が多くの人々を繋げました。
女川中学校の「青空プロジェクト」の皆さんによって、今後も女川町で「空」は歌われ続けます。
そして、武将隊の皆さんは、現代に幾度ともよみがえり、「空」を全国中で歌い続けます。

その度に、遠くはなれた人々との「繋がり」が空から伝わってくるのだと思います。

住んでいる場所が違っても、環境が違っても、時代が違っても・・・
全ての人が空の下にいます。
そして、その空は途切れることなく繋がっています。

そして、今回、
同じ歌「空」を離れた地で歌い続けている者同士が集まり、
共に歌うことができました。

「離れても遠くの青い空を ずっと忘れやしない
 愛しい人よ 人生を 共に歩いていこう」

歌を通して、武将隊JAPANの皆さんと女川中学校の皆さんが伝えてくれました。

女川中学校の皆さんと武将隊の皆さんとの記念写真
普段、ゆっくりと空を見たことはありますか。
皆さんも空を見上げてみてください。
たくさんの人たちと「空」で繋がっていることを感じることができると思います。

(取材日 平成25年8月4日)

<お知らせ>Love all 「復興へ!テニスを通じて新しいスタートを」(気仙沼市)

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こんにちは。kaiiです。

今日はイベントのお知らせです。

来る8月24日、気仙沼市で、市民(硬式)テニス教室が開かれることになりました。

この教室は、平成24年3月11日にアメリカのシカゴ市で発足した「Project Love All」が、一般市民対象に、テニスを通じて元気になってほしいという思いで宮城県と岩手県で開催します。

宮城県では気仙沼市で、一般市民向けと子どもたち向けの教室が、計3回開催されることになりました。
講師は、Project Love All 代表の今井誠さん、大阪で活躍するプロテニスコーチの吉田賢志さん、村上崇さん。中木政志さんです。

プロのテニスレッスンが受けられる貴重な機会です。

今回は、まったくテニスの経験のない人のための「お試しコース」と「初心・初級者コース」に分けてレッスンが行われます。

ラケットがない人には、無償でラケットの貸し出しも行うことになっています。

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市民テニス教室

日時:平成25年8月24日(土) 午後6時~午後8時

場所:気仙沼市九条1番地
   大曲コミュニティーセンター テニスコート
   (0226)-24-3885

   小雨決行 

受付:当日 テニスコートにて 午後5時30分より

申し込み・問い合わせ連絡先:小山:080-6002-0257

その他:ラケットのない方には無料で貸し出します
    運動着、運動靴、タオル、飲み物を持参してください

主催:気仙沼テニス協会
共催:Project Love All

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気仙沼テニス協会会長の小山克人さんは、
「一人でも多くの人にテニスを通じて元気を取り戻してほしいです。多くの方に参加してほしいです」
と話します。




小山会長は
「皆が楽しく体を動かせる運動公園、例えば野球場、陸上競技場、テニスコート、サッカー場などが集約された場所が作られる計画が進んでいくように働き掛けていきたいと考えています。テニスを楽しむ人が増え、市民間の交流人口も増えていくといいです」
と復興後の新しい町にスポーツ環境が整っていくことも希望しています。

Project Love Allの皆さんは、気仙沼市で2日間と石巻市で1日、岩手県大船渡市で4日、テニス教室を行う予定です。

夕方の涼しくなってからの時間で、プロの本格的なレッスンを受けられる、なかなかない機会です。
多くの人が体を動かし楽しい時間を過ごせるといいと思います。
多くの人が参加し素敵な出会いがあることを祈っています。


(取材日 平成25年8月16日)

「やりましょう盆踊り」in 「亘理町公共ゾーン仮設住宅」(亘理町)

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こんにちは、エムです。

先日ご紹介しました、「やりましょう盆踊り」。
実際にはどんな感じのお祭りになっているのか気になって、8月16日金曜日、「亘理町公共ゾーン仮設住宅」に行って来ました。

連日の晴天続きで、稲も順調に生育している見渡す限りの田んぼの中に、「亘理町公共ゾーン仮設住宅」はありました。


入り口を入り少し奥まで車を乗り入れると提灯が見え、すぐにお祭り会場は分かりました。




中央の櫓(やぐら)を中心にテントが設置され、会場は夏祭り一色。


屋台のテント。亘理焼きそばがおいしかった。


4時の開会式に先がけて、3時30分から始まった浴衣・帯・下駄がもらえる抽選会のテントの前には、開始早々長蛇の列ができました。
「盆踊りプロジェクト」が行っているサポートの1つ「浴衣支援」は、こうして皆さんに手渡されているのですね。
しかも女物だけではなく男物もあり、サイズもいろいろそろっている充実した品揃え。


浴衣の抽選に並ぶ方々。

この日提供された90枚(女子用80枚・男子用10枚)は全て手渡されました。
当たった方は本当にうれしそうに、着付けをしてくれる集会所に向かって行きました。

着付けボランティアの方々が着付けをしてくれる第二集会所


着付けが終わり、テントの中で涼む方々。

浴衣の柄に帯の色がとってもきれい。良くお似合いです。


もう1つのサポートである「踊り手ボランティア」。
7時から始まる盆踊り本番を前に、5時頃からメンバーがそろい始めました。皆さん自前の浴衣に着替え、盆踊りの練習が始まりました。

「はいここで波がザブーンザブーンと下から上に〜」
先生の的確な指導のおかげで、すぐに踊れるようになったメンバーの皆さん。

「踊り手ボランティア」の方たちは、仙台はもとより東京や京都から参加してくださっている方もいました。その中のお1人の京都の男性は、この「やりましょう盆踊り」に毎回参加しているそうです。


「夏祭りは昨年に続いて2回目だけど、昨年は提灯やその他の備品は、他の町内会から借りて来たり、櫓は手作りしたりでやったんだよね。でも、すごく喜ばれたんだよ。今年は河北新報さんや他のスポンサーの協力を得て、このように盛大になって良かった」
と話してくださったのは、「ふれあいの会」運営委員長の木村一行さん。


木村一行さん(左)

現在、470世帯が住む「亘理町公共ゾーン仮設住宅」には、山元町、亘理町荒浜・浜吉地区の方々が多く暮らしています。

2011年当初は、もっといろいろな地区の方々が住んでおられ、隣の人の顔も分からず他人行儀な雰囲気だったそうです。
そんな状態を何とかしようと、交流を増やし親睦を図ると同時に、自立と再生を目指して、木村さんは地域住民組織「ふれあいの会」を立ち上げました。





少しづつ、コミュニティとしてのまとまりが出てきた昨年、副委員長の大條(オオエダ)文子さんの呼び掛けで、1回目の夏祭りが行われたそうです。

「身近な人がたくさん亡くなった。供養と鎮魂の為にも盆祭りをやりたかった。なにがなんでもやりたかったの」
と大條さんは話してくださいました。



「昨年はとっても大変だったけど、とても喜ばれたの。
今年は華やかな感じがするわ」と話す大條さん。

木村さん、大條さんと共にこの夏祭りの企画運営に尽力なさったもう1人の方、事務局長の佐藤仁志さんは、浴衣の抽選会で大忙しでした。

「やりましょう盆踊りプロジェクト」からの協力が得られたとはいえ、中心となる3人の方と「ふれあいの会運営委員」の皆さんの、夏祭りをしようという熱い気持ち、そして、実現するまでに費やされた長い時間と努力があったからこそ実現したのだと、お話を聞いて分かりました。

各会場によって、関わる方の人数も気持ちも多少違っているとは思いますが、このようなイベントを実際に行うまでには、
「今できることをやっていこう」
「前を向こう」
「ふるさとを取り戻そう」
そんな強い気持ちをもった方がいてこそ成り立つものだったのです。
また、そういう方が町を、あるいは故郷を造っていくのではないかと、今回取材させていただいた事であらためて思い知らされました。


左から大條文子さん、佐藤仁志さん、「河北ウイークリーせんだい」の与野珠美さん


お祭りでは、「子ども神輿」「カラオケ大会」「ミニミニコンサート」「小さなテントサーカス」など、皆さんが楽しめるプログラムがたくさんありました。


「こども神輿」が練り歩きました。
ウキワなどで作ったカッパの神様(?)が愛嬌たっぷり。


ミニミニコンサートに出演のグループの1つ
「亘理町社会福祉施設協議会ボランティアネットワーク所属/
ブラスアンサンブル なちゅらる」
若いメンバーと(ここには写っていませんが)お母さん、お父さんからなるバンドでした。


集中豪雨警報が出されたにも関わらず、ほんの少しの雨ですぐに止み、午後7時過ぎからはいよいよ盆踊り開始!


早く音楽が始まらないかな。

最初は「亘理音頭」

次は「相馬盆唄」
櫓では青柳照桃会のライブ演奏(太鼓・笛)と唄が始まり、盆踊りは本番に。

運営委員会の方のお力と、たくさんの方たちの協力で、こうして行われている「夏祭り」。
今回は「亘理町公共ゾーン仮設住宅」を取材させていただきましたが、仮設住宅とはその名の通り「仮に設置された住宅」。
来年はどうなるか分からないし、このまま5年10年続くかも分からないという不安な気持ちを抱えつつ暮らしています。

しかし木村さんは言います。
「今後ここを移り住む人もいるし、残る人もいる。でもどんな場所でも、ここでやってきた事を思い出し、基礎にしてもらって、新しい場所でのコミュニティ作りに役立ててもらえたら良いよね」

ここを故郷のような温かい場所にしようと努力をし続ける木村さんをはじめ、大條さんや佐藤さんのような方がいるのは、本当に素晴らしく、尊いことだと思いました。

参加した子どもたちの心にも、故郷の思い出として記憶に残ることでしょう。


「会場の灯りはボクが守るよ」
そう言っているような発電機。ありがとう。

「やりましょう盆踊り」は特別企画として、8月21日(水)
「第33回 本町夏祭り」に会場を移し、今年開催した5カ所の盆踊りが結集します。

 ■締めくくりの盆踊り 「やりましょう盆踊り in 本町夏祭り」
  8月21日(水)17:00~20:30 青葉区・錦町公園

夏の終わりの思い出に、参加してみてはいかがでしょうか。

(取材日 平成25年8月16日)

夏のイベントのお知らせ(東松島市、石巻市)

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こんにちは、Chocoです。
今週末のイベントの案内です。


残暑は続いているものの、石巻の空も秋空へと変わりつつあります。
そして、今年もこの季節がやってきました。
昨年の夏、私が最後に行った夏祭り・・・
東松島夏祭り2013

昨年の東松島夏祭りの様子はこちら→http://kokoropress.blogspot.jp/2012/09/825.html
日時:8月24日(土) ステージ13:00〜18:00 打ち上げ花火19:00〜
会場:東松島市矢本

1年に1度のお祭り、今年は「みんなではしゃぐべ!!」というテーマで来場者も地元の皆さんも盛り上げようと青年部が中心となって企画しています。
昨年、私も行きましたが、東松島の街が団結して作り上げたお祭りでした。
とても賑わっていました。

今年最後の夏祭りは是非、東松島へ!!


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そして、東松島と言えば、月浜海水浴場!!

夏祭りの翌日の25日(日)が今年の営業最終日です。
先月の21日(日)から始まり、復旧作業が続いている中での海開きは、日曜限定でした。
そして、今週末が今年最後の営業です。
一夏の思い出に、海水浴を楽しんでみてはいかがでしょう!!
日時:8月25日(日)9:00〜15:00
場所:月浜海水浴場


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続いては、音楽のイベントを石巻から!!

「トリコローレ音楽祭」

昨年のトリコローレ音楽祭の様子はこちら→http://kokoropress.blogspot.jp/2012/09/blog-post_3882.html

日時:8月25日(日) 11時〜20時まで
場所:地図とタイムテーブルはこちらです→http://www.man-bow.com/tricolore/tricolore_2.html
・石巻駅前にぎわい交流広場
・ロマン海遊21
・立町復興ふれあい商店街
・リオモールパーキング
・北日本銀行
・立町ヤマトパーキング
・ピースボートセンターいしのまき
・石巻社会福祉協議会駐車場
・ホシノボックスピア
・みやぎ生協アイトピアホール
・石巻まちなか復興マルシェ /11カ所

今年で開催10回目となるこの音楽イベントは、音楽を愛する人たちが集まり、そして街中を音楽の色に染めてくれます。
そして、イベントの名前の「トリコローレ」とは、フランス語で三色旗を意味します。
このイベントの三色とは、「未来に向けて守るべき海(自然)・心を潤す音楽・それらを愛する世界中の人々」を表しています。
ジャンルレスな音楽祭。ロックもジャズもいろんな音楽を聞くことができます。

是非、音楽で心を癒してください。

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8月も残るは約1週間!!
今週末はイベントもたくさん開催されます。
是非、東松島、石巻へお越しください!!!


(取材日 平成25年8月23日)

女川アートシーズン開催中(女川町)

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こんにちは、Chocoです。
女川アートシーズン
年に一度、町民皆がアートを楽しみながら「まちづくり」を考える時期です。
皆の記憶がアーティストによって作品として視覚化されることにより、アートシーズンは女川の「過去」を掘り起こし、「現在」の記憶をとどめ、「未来」を考える場を提供します。


7月からさまざまな形でアートが女川に溢れています。
17日にきぼうのかね商店街で開催された「きぼうのかね美術館」も女川アートシーズンの一環です。
地元のアーティスト。
日本各地から集まったアーティスト。
カナダディアンアーティストが女川に集まり、地元の人、物、食に触れながらアート制作が行なわれています。

次のアートイベントは、こちらです!!

「石巻線アートリンク 〜女川駅、汽車でゆったりアートの旅を〜
期間:8月23日〜9月8日
石巻と女川で生まれるアート活動をつなぐ広報連携プロジェクト−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
女川アートシーズンと石巻の日和アートセンターがアートで町を盛り上げます。
石巻では、石巻四次元横丁も開催中です!!
日和アートセンターおよび石巻駅周辺でアートが展示されています。
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石巻から女川までゆったりとした汽車の旅に出てはいかがでしょうか。
窓から見る景色、その中にアート作品が隠れています。
女川アートリンクHP参照
女川駅(震災前)

震災前は女川の中心街だったところも、津波の被害で、町の80%が壊滅状態でした。
震災後、瓦礫の山が溢れていた町は、瓦礫が撤去され、更地になっています。
そして、現在、かさ上げ工事が行なわれ、2年後には埋め立てられます。

「今」しかみられない女川の風景をアート作品とともに見に来てください。


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つづいて、
今週末も展示会のご案内です。

リューズ・マルシェ
・展示
「33カ所女川めぐり」
アーティスト、写真家 高田洋三さん

場所:町民野球場仮設住宅内
日時:8月31日(土)9:00〜17:00/9月1日(日)9:00〜15:00

女川のアートシーズンが始まり、最初の方に現地入りをして制作を行っていた高田さんの展示会です。現在もアート作品を制作中です。
普段目にすることがない場所、女川の源流や、浦宿駅から女川駅までの風景を見ることができます。今回の展示会では、高田さんが目にした女川の風景が写真に収められています。

「女川の三十三観音にヒントを得て、33枚の写真が当日展示されています。女川の源流、女川駅までのみ開通の線路、それらは地勢的、文化的に女川に活力を与えてきた、まさに源流です。自分はそこに自然のたくましい再生力を発見しました。その自然の持つ力を女川の町まで運ぶ導線を作りたいと考えています」

高田さんが想いを込めてシャッターを押した作品です。
展示時間中に展示されている写真に花びらを貼り付ける公開制作も行われます。

・ワークショップ
「日常の勇気のメダル作り」
アーティスト、 マグダ・ウォジティラさん
開催時間 1回目10:00〜11:30  /  2回目13:00〜14:30

「勇気はヒーローだけのものではなく、皆の中にあります。食品トレーなど身の回りにあるものを使って、キラキラした素敵な『勇気のメダル』を作りましょう」

作ったメダルは、マグダさんの作ったメダルと一緒に9月4日〜8日まで展示されます。
ぜひ、今週末は女川の町民野球場仮設住宅内の展示会に参加ください。

「タンデム・フライト女川」
アーティスト、 マーク・ニュイさん
開催時間 9:00〜17:00

カナダ在住のアーティスト、マークさんと紙で不思議なモンスターを作ろう!できたムンスターは女川の風景と組み合わされ、自分の顔のモンスターが女川を飛んでいるようなアニメーションになります。アニメーションは9月8日のさよならパーティーで披露されます。

「水彩画〜移ろいの感触〜」
アーティスト、コリー・ジャクソンさん
開催時間 9:00〜17:00

水彩絵の具やインクの新しい技法を学ぶチャンスです。さまざまな画材を使って、「印象」や「素材感」を表します。できた作品は、ワークショップ「タンデム・フライト」でモンスターを作るための素材として使われ、アニメーションになります。


展示会や楽しそうなワークショップもあります。
ぜひ、今週末は女川リューズマルシェへ!!


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そして、開催中にマリンパル跡地にて、アーティストが黙々と作品を制作中です。
現在、作品はほぼ完成しているので、アーティストの滞在は不定期です。

今回写真の展示会を行う高田さんも野外で制作中でした。
ホタテの殻を1万枚も使用しているそうです。
写真に見える白い物・・・あれは全部ホタテの殻です。
その他にもアーティストの制作活動は続いています。
どんな想いで、何ができるのでしょうか・・・それはまた今度紹介します。


女川アートシーズンはまだまだ続きます!!

(取材日 平成25年8月29日)

週刊ココロプレス 第59号

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ココロデスクです。

今日は9月1日、「防災の日」です。

1923年9月1日に起こった「関東大震災」を記念して制定されたこの日、全国各地で防災にちなんだ催しが行われています。

1日早く昨日の土曜日、山元町では津波の際に自動車で避難することを想定した訓練が実施されました。

午後からは、県内第一号の災害公営住宅に住む方々の懇談会を訪ねました。
団地の一角にある集会室には、居住者の皆さんと、他県からの応援職員も含めた町職員の皆さんが膝詰めで向き合い、地域のこれからについて熱心に話し合っていました。



新しく町が作られ、そこに新しいコミュニティが少しずつ育っています。



<もくじ>
■今週のダイジェスト (8月6日~8月30日)
■編集後記



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  ■今週のダイジェスト (8月6日~8月30日)
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2013年8月7日水曜日
震災から3年目の仙台七夕まつり(仙台市)
8月6日から8日まで開催されている仙台七夕まつり。今年のテーマは『つなぐ』です。「被災地の復興への思いと、全国の支援者の気持ちをつなげていく」という意味が込められています。国内外から寄せられた支援の短冊が飾られている定禅寺通りのグリーンベルトには、訪れた方が自分のメッセージを短冊に書くコーナーも設けられてありました。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/3.html

2013年8月8日木曜日
三度目のお盆--県南の慰霊碑をご案内します (山元町、亘理町、名取市、仙台市)
お盆に帰省された方、夏休みの旅行で宮城へ来られた方も多いのではないでしょうか? 夏雲の影の下、3.11の姿は、まだまだ濃く深く残されていました。「被災地を訪ねたい」「花を捧げたい」そうしたお気持ちをお持ちの方のためにご案内できそうな仙台周辺の慰霊碑や献花台などをまとめてみました。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/blog-post_8.html

2013年8月9日金曜日
8月4日の地震が起きたとき(石巻市)
8月4日日曜日午後12時28分。宮城県沖を震源とするマグニチュード6の地震が発生しました。石巻市は震度5強でした。その時、ココロプレスのメンバーのChocoは、よく顔を出す仮設住宅で地元のお母さんとお話をしていました。そこでChocoが見たものは……隣人への気遣い、地元の人同士が今も励まし合い続けている姿でした。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/84.html

2013年8月11日日曜日
「やりましょう盆踊り」プロジェクト(東松島市、名取市、亘理町、石巻市、仙台市)
「やりましょう盆踊り」は震災の犠牲者の鎮魂と供養、そして盆踊りで「輪」を作ることによって復興へ向けてコミュニティをさらに結びつけることを目的とした、盆踊りによる被災地支援プロジェクトです。河北新報社が主催し、第2回となる今年も県内5カ所で開催されてました。この企画を立案した、実行委員会の与野珠美さんにお話をお聞きしました。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/blog-post_313.html

2013年8月12日月曜日
酷暑に負けず!第62回気仙沼みなとまつり開催(気仙沼市)
8月10日と11日の両日、第62回気仙沼みなとまつりが開催されました。メインの「はまらいんや」踊りには51団体、約2600人が参加し、約670mの区間を子どもからお年寄りまでそろいの華やかな衣装や法被に身に身を包み、約3時間にわたって熱く踊りました。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/62.html

2013年8月14日水曜日
お菓子が繋いだ「絆」 (南三陸町 歌津)
「長く愛されるロールケーキを、心を込めて作っていきます。目標は『雇用を守っていきたい』。まずはそれだけです」と、南三陸町歌津にある「パティスリー クリコ」の三浦宮倫子(くりこ)さん。震災直後に1000本もの「くりちゃんロール」を提供して、「甘味が恋しい」という被災者の心と体を癒してくれました。いつしか商品名は「絆ロール」へと変わり、今もたくさんの人たちに親しまれています。

2013年8月15日木曜日
せんだい×荒浜ウィークエンド(仙台市青葉区)
仙台人にとって海といえば「荒浜」。その美しかった荒浜の記憶が々の心から薄れないようにと開かれたイベントが「せんだい×荒浜ウィークエンド」です。「キャンドル製作ワークショップ」に参加した皆さんが一生懸命作ったたくさんのキャンドルが、18日に開かれた「荒浜キャンドルナイト」で温かい光となってともりました。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/blog-post_15.html

2013年8月16日金曜日
アートがきぼうのかね商店街を1日ハイジャック(女川町)
女川町にある「きぼうのかね商店街」が1日限定で美術館に変身! 以前もご紹介した女川のデザイン・職人集団「アートギルド」を中心として企画されたアートイベントがの開催です!! 商店街中がアートに囲まれる日、普段とは違う「きぼうのかね商店街」です。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/1_16.html

2013年8月17日土曜日
武将たちが女川でよみがえる(女川町)
織田信長の発令の元、「おもてなし武将隊JAPAN」が、8月4日、女川町へ出陣しました。迫力満点の武将の皆さんが、この日のためによみがえりました。全国の人々を女川へ集めたのは女川中学校の「青空プロジェクト」の皆さん。同じ歌「空」を離れた地で歌い続けている者同士が集まり、共に歌うことができました。「離れても遠くの青い空を ずっと忘れやしない/ 愛しい人よ 人生を 共に歩いていこう」
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/blog-post_17.html

2013年8月19日月曜日
Love all 「復興へ!テニスを通じて新しいスタートを」(気仙沼市) ※終了しました
8月24日、気仙沼市で、テニス教室が開かれました。「市民の皆さんがテニスを通じて元気になってほしい」という思いで、気仙沼テニス協会と平成24年3月11日にアメリカのシカゴ市で発足した「Project Love All」が協力して開催。プロのテニスレッスンが受けられる貴重な機会でした。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/love-all.html

2013年8月20日火曜日
「やりましょう盆踊り」in 「亘理町公共ゾーン仮設住宅」(亘理町)
先日ご紹介した「やりましょう盆踊り」。8月16日金曜日には470世帯が住む「亘理町公共ゾーン仮設住宅」を会場に開催されました。「今後ここを移り住む人もいるし、残る人もいる。でもどんな場所でも、ここでやってきた事を思い出し、基礎にしてもらって、新しい場所でのコミュニティ作りに役立ててもらえたら良いよね」と、住民組織「ふれあいの会」運営委員長の木村一行さんは語っていました。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/in.html

2013年8月23日金曜日
夏のイベントのお知らせ(東松島市、石巻市)
石巻の空も秋空へと変わりつつあります。「東松島夏祭り」、「月浜海水浴場」今夏の最終営業、石巻の「トリコローレ音楽祭」。夏の終わりを告げるイベントをご案内しました。
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/08/blog-post_3776.html

2013年8月30日金曜日
女川アートシーズン開催中(女川町)
「女川アートシーズン」は、年に一度、町民皆がアートを楽しみながら「まちづくり」を考えるイベント。皆の記憶がアーティストによって作品として視覚化されることにより、女川の「過去」を掘り起こし、「現在」の記憶をとどめ、「未来」を考える場です。女川では市街地の大部分でかさ上げ工事が行われていて、2年後には光景も一変することでしょう。「今」しかみられない女川の風景をアート作品とともに眼に焼き付けていただきたいと、ご案内しました。


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■編集後記

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、ココロプレスでは毎月、トップ画面の写真を入れ替えています。
今月は、復旧整備が進む塩釜漁港の様子です。
「次はどこをご紹介しようか」と選ぶ作業は楽しみなことですが、毎月1つしか選べないという悩みもあります。

また、サイトの構成や仕組みも少しずつ改良しています。

より適切な管理・運営のため、今後、コメント機能を停止させていただくこととなりました。
これまで、応援のコメント等を掲載していただいた方々には、心から御礼申し上げますとともに、ご了承いただきますようよろしくお願いいたします。

今後はどうぞ、「ご意見・ご感想」のコーナーをご利用ください。


(ココロデスク)


「みんなでほっこりコンサート」(仙台市青葉区)

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えみです。

仙台市青葉区西公園のそばでワークショップを行っている「ハート&アート空間“ビーアイ”」に行ってきました。
「ハート&アート空間“”ビーアイ」では、子どもたちが絵画や工作などの創造活動を通じて、自分を表現できるアートスペースを提供しています。


西公園のそばでワークショップを行っている「ハート&アート空間“ビーアイ”」は
コンクリートの建物の2階です。


ビーアイでは毎週火曜日に福島から避難している方たちの交流会「ふくしまほっこりカフェ」を開いています。
この日は福島に想いを寄せながら暮らしている方々にほっとしたひとときを過ごしてもらおうと「みんなでほっこりコンサート」が開催されました。




会場には子どもたちの想像力豊かな絵や作品がたくさん飾られていました。
時間が近づくと、子ども連れのお母さんなど20名近くの方たちが集まりました。



コンサートが始まる前にビーアイのスタッフよりあいさつがありました。

ビーアイでは震災後から「ふくしまほっこりカフェ」という、福島から避難してきている方たちの交流会を開いています。
今日は、震災後に避難所や仮設住宅などを回って音楽で復興支援をしている「一般財団法人 音楽の力による復興センター•東北」さんよりお声を掛けていただいてコンサートを開くことができました。
すてきな音楽を聴いてほっとしたひとときを過ごしてください。


   

次に、「一般財団法人 音楽の力による復興センター•東北」さんよりあいさつがありました。

東日本大震災後、仙台フィルハーモニーのメンバーが中心となり「一般財団法人 音楽の力による復興センター•東北」を立ち上げました。
震災当初は、「このような時期に音楽などしていていいのだろうか?」という迷いもありましたが、「私たちにできることは音楽なので、音楽を通し皆さんを勇気づけたい」という思いで震災の2週間後に結成されました。

3月26日に仙台市内で街角コンサートの第1回目を開催、それから東北各地域の避難所や仮設住宅、小中学校などたくさんの地域を回って被災した方々のもとへ音楽を届けてきました。
今日のコンサートで308回目となります。
今後も音楽の力が生きる希望となって、ご家族や生活を失われた人々に寄り添い皆さんを励ましていきたいと思っています。

「ふくしまほっこりカフェ」で福島から避難して来られた方たちの支援を続けていらっしゃるビーアイさんを知り、すてきな音楽を届けたいと思い伺いました。どうぞごゆっくりお楽しみください。
(事務局の千田さん)

「一般財団法人 音楽の力による復興センター•東北」事務局の千田さん


1曲目はモーツァルトの「トルコ行進曲」、続いてパッヘルベルの「カノン」です。誰もが一度は耳にしたことのある有名な曲です。


ヴァイオリンとピアノのすてきな音色に会場の空気が一瞬にして変わり、会場の皆さんはうっとりして聴いていました。



ヴァイオリン奏者の門脇和泉さん(右側)と岡 千春さん(左側)








ピアニストの門脇麻美さん
















演奏の途中でヴァイオリンピアノの楽器紹介や曲当てクイズもあり、コンサートは和やかに進みました。
1問目、ヴァイオリンの弓は何でできていると思いますか?
>>答えは馬のシッポです。


2問目、ヴァイオリンの弦は何でできていると思いますか?
>>答えは羊の腸です。


皆さん知っていましたか?
 普段、3人は各々個人でも音楽活動しているそうです。 













曲当てクイズです。
次は何の曲でしょうか?
アニメ「となりのトトロ」から「さんぽ」でした。


目の前で聴く演奏は、感動するほど素晴らしかったです。
さすがプロですね。曲により優しい音や力強い音をかもし出すことができるのですね。

クラシックやジブリソングなど大人から子どもまで楽しめる内容で素晴らしいコンサートでした。


最後は参加者全員で演奏に合わせ「ふるさと」を合唱しました。












コンサート終了後にビーアイスタッフの清水さんに「ふくしまほっこりカフェ」を始めた経緯について聞いてみました。

震災後、ビーアイでは日常生活が通常に戻りつつある頃、福島から自主避難している方たちが仙台にたくさんいることを知りました。その方たちの話を聞いてみると「話をできる場所がない」「行く所がない」「誰と話したらいいのだろう」という不安な声が聞こえてきました。
平日の午前中だったら空いているスペースがあるので、そういう方たちに時間と場所を提供しよう。というわけで震災後の毎週火曜日の午前中に避難者交流会として「ふくしまほっこりカフェ」を始めることにしました。

最初はお茶飲み会から始まりましたが、回によっては参加者から希望があれば外に出掛けてみたり一緒にお昼ご飯を作ってみたりと要望に応えられるようにしています。

福島から自主避難している方たちは家族•子どものこと、仕事のことなどまだまだたくさん問題を抱えているのが現状ですね。

話ができる場所があるだけでありがたいと言っていただけるので今後も「ふくしまほっこりカフェ」は続けていきたいですね。
あくまでも話を聞いてあげることしかできませんが、聞いてあげることで参加者の方がほっとしてもらえる空間でありたいと思っています。
(ビーアイスタッフの清水さん)








ビーアイスタッフコーディネーターの清水さん(右側)と関口代表(左側)

ヴァイオリン門脇和泉(右側)•岡 千春(真ん中)、ピアノ門脇麻美さん(左側)

























コンサートの後は演奏者の方も交えておいしいお茶とお菓子で「ほっこり」と時間を過ごしました。



<取材を終えて>

普段、目の前で生の音楽を聴く機会があまりないので、とても貴重な時間を過ごした気分で取材を終えました。
音楽は人の心に感動を与え、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

震災で経験した辛く悲しい想いは決して消えませんが、素敵な音楽を聴くことにより少しの時間でも幸せな気分になれると思います。
「涙を流して喜んでくれる方がいました。」と事務局の千田さんが仮設住宅を回られたときの話をしてくれました。

震災後から各地を回られて音楽で皆さんを励まし続けている「一般財団法人 音楽の力による復興センター•東北」の支援活動で、勇気をもらい励まされた方たちがどれだけいることでしょうか。


また、福島から自主避難してきた人たちの中には1人悶々と苦しい想いを打ち明けられず悩みを抱え込んでいる方がたくさんいると思います。
話を聞いてもらえる「ふくしまほっこりカフェ」のような場所が、こういう方たちにとっては安らぎの場になっていることでしょう。


震災から2年が過ぎました。被災者が本当に求めている支援も物から心の支えに変わってきています。
心の支援が求められている今だからこそ、ビーアイの「ふくしまほっこりカフェ」や「一般財団法人 音楽の力による復興センター•東北」の支援活動は被災者が本当に今求めている支援だということを実感しました。



☆「ハート&アート空間“”ビーアイ」

ふくしまほっこりカフェ(ホームページより)
(福島から避難している方々の交流会)
毎週火曜日10001200
おいしいお茶とスイーツを用意して待ってま~す。
福島からの自主避難・強制避難の親子さんに限らず、宮城県南の放射線量の高い地域で子育てに不安をもっている方やパパだけ、ママだけの参加もOKです。

おしゃべりしたり、おやつを作って食べたり、手遊びや紙芝居、ビーアイの空間をフルに使って楽しみましょう。

連絡先はビーアイまで
 電話 022-262-2969



☆「一般財団法人 音楽の力による復興センター•東北」

「復興コンサートのご案内」(案内チラシより)
被災した方々を対象としたクラシック音楽の演奏会を開いてみませんか?
プロの音楽家有志が演奏にうかがいます。(出演料の経費負担は不要です。)


たとえば • • •
•応急仮設住宅や借り上げ民間賃貸住宅にお住まいの方々を対象とする企画として
•震災で離ればなれになった方々の再会や、コミュニティづくりの場として
•避難を余儀なくされた方々と、地域住民との新たな交流のきっかけづくりとして
•復興支援活動に尽力された関係者、ボランティア等の方々の心のうるおいとして

お問い合わせはこちらへ
「一般財団法人 音楽の力による復興センター•東北」事務局
 TEL/FAX 022-797-0233

 
(取材日 平成25年7月16日)    
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