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「第3回 女性の復興カフェin気仙沼」開催のお知らせ(気仙沼市)

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kaiiです。
今年は秋の深まりが早いと感じているkaiiです。今年の冬は寒いかな~? とイヌやネコの毛が例年より長いのでそんな予想をしています。

気仙沼市の女性と神戸市の女性が交流するイベント「第3回女性の復興カフェin気仙沼」が平成26年10月25日に開催されます。

今回は、神戸市長田区の復興まちづくりの中で生まれた「キムチ・アキ」さんの講演を拝聴します。
キムチ・アキさんが、「ながたキムチ物語」という演題で、阪神淡路大震災から20年、甚大な被害を受けた長田区の食と多文化に通じたまちづくりについて話します。

会場とのセッションでは、自分のふるさとの町の文化や習慣の自慢から見える「復興のまちづくり」をみんなで考えます。

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第3回 女性の復興カフェin気仙沼



開催日時:平成26年10月25日(土)正午から
会場:ホテル望洋(気仙沼市魚町3丁目1−25)

*女性の目線で、7気仙沼市のマップつくりやこれからのまちづくりを考えます。
 
主催:多文化と共生社会を育むワークショップ(兵庫県神戸市)
協働:気仙沼おとひめ会

問合わせ先:多文化と共生社会を育むワークショップ(山地久美子)
         080-1483-6641
    tabunkaws@gmail.com

*事前の申し込みが必要です

======================
主催する多文化と共生社会を育むワークショップの山地久美子さんは、今回で3回を迎えるカフェの開催について
「6月の第1回カフェから4カ月。そこでつながった縁が広がっていると聞いています。今回のカフェでも新たな方と巡り合い、気仙沼の自慢を聞かせていただけるとワクワクしています。
フィリピン文化もお料理を通して教えていただきます。
震災から19年経って生まれた神戸の長田区自慢、「キムチ・アキ」さんも登場します。
キムチ・アキさんが言われる「今住んでいるそのまちを愛する力が復興の原動力」はまちづくりそのものだと思います」
と話しています。

第1回 女性の復興カフェin気仙沼の様子
(平成26年6月28日開催)
協働する「気仙沼おとひめ会」の吉田千春さんは今回のカフェについて、
「震災復興」というとネガティブなところから話しが始まりがちですが、今回のカフェでは、自分のふるさとや自分の国の文化を自慢するポジティブな目線で「震災の復興」を考えたいと思います。
『否定』から『肯定』は生まれません。
皆が意見を自由に話せる環境が、「復興まちづくり」、「復興地域づくり」に多くの人が積極的に参加する第一歩になると思います」
と話しています。

多くの方の参加を呼び掛けています。

*「女性の復興カフェin気仙沼」は兵庫県(復興支援課)「復興サポート事業」の支援を受けて開催されます。

(取材日 平成26年10月15日)

ダンスの先生が女川へやってきた 続編(女川町)

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こんにちは、Chocoです。
秋空が寒さを増す今日この頃ですが、風邪など引いていないでしょうか。
私は、毎朝寒くて目が覚めてしまいます。

そんな寒さを吹っ飛ばす、パワフルな子どもたちがまたダンスに燃えています!!
ダンス教室から1カ月が経った9月29日、
女川小学校に再びダンスの先生がやって来ました。


(前回の記事)
2014年10月11日 土曜日
ダンスの先生が女川町にやってきた(女川町)
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/10/blog-post_74.html

ランドセルを見ると子どもたちの想いがよく伝わります(笑)
子どもたちは、先生たちが体育館に入る前から準備体操を始め、準備万端で先生を待っていました。
そして、1カ月前に初めてダンスをした子どもたちのダンス教室が再開されました。

「縁だと思うんです。
彼女たちには、インターンシップとして来てもらいたいと思っている。
このダンス教室を通して、自分の技を磨くことや、子どもとのコミュニケーションをとって新しい可能性に気づくことが彼女たちのインターンシップだと思っています。
やっていただくだけではなく、来てくださった人たちにも自分のチャンスが女川にあるということを伝えたいと思っています。
自分の可能性や実力を広げることができる街、女川であれば良いと思っているんです」

女川小学校の青山教頭先生は、8月のダンス教室のときに話してくれました。
そしてその言葉通り、今回インターンシップとして2人のダンサーC-ONE(しおね)さんとCHIHARUさんを再び迎えました。

被災地の地元離れや少子高齢化が進んでいるところが多くあります。
生活基盤が不安定なことや生活環境を考えて、地元ではなく都市部に移り住む人が増えているのが現状です。
どうすれば人口減少を防ぐことができるのか、多くの地域で話し合われていますが、青山先生は子どもたちの住む環境を大切にしています。
前回のダンス教室でもスクールバスで通う子どもたちは、バスの出発時刻と重なってしまうため、参加を断念する子が多くいました。
しかし今回のダンス教室では、ダンスをやりたいという子どもたち全員が参加することができました。

「選べないで我慢していた女川から、選べる女川になれば良い。
親御さんの子育ての場所として被災地でも教育活動をすれば、人口流出も止められるし、呼び戻すことができると思います」
そう青山先生は言いました。

たくさんの人たちの協力によって実現した2度目のダンス教室!!
今回は、 1年生から4年生までの約30名のダンス教室希望者が集りました。
2週間の間に4回の練習をして、最後には発表会を開きました。
その舞台が、10月12日(日)に女川町きぼうのかね商店街で開催された「第15回商工祭」です。

本番に向けて、先生たちから新しい振り付けを覚えるために子どもたちは一生懸命練習しました。

C-ONE先生



CHIHARU先生

 子どもたちは、少ない時間で新しい振り付けを覚えました。

小学校での練習風景


前日の最終練習
リハ―サルが行なわれ、2人の先生の最終チェックが行なわれました

本番を明日に控えた子どもたちに、C-ONE先生からみんなへプレゼントがありました。
カラフルなゴムで作られたブレスレットです。

先生たちとお揃いのブレスレッドをもらって子どもたちは大喜びでした。



「がんばるぞー!」と本番のために気合いを入れました
どんなダンスを見せてくれたかは、
商工祭の記事で紹介します。
お楽しみに!!

(取材日 平成26年9月29日)

秋のイベント情報10月24日~11月6日(県内各地)

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こんにちは、にゃんこです。

通勤途中にふわっと香る金木犀の甘い香り。そして食卓には秋の味覚、三陸のサンマ!
いよいよ秋本番ですね。

ちなみに、金木犀の花言葉は「謙虚、謙遜」だそうです。
にゃんこには、ほど遠い言葉・・・??

さて、秋と言えば紅葉!
宮城県内の各地でも、徐々に紅葉が始まりました。
毎年多くの見物客で賑わう人気の「鳴子峡」(大崎市)では、今、見頃を迎えているようです。

宮城県内随一の紅葉スポットとして有名な「鳴子峡」。
奥州三名泉の一つ「鳴子温泉」にゆっくり浸かりながら、紅葉めぐりもおすすめ!
(写真提供:宮城県観光課)

この秋もさまざまなイベントが開催されます。
宮城ならではの秋をぜひ満喫しにいらしてくださいね♪

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■イベント情報  2014年10月24日~11月6日
※日程などは変更・中止になる場合があります。詳細は各施設にお問い合わせください
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<開催中>

東日本大震災復興特別企画
企画展「みんぱくおもちゃ博覧会」
~11月30日(日)
会/東北歴史博物館
問/東北歴史博物館
http://www.thm.pref.miyagi.jp/enter_top.html


「よみがえった被災文化財―被災した芸能用具とその再生―」
~11月30日(日)
会/東北歴史博物館
問/東北歴史博物館
http://www.thm.pref.miyagi.jp/enter_top.html

全国美術館会議東日本大震災復興支援事業
「浅井元義スケッチ展-石巻・30年前の家並み」
~11月30日(日)
会/カメイ美術館
問/カメイ美術館
http://www.kameimuseum.or.jp/

ママと赤ちゃんの復興 まちづくりin石巻
10月24日(金)
会/石巻市向陽地区コミュニセンター
問/特定非営利活動法人ベビースマイル石巻
http://www.forbabysmile.com/index.html

★こちらの詳細は、ココロプレスでもご紹介しています!
2014年10月19日 日曜日
「ママと赤ちゃんの復興まちづくりin石巻」開催のお知らせ
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/10/in.html

れきみん秋祭り2014 ~伝統のリレー、かっこいいね東北~
10月25日(土)、11月3日(月・祝)
会/榴ヶ岡公園、仙台市歴史民俗資料館
問/仙台市歴史民俗資料館
http://www.city.sendai.jp/kyouiku/rekimin/

秋保ナイトミュージアム
10月25日(土)~11月16日(日)
会/湯元小屋館跡自然庭園・カフェロシェ
問/天守閣自然公園(仙台市太白区秋保町湯元字源兵衛原10)
http://akiu-sizen.co.jp/

~しおがま まちあるき~「塩竈神社参拝と幕末の足跡をめぐる」コース
10月25日(土)
コース/塩竈市内
問/塩竈観光物産協会
http://kankoubussan.shiogama.miyagi.jp/?p=3623

第17回JAみやぎ仙南フェスティバルinかわさき
10月25日(土)、26日(日)
会/JAみやぎ仙南 川崎地区本部特設会場
問/みやぎ仙南農業協同組合
http://www.ja-miyagisennan.jp/

第5回七ヶ宿湖一周ウォーキング
10月25日(土)
会/七ヶ宿ダム自然休養公園(七ヶ宿公園)
問/七ヶ宿町観光協会
http://www.town.shichikashuku.miyagi.jp/
(七ヶ宿町)

グランディ・21 フェスティバル フリスポ2014
10月25日(土)、26日(日)
会/宮城県総合運動公園(グランディ・21)
問/宮城県総合運動公園(グランディ・21)
宮城県総合運動公園(グランディ・21)
http://www.mspf.jp/grande21/

おおがわらオータムフェスティバル
10月26日(日)
会/大河原町役場駐車場ほか
問/大河原町観光物産協会
http://oogawara.com/

第11回加美町食の文化祭
10月26日(日)
会/加美町中新田体育館
問/加美町商工観光課
http://www.town.kami.miyagi.jp/

第30回気仙沼市産業まつり
10月26日(日)
会/気仙沼市魚市場
問/気仙沼市産業まつり実行員会(気仙沼市商工観光課物産振興係)
http://www.city.kesennuma.lg.jp/

かほく産業まつり
10月26日(日)
会/ビックバン 石巻市河北総合センター(石巻市成田字小塚裏畑54)
問/かほく産業まつり実行員会(石巻市河北総合支所地域振興課)
0225-62-2114

技の匠まるごとフェスティバル
10月26日(日)
会/川崎町役場前駐車場
問/川崎町産業振興課
0224-84-2111(代)

股旅演芸東北大会
10月26日(日)
会/石巻市桃生総合センター
問/河南桃生商工会桃生支所
http://www.shokokai.or.jp/04/0456510001/index.htm

まるごといしこしまつり
10月26日(日)
会/石越総合運動公園
問/まるごといしこしまつり実行員会(登米市石越総合支所市民課地域係)
http://www.tome-city.com/itiran-news/
(登米市観光物産協会)

第26回宮城地区まつり
10月26日(日)
会/宮城総合支所前広場、広瀬市民センターほか
問/宮城地区まつり実行員会
http://www.city.sendai.jp/aoba/news/1209620_2429.html

全国生涯学習ネットワークフォーラム2014宮城大会
つながる力が地域をつくり未来をひらく ~震災からの学びと気づきを次の第一歩へ~
◆プレフォーラム 10月30日(木)
会/こもれびの降る丘 遊楽館
◆メインフォーラム 11月18日(火)、19日(水)
会/日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)
問/全国生涯学習ネットワークフォーラム2014宮城大会実行員会事務局
http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/syougaku/zensyounet.html

第13回仙台ゴスペル・フェスティバル
11月1日(土)
会/仙台駅前、一番町、市民広場など仙台市中心部の全10会場を予定
問/仙台ゴスペル・フェスティバル実行員会
http://www.gosfes.org/

塩竈市観光物産展「塩竃の醍醐味」
11月1日(土)~3日(月・祝)
会/マリンゲート塩釜
問/マリンゲート塩釜
http://www.shiogama.co.jp/

丸森まるごとふる里の秋大感謝祭
11月1日(土)、2日(日)
会/丸森まちづくりセンター周辺
問/丸森町観光案内所
http://www.marumori.jp/
(丸森物産振興公社)

松島紅葉ライトアップ
11月1日(土)~30日(日)
会/円通院、瑞巌寺洞窟群、比翼塚・三聖堂、天麟院ほか
問/松島観光協会
http://www.matsushima-kanko.com/

第29階蔵王高原大根狩り・チーズフェア
11月1日(土)、2日(日)
会/蔵王町遠刈田温泉七日原特設会場
問/蔵王大根まつり実行員会
http://www.zao-machi.com/
(蔵王町観光協会)

おんべこ産業まつり
11月1日(土)
会/美里町・旧結の郷おんべこ特設会場(みやぎ総合家畜市場隣)
問/おんべこ活性化推進協議会(美里町産業振興課商工観光室)
0229-33-2151

泉区民文化祭
11月1日(土)~2日(日)
会/イズミティ21(仙台市泉区)
問/泉区民文化祭実行員会事務局(泉区まちづくり推進課内)
http://www.city.sendai.jp/izumi/
(仙台市泉区役所)

かなんまつり
11月1日(土)
会/こもれびの降る丘 遊楽館(石巻市北村字前山15-1)
問/かなんまつり実行員会事務局
http://www.city.ishinomaki.lg.jp/
(石巻市)

仙台短篇映画祭2014
11月1日(土)~3日(月・祝)
会/せんだいメディアテーク
問/仙台短篇映画祭実行員会
http://www.shortpiece.com/

阿武隈リバーサイドマラソン大会
11月2日(日)
コース/角田市陸上競技場~角田中央公園および周辺
問/阿武隈リバーサイドマラソン大会実行員会(角田市総合体育館内)
http://www.city.kakuda.miyagi.jp/index.shtml
(角田市)

第1回みちのく招福まつりinしばた
11月2日(日)
会/槻木生涯学習センター(柴田町槻木下町3-1-60)
問/柴田町商工会女性部(柴田町商工会内)
0224-54-2207

第28回なかだの秋まつり
11月2日(日)
会/登米市役所中田庁舎ほか
問/なかだの秋祭り実行員会(登米市中田総合支所市民課)
http://www.city.tome.miyagi.jp/index.html
(登米市)

気仙沼本吉産業まつり
11月2日(日)
会/気仙沼市本吉総合体育館
問/気仙沼市本吉総合支所産業課
0226-42-2976

いわぬま復興・農家の手づくりイベントハナトピア岩沼 秋の収穫祭
11月2日(日)
会/ハナトピア岩沼
問/ハナトピア岩沼
http://www.city.iwanuma.miyagi.jp/kakuka/030100/031200/hanatopia_001.html

第30回色麻町民秋まつり
11月2日(日)
会/色麻町野外運動場・町民体育館ほか
問/色麻町産業振興課
http://www.town.shikama.miyagi.jp/
(色麻町)

薬師まつり
11月3日(月・祝)
会/築館総合支所前、築館地区商店街通り、杉薬師瑠璃殿
問/つきだて薬師まつり実行員会(築館総合支所市民サービス課内)
http://www.kuriharacity.jp/index.cfm/1,28019,26,html
栗原市)

第22回ひとめぼれマラソン
11月3日(月・祝)
コース/美里町トレーニングセンター周辺特設コース
問/ひとめぼれマラソン実行員会事務局(美里町トレーニングセンター)
http://www.misatotaikyo.or.jp/hitome22.html

2014ふるさと名取秋まつり
11月3日(月・祝)
会/名取市市民体育館
問/ふるさと名取秋まつり実行員会
http://www.kankou.natori.miyagi.jp/
(名取市観光物産協会)

第26回青葉区民まつり
11月3日(月・祝)
会/勾当台公園
問/青葉区民まつり実行員会
http://www.city.sendai.jp/aoba/c/1209539_1979.html
(仙台市)

東日本大震災 震災ドキュメンタリー映画
「架け橋きこえなかった3.11」上映会
会/せんだいメディアテーク
問/仙台北法人会
http://www.smt.jp/
(せんだいメディアテーク)



(取材日 平成26年10月15日)

みんなの笑顔がつながる「復興文化祭」開催。自慢の作品を見に行こう!(仙台市)

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こんにちは、にゃんこです。

「社会福祉法人 仙台市社会福祉協議会」の中に、「中核支えあいセンター」というものがあるのをご存ji
ですか?

「みなし仮設」と呼ばれる借上げ民間賃貸住宅の入居者のために、巡回相談や交流の場を作るためのイベントの企画などさまざまな支援を行うことを目的に平成23年12月に発足si
た部署です。

この「中核支えあいセンター」が主催する、芸術の秋ならではのイベント情報が届きましたので、皆さんにお知らせしたいと思います!

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支えあい 復興文化祭 ~創る、つながる!!~

日時 : 2014年10月30日(木)、31日(金) 10:00~16:00

場所 : 仙台市福祉プラザ2階(仙台市青葉区五橋2-12-2)

内容 : 手芸などの作品展、歌や踊りなどの演芸発表会、手作り体験コーナー、喫茶コーナーなど

アクセス : 地下鉄五橋駅よりすぐ

入場無料
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開催にあたり、中核支えあいセンターの菅原恭子さんに話を伺いました。

まずは、中核支えあいセンターについて教えていただきました。

「震災により仙台市内では約1万世帯の方が住む家を失いました。仙台市内では、プレハブ仮設入居者よりも、『みなし仮設』と呼ばれる借上げ民間賃貸住宅の入居者の方が多かったんです。しかも市内全域に点在していることから、被災世帯がまとまって入居しているプレハブ仮設住宅と比べて、行政などの支援制度の情報が行き届かず、全国からの支援物資などの支援もプレハブ仮設に集中してしまっていました」

「みなし仮設の入居者の方々にも正確な支援制度などの情報提供を行い、身近な相談窓口として困りごとを相談していただくことを目的に、平成23年12月に発足したのが『中核支えあいセンター』なんです」

発足した当初は、毎週決まった曜日に各区の市民センターに生活支援相談員が出向き、巡回相談所を開設していたそうです。

「住み慣れた場所やコミュニティから離れてしまったことで孤立感を感じている方がほとんどでした。被災者同士が交流する場を,
と交流サロン(お茶のみ会)を開いたりしていました」


しかし、週に一度の巡回相談所では拾いきれないニーズも多く、平成24年からは個別訪問を行い、巡回相談の代わりに各区の社会福祉協議会の事務所近くなどに常設相談所を置くことで、みなし仮設に住む方々に寄り添ってきました。


・震災から3年7カ月。現在みなし仮設に住んでいる方々が抱えている問題とは?

「当初は、再建方法が決まらず不安。家族で意見がまとまらず困っている。という声が多かったのですが、現在では再建の方針が決まった方が増えてきました。その代わりに、復興公営住宅の申請の仕方が分からない。どこがいいのか決めかねている。申請したが抽選に落ちてしまってどうしていいか分からない。などの声が多くなってきていますね。

特に復興公営住宅の抽選に当選した方は今までとは打って変わって明るい表情を見せられていますが、落選してしまった方は大変落胆されていらっしゃいます。

私たちの仕事としては、気持ちを切り替えて次の一般抽選の申請をしていただけるように情報提供をしなければいけないのですが、ご本人のお気持ちを考えると言葉をかけるタイミングを選ばざるを得ません」

また今年(平成26年)からは、復興公営住宅に入居された方の中でも仙台市主催のワーキンググループで必要とされた方を対象に定期訪問も開始しました。

「みなし仮設時代にプレハブ仮設との格差があったことが今も心の大きな傷になっていると訴えられる方もいます。また逆に、プレハブ仮設から復興公営住宅に入居された方は、さまざまな支援のイベントなどで賑やかだったプレハブ仮設時代の生活を思い『復興公営住宅は静かで寂しい』という方も。

被災された皆さんの多くは『被災者』と呼ばれることにすでに抵抗を感じておられ、特に終の住家に落ち着かれた方は、自治会立ち上げのための活動や趣味の活動などに前向きに取り組んでおられ、ご自身の本来の生活を取り戻しつつあるように思われます」


・復興文化祭が始まったきっかけは?

「『復興文化祭』の名前では今年初めてになりますが、過去2回は『作品展』という名前で開催してきて今年で3回目になります。元々好きな手芸などの趣味が震災のショックでできなくなっていた方々が、何かのきっかけでもう一度やってみたら元気が出てきたといった声を生活支援相談員が聞いてきました。同じような方が作品を発表できる場があったら元気を出していただけるのではないかと始めたことがきっかけでした」

昨年の作品展の様子

合同で作った作品も見ごたえがあります!

今年は支えあいセンター主催や地域の団体などと一緒に行ってきたサロンに参加している皆さんが、サロンの中やそれぞれの趣味として作った手芸などの作品を展示する作品展、同じくサロンで知り合った仲間同士で歌や踊りなどの特技を発表する演芸発表会、来場者の方もその場で参加できる、ストラップやコースターなどを作ることができる手作り体験コーナー、さらにボランティアによる喫茶コーナーなど盛りだくさんの内容です!

演芸発表会では、歌や踊り、マジック、さらに故郷を想っての閖上大漁唄い込みや六郷土井浜の「とっくり踊り」なども楽しめるそうですよ♪

今年も文化祭に向けて準備が進められています
「タイトルの『創る、つながる!!』の通り、この復興文化祭を通して被災者とそうでない人というのではなく、もの作りに興味のある人同士、さまざまな方たちとの交流やつながりが広がればと思っています。出る人も見る人も、皆さんが楽しみ、ほのぼのとした気持ちでお帰りになれる会にしようと、実行委員・職員スタッフともども張り切って準備しています。たくさんの皆さんのご来場をお待ちしています!」

参加者の方々一人ひとりが想いを込めて作られた作品ばかりです。
いろんな作品との出合いを楽しむもよし、体験コーナーで自分の作品を作るのもよし、そして喫茶コーナーでちょっと一息と、思い思いの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
ぜひたくさんの方に足を運んでいただきたいと思います。
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最後に菅原さんに今後の活動目標についてお聞きしました。
「現在復興公営住宅の定期訪問をしていますが、私たちの仕事には期限があります。今訪問させていただいている方々がこの先も安心して孤立せずに暮らしていけるように、地域住民の皆さん同士で支えていただけるようにするにはどうしたらよいか、支えあいセンターだけでなく、元々そのような地域住民同士の支え合い活動を推進してきた社協のコミュニティソーシャルワーカー(CSW:各社協に平成25年度から配置)や他の支援機関、NPO、ボランティア、企業などとも連携し、仕組みを作っていきたいと思います」

(取材日 平成26年10月17日)

秋風に吹かれながら「縁がわを巡って」作品を鑑賞(南三陸町)

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kaiiです。
南三陸町で平成26年9月13日から15日までの3日間、「テクテクめぐる縁がわアート」が開催されました。このイベントは、「南三陸町おらほの学園祭」とともに住民の有志、地域で活動するNPOなどが企画、運営したものです。


南三陸町の中山間地域、入谷地区の民家の縁がわをギャラリーにして、南三陸町や登米市の女性たちの手芸作品を展示したり、プロの芸術家の作品にふれてもらうこのイベントも、今年で2回目になりました。

「松笠屋敷」風景
(平成26年9月13日撮影)
「ひころの里」にある松笠屋敷や入谷地区の6会場で、プロの作家の協力で町内の小学生が作った、「まゆ玉」作品のほか、生き物をテーマにした手作り絵本などが展示されました。

南三陸町歌津(うたつ)の2つの小学校の児童の作品
『歌津のおさかなフェルト』
(平成26年9月13日撮影)
松笠屋敷では、南三陸町歌津寄木地区に今年の4月に開園した「さとうみファーム 子ども夢牧場」で飼育されている羊の毛を材料にして、伊里前小学校と名足(なたり)小学校の児童たちが製作した魚の模様をしたコースターも展示されていました。

羊毛クラフト作家の吉田麻子さん
糸車で糸を紡いでいました
(平成26年9月13日撮影)
また、羊毛クラフト作家の吉田麻子さんの糸車を使って糸を紡ぐ実演は、人気を集めていました。70代の女性は「昔は、私もこんなことしたのよ」と懐かしそうに糸を紡ぐ様子を見て話していました。

糸を紡ぐ様子を懐かしむ女性
「てくてく巡る縁がわアート」の企画運営をサポートしたNPO法人「ウィメンズアイ」の塩本美紀さんは
「南三陸町の里山、里海、の魅力を再発見する場として、女性たちが作品を発表する場として、地域に根づいて、今後も続いていくといいなと思っています」
と話していました。

松笠屋敷の庭には秋の植物と虫たちが自然の豊かさを感じさせていました
(平成26年9月13日撮影)
テクテクと歩いて回ると、南三陸町の魅力を再発見できました。
「ひころの里」の鎮守の神様の祭典日だった13日は、秋の深まりを感じる風景と祭りばやしがとても心地よかったです。

(取材日 平成26年9月13日)

笑って笑ってもっと元気に! 小学校で落語の授業 (東松島市)

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石野葉穂香です。

9月29日の月曜日、東松島市鳴瀬地区にある鳴瀬桜華小学校で、3年生の「総合的な学習の時間」を利用した「落語の授業」がありました。

講師となってくださったのは、その前日、東松島市矢本の「蔵しっくぱーく」で行われた「蔵っぱ寄席 上方・江戸落語ききくらべ かい枝・兼好二人会」と、塩竃市の「海商の家 亀井邸」で開催された「第二回亀井邸寄席 錦秋落語会in塩竈」にも出演してくださった、上方落語の桂かい枝師匠、そして江戸落語の三遊亭兼好師匠です。

落語会について事前に告知させていただいた記事はこちらです。


2014年9月22日月曜日
『心から笑えるその日まで~「錦秋落語会in塩竈」のお知らせ』
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/09/blog-post_22.html

鳴瀬桜華小学校での「落語の授業」は、昨年に引き続き2回目。
かい枝師匠は、昨年も訪問してくださいました。

「どんなお噺が聞けるのかな? 子どもたちはワクワク、そわそわ
給食が終わった1時40分、3年生の子どもたち34人は、寄席の高座を設えた体育館前の仮設棟に移動。
これからどんな授業があるの? 落語って初めてだけど、どんなのだろう・・・?
だれもが想像できないふうに、そわそわ・・・。

ところが――。
「授業」が始まると、子どもたちはもう大爆笑の連続。
「これって授業なの?」というぐらい、楽しい時間を過ごしたのでした。

トップバッターは桂かい枝師匠。
「演目は、高座に上がってから、子どもたちの顔を見てから決めます」とおっしゃっていた師匠が選んだのは「初天神」。

「おとっつぁん、今日はオイラあれ買ってくれーこれ買ってくれーって、おねだりしないでいい子でしょ?」
「ん? ああ、いい子だよ」
「ねっ、いい子でしょ。ごほうびに何か買っておくれよ!」
天満宮へのお参りに出掛けた父子。子どもに振り回されるおとっつぁん。

テンポのいい父子のやりとりの様子に、こどもたちはあっという間に〝落語の世界〟に引き込まれてしまったのでした。

桂かい枝師匠の熱演。
もしかしたら、初めて生の関西弁を聞いたという子も
いたかもしれません
続いては三遊亭兼好師匠。
兼好師匠は会津若松のご出身です。宮城の子どもたちは、もう弟や妹みたいなもの。
まず、うどん、お蕎麦、ラーメンの食べ方の違いや、歩く、走る、さらには男性、女性、おじいさん、おばあさん、子どもなどの仕草の違いなど、落語についての解説をしてくださいました。

そして演目は「つる」。

「唐土(もろこし)から飛んできた鳥。オスが『つー』っと、雌が『るー』っと飛んできたから『つる』になったんだ」と、ご隠居から聞かされた男。さっそくその話を友人に披露したのですが「オスが『つるー』と飛んできて、メスは・・・」と行き詰まって失敗。
もう一度、ご隠居に聞き直し、再度、友人に話すのですが、今度は「オスが『つー』っと飛んできて松の枝に『る』っと止まった。メスは・・・」と言ってしまい、またまた失敗するというお話です。

「つー」「るー」と演じる師匠の仕草もおかしくて、子どもたちは文字通り転げ回って大笑い。

三遊亭兼好師匠。
ひとりで何役も、さまざまな場面を演じてみせてくれて
子どもたちも「すげー」と納得
再びかい枝師匠が高座に上がり、てぬぐいや扇子の使い方を教えてくださり、続いて『平林(ひらばやし)』というお話しを披露。

そして落語体験の時間。
手を挙げて指名され、高座に上がった子に、ふたりの師匠が〝手紙を書く、鼻をかむ、うどんを食べる・・・〟といった、さまざまな仕草を教えてくれたのでした。






子どもたちを高座に招いての落語指南。
落語は想像力です。どんなふうに演じれば
どんなふうに伝わるか、分かってもらえるか
面白がってもらえるか・・・
コミュニケーションの力を学ぶこともできます






落語ももちろん面白かったのですが、子どもたちが笑い転げている姿が面白くておかしくて、取材していた記者は、彼ら以上に笑ってしまいました。

鳴瀬桜華小学校での〝落語の授業〟を企画・実行してくださったのは神奈川県の古橋直子さんです。

「震災後、何かできないかなと宮城に赴き、偶然ご縁ができたのが東松島の介護施設「すみちゃんの家」でした。でも、その後、体調を崩し、ボランティアどころか自分のこともままならず後ろ向きな日々を過ごしていた時、なんとなく行ってみた落語会が本当に楽しくて(笑)、もっと聞きたいと出掛けて行っては笑い、すっかり落語の虜になったのです」(古橋さん)

学校での落語の授業だけでなく、塩竈市、東松島市内での落語会も、もちろん古橋さんの企画です。

「笑うと免疫力が上がり、体にいいと後で知りました。この楽しい時間を東北にも届けられたら…。東北ではなじみが薄いようですが、必ず楽しんでもらえるはずと思い、昨年「すみちゃんの家」の方に相談したのが始まりです。
『楽しかった』『また来てほしい』とのお声を頂き、今年は第2回目。
ご来場・ご協力いただいた皆様、師匠方のおかげで今回も大好評でした」(古橋さん)

古橋さんが東松島で知り合ったNPO法人「のんび~り すみちゃんの家」の
伊藤寿美子さん(右から2人目)と、ご主人で所長の藤幸男さん
--笑うって、すごく大事なことかも。

「落語会では老若男女すべての人が一緒に楽しい時間を共有できます。
師匠方は、さまざまな場の雰囲気を直に掴み取って、100を超える持ちネタの中から、即座に最適な話を選び、熱演くださいました。
前回、先生方は「子どもに伝統芸能? 難しすぎて寝てしまうかも・・・?」と心配されたようですが、私の姪も落語が大好きなので、私は子どもたちにこそ、ぜひ落語を、と思っていました。
すると、やっぱり子どもたちは全身で大笑い。今年は先生方もノリノリで、子どもたちと一緒に落語を楽しみました。子どもたちの明るい声はみんなを幸せな気分にしてくれます」

--これからもまた?

「笑う門には福来る。今後も東北に福を運べたら、と思います」

鳴瀬桜華小学校3年生35人の皆さん。たくさん笑って、もっともとっと楽しい子ども時代を過ごしてください
--かい枝師匠は、2度目の落語会、どんなふうに感じられたでしょうか?

「去年はまだ〝笑わないと落語家さんに悪いかな〟みたいな感じで、皆さんちょっと無理をされてたふうにも思いました。でも、今年は、心底楽しんでいただいている。そう感じられました。皆さんが心から笑える日まで、落語会は続けていきたいと思っています」

--学校での「落語の授業」はどうでしたか?

「子どもたちが、みんな素直で、ええ子ばっかしでした」(かい枝師匠)
「すごく笑ってくれたので、やっていて気持ちよかったです」(兼好師匠)
「ネタの中で『ほれ、あれ見てみい』とか言うと、皆がほんとにそっち見たり(笑)」(かい枝師匠)
「笑うところが大人とちょっと違ったりして。でも、そういう反応も楽しいですね」(兼好師匠)

三遊亭兼好師匠(左)と桂かい枝師匠。
楽しい時間をありがとうございました
かい枝師匠に「素直で元気で明るい!」と言ってもらえた鳴瀬桜華小学校の子どもたち。
子どもたちの元気な声、笑った顔・・・は、大人たちをも勇気づけてくれるんですよね。
だから、もっともっと元気になってほしいなって思いました。

床の上を笑い転げって大喜びだった子どもたちの様子を見て、こちらまで明るくうれしい気持ちになれた取材でした。

落語って、スゴイ!

(取材日 平成26年9月29日)

寒風沢島、99%の耕作放棄地から、「新しい農業」を(塩竈市)

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姿をとりもどした、寒風沢島の水田。全て雨水のみの天水耕作が行われています
(写真提供:NPO法人浦戸アイランド倶楽部)
ザーリャです。
塩竃市の東約10キロの沖合。松島湾内に点在する緑の島々、浦戸諸島。
 4つの主要な有人島である、桂島、野々島、寒風沢島(さぶさわじま)、朴島(ほおじま)と、200以上の島々からなります。
主要4島の面積を合わせても、わずか3平方kmにも満たない島々です。

その中の寒風沢島で、新しい「島民」になるために、修行に励む4人がいます。

彼らを側面から支援するのが、NPO法人「浦戸アイランド倶楽部」
震災前の2007年以来、地元の産業界や行政、そして市民と共に議論を重ねながら 「自然環境との共生した対流型の島づくり」、「地域社会との連携による持続可能社会の実現」 に向けて取り組んできました。

その活動の拠点となる寒風沢島は、浦戸諸島最大の有人島。塩竈市と共に、「離島振興」に取り組む舞台です。新しい「島民」の育成支援も、その事業の一環です。

「自分以外の人に必要とされているから、踏ん張れるし、一歩を踏み出せる」。そう話す大津晃一さん。
自らが経営する会社も、津波で甚大な被害を受けました

「寒風沢島は、仙台の中心部から、電車と市営汽船を乗りついで1時間ちょっと。都心からこれほど近い『離島』は、日本にもなかなかありません。にもかかわらず、手つかずの自然がそっくり残り、そこに暮らす人々が『自給自足』する島なのです」

寒風沢島をそう説明するのは、NPO法人浦戸アイランド倶楽部の理事長、大津晃一さん
「寒風沢島には、人を引き付ける大きな『資源』と、農業が直面している解決すべき『テーマ』の2つがある」と語ります。

「田舎暮らしや、農山漁村、自給自足、食の安全性など、社会的に注目されるテーマが、島の暮らし方の中に詰まっています。特に、『農業』というものをもう一度真剣に考えるとき、寒風沢島が置かれている現状は、今の日本の縮図であるとも言えるのです」

◆99%の農地が耕作放棄地
活動の拠点となっている寒風沢島は、周囲13.5km、面積は1.45平方km。そこに90世帯、100人弱の人々が暮らしています。藩政時代には品川へ運ぶ年貢米の集積地として繁栄した島も、今では、高齢化と過疎化に歯止めがかからず、30ヘクタールある農地も、その99%が耕作放棄地。また、県立自然公園内の「風致地区」として、島の人々以外は自由に家を建てることができません。

「震災前まで、島の人々は自分で畑を作り、米を育て、漁業で現金収入を得ることで生活してきました。それが、『自給自足の島』と言われるゆえんです。しかしながら、島の現状を見ると、漁業は後継者不足のために衰退し、農業に関しても、自分で食べるだけの水田が、かろうじて残っているだけ。私たちが入ったころには、その農地も『ゼロ』になる直前でした」

浦戸アイランド倶楽部によって再生した、昔ながらの美しい水田(写真提供:NPO法人浦戸アイランド倶楽部)
そうした島で、「何が振興策につながるのか」。
NPO法人浦戸アイランド倶楽部(以下、浦戸アイランド倶楽部)では、有識者を交えた検討を重ね、その初めの事業として、まず耕作放棄地の再生に取り組むことを目標に据えました。寒風沢島は塩竈市唯一の米の生産地。市場に出回ることが無い「希少性」が、後のブランド化にも有効なこと、また、島の自然環境の再生につながることが大きな理由でした。

「事業着手が決定し、『よし! やるぞ! まずは、耕作放棄地の開拓だ!』と準備を進めている最中に、東日本大震災が起こりました」

◆8mの津波と、事業の継続
浦戸諸島に押し寄せた津波の高さは8m。寒風沢島では、31戸 が全壊、2名の方が亡くなり、1名の方が行方不明者となりました。また、堤防の決壊と約1mの地盤沈下が発生、海岸部の水田の多くが海中に沈みました。

その被害の大きさに危ぶまれた事業の存続。大津さんも、「その判断に悩んだ」と言います。しかし、島の産業は津波により壊滅。島の新たな「雇用の場」として、事業継続が決まりました。

震災から3年半。少しずつよみがえる耕作地では、新しいブランド、「寒風沢茶豆」やサツマイモなど、米に代わる換金性の高い作物の生産も始まっています。

新たに作付けした「寒風沢茶豆」は、関係者に好評でした。
アミノ酸や糖分が多いため、甘味が強いのが特徴です
(写真提供:NPO法人浦戸アイランド倶楽部)
耕作放棄や震災によって荒れ果てていた農地は、平成28年までに、21ヘクタールが再生し、翌年からは新たな作付けが始まる計画です。

「豊かな自然がある東北でも、農地というのは、人が手をかけて『農地』にしたもの。だからこそ、『農地』は『農地』として維持する。それが、自然と人が共生する『持続可能な島の再生』にもつながります」

新しく人が移り住み、島の持続可能性を維持しながら、農業、漁業で生業を立てる。

大津さんは、「すべてが、そのための新しい挑戦」だと語ります。


◆農業と漁業を、「世襲」するために
その作業の中心を担うのが、今年から浦戸アイランド倶楽部に加わった30~50代の4人の社員です。
現在その4人は、農地の再生作業に従事しながら、島の主幹産業でもある漁業の権利、「漁業権」の取得を目指しています。

その取得に必要なのが、漁業の「経験」と、関係者の「評価」。
大津さんは、その取得の難しさを次のように話します。

「『漁業権』を得るためには、一定期間、漁業関係者の元に弟子入りし、周囲に『認められること』が絶対条件なのです。しかし、その修行期間である数年間は、実質的に『無報酬』。だから『転職』して『漁師になる』ということは、よほどの準備がなければ非常に難しいことなのです」

手つかずの自然に囲まれ、田植えを待つ春の水田(写真提供:NPO法人浦戸アイランド倶楽部)

そもそも農業や漁業の「権利」は、家族に継承される「世襲制」が前提の制度。つまり、「その地に根付かなければ手に入れることができない権利」だと、大津さんは言います。

その独立までの「無報酬」の期間を、4人はNPO社員としての給与で生活します。スタートラインに立つまでの弟子入り期間を、余計な心配なく修行に集中できるのです。

修行を終え、漁業権と農地を扱う権利を取得した4人は、NPOから独立。新しい農業法人の経営主体を担います。そこからは、自らが主体となって、収入を得る手立てを考えなくてはなりません。

「たとえ数人であっても、自立できる『新しい農業』の形が寒風沢島から生まれる。そうすることで、きっと同じような問題を抱える地域や人々に、大きな希望が発信できる」。
大津さんが見つめるのは、傷ついた東北の農業の未来です。

◆自立を支える、「純米吟醸酒 寒風沢」
浦戸アイランド倶楽部では、2013年から収穫米を「浦霞」で知られる塩竈市内の酒蔵「(株)佐浦」へ販売。その寒風沢島の酒米から作られたのが、「純米吟醸酒 寒風沢」です。塩竈の酒販店にのみ卸した初年度は、瞬く間に完売しました。

酒造りに使われるのは、震災後、復興と復活を懸けて寒風沢で作付けを始めた、ササニシキ。
酒蔵「(株)佐浦」が、酒造りを得意とする酒米です。

酒造り体験の様子(写真提供:NPO法人浦戸アイランド倶楽部)

「私たちにとって非常に重要なのは、生産したお米を佐浦さんに毎年買っていただけるというということなのです」

年々下がり続ける米価と、農産物の換金率の低下は、農家の生活を圧迫しています。

その苦境の中で、「生産したお米が、毎年、一定の価格で、確実に買い取ってもらえる。この恵まれた仕組みができたことは、4人の自立を支える大きな力になる」と大津さんは言います。

今後計画される「グリーンツーリズム」でも、浦戸アイランド倶楽部の事業基軸となる、米作りと酒造り体験。間もなく、首都圏の酒販店でもPRが始まります。

生産量が限られるため、すぐに売り切れてしまう「純米吟醸酒 寒風沢」。
原料の酒米は、島のスタッフが丹精を込めて育てたものです
(写真提供:NPO法人浦戸アイランド倶楽部)

◆寒風沢島を、もうひとつの「ふるさと」に
 塩竈市が桂島と寒風沢島に整備を進める施設、「浦戸ステイ・ステーション(仮称)」。
廃校となった、旧浦戸第一小学校(寒風沢島)・旧浦戸第二小学校(桂島)を活用した施設です。漁業体験者の滞在施設として、新たな担い手の確保につなげます。

浦戸諸島の魅力は、「日本三景」の美しい海と、手つかずの自然の中で、さまざまな体験ができること。

浦戸アイランド倶楽部では、民宿やステイ・ステーションを活用し、農業や漁業を体験するグリーンツーリズムを企画しています。

「島に滞在した方が、『島の良さ』や『思い出』を持ってそれぞれの地元に帰ります。そこに新たなつながりが生まれる。いわば、浦戸諸島がもうひとつの『ふるさと』になるのです。その方々が島を支える『会員』となり、われわれは生産した農作物や海産物など、地元の食を提供するのです」

そうして得られた収入が、自立する4人の生活と島の経済を支えます。

再生した21ヘクタールの農地を、アイデアと会員のサポートで維持してゆく。
「これが本当の島の再生であり、復興だ」。
大津さんはそう考えています。

手つかずの自然の中で、さまざまな体験ができるのが寒風沢島の特徴です
(写真提供:NPO法人浦戸アイランド倶楽部)

◆次世代へ、「不通の人が、普通に暮らせる社会」を
合理化を推し進めた結果、取り残され、置き去りになった東北の農地。
そうした社会環境に加えて発生した、度重なる自然災害。そして、原発事故による、止むことのない風評被害。

傷は、まだ癒えることなく、東北の農業が置かれる状況は、むしろ年々厳しくなっています。

「『生産性や換金性が悪い』。ただそれだけで“排除”されてきた地域がたくさんあります。しかし、それでいいとは、
私には思えないのです」

浦戸アイランド倶楽部が実践する農業は、すべてを雨水に頼る露地栽培。「生産性」という物差しで見た場合、必ずしも「合理的」ではないかもしれません。しかしそれは、「自然と向き合った農業、その可能性を探る試み」だと、大津さんは言います。

再生された水田は、今年も黄金色に染まりました
(写真提供:NPO法人浦戸アイランド倶楽部)

「島の人たちは、後で自分たちに跳ね返ってくるような、そんな自然の『いじめ方』はしていません。昔からの設備のいらない農業で、どれだけ成果を上げられるのか。自然と共生した中で、今は持続できる農業の形を見極める大事な時期なのです」

数年後、新たな島の住民となる4人。彼らが島で生業を立て、次世代につなぐ。
大津さんが目指すのは、「普通の人が、普通に暮らせる社会」だと言います。

「『東北のこんなに小さな島でも、人はちゃんと生活できている』。それを発信することは、実は多くの方々に、希望と勇気を届けることになる。そう思っています」

本当の「復興」とは、そこに人が入り、そこに人が住み、産業として元の状況以上になることだ。
大津さんが、そう信じる復興の姿。それは被災地のみならず、日本の「地域」の再生でもあります。

東北の農業をよみがえらせるという、小さな島での、大きな挑戦。

その思いを胸に、4人は今日も、沖合に浮かぶ緑の島へ渡ります。


(取材日 平成26年9月11日)

ダンスの先生が女川へやってきた 続編(女川町)

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こんにちは、Chocoです。
秋空が寒さを増す今日この頃ですが、風邪など引いていないでしょうか。
私は、毎朝寒くて目が覚めてしまいます。

そんな寒さを吹っ飛ばす、パワフルな子どもたちがまたダンスに燃えています!!
ダンス教室から1カ月が経った929日、
女川小学校に再びダンスの先生がやって来ました。

ダンスの先生が女川へやってきた(女川町)
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/10/blog-post_74.html



ランドセルを見ると子どもたちの想いがよく伝わります(笑)

子どもたちは、先生たちが体育館に入る前から準備体操を始め、準備万端で先生を待っていました。
そして、1カ月前に初めてダンスをした子どもたちのダンス教室が再開されました。




「縁だと思うんです。
彼女たちには、インターンシップとして来てもらいたいと思っている。
このダンス教室を通して、自分の技を磨くことや、子どもとのコミュニケーションをとって新しい可能性に気づくことが彼女たちのインターンシップだと思っています。
やっていただくだけではなく、来てくださった人たちにも自分のチャンスが女川にあるということを伝えたいと思っています。
自分の可能性や実力を広げることができる街、女川であれば良いと思っているんです」

女川小学校の青山教頭先生は、8月のダンス教室のときに話してくれました。
そしてその言葉通り、今回インターンシップとして2人のダンサーC-ONE(しおね)さんとちはるさんを再び迎えました。

被災地の地元離れや少子高齢化が進んでいるところが多くあります。
生活基盤が不安定なことや生活環境を考えて、地元ではなく都市部に移り住む人が増えているのが現状です。
どうすれば人口減少を防ぐことができるのか、多くの地域で話し合われていますが、青山先生は子どもたちの住む環境を大切にしています。
前回のダンス教室でもスクールバスで通う子どもたちは、バスの出発時刻と重なってしまうため、参加を断念する子が多くいました。
しかし今回のダンス教室では、ダンスをやりたいという子どもたち全員が参加することができました。

「選べないで我慢していた女川から、選べる女川になれば良い。
親御さんの子育ての場所として被災地でも教育活動をすれば、人口流出も止められるし、呼び戻すことができると思います」
そう青山先生は言いました。

たくさんの人たちの協力によって実現した2度目のダンス教室!!
今回は、1年生から4年生までの約30名のダンス教室希望者が集りました。
2週間の間に4回の練習をして、最後には発表会が開かれました。
その舞台となるのは、10月12日(日)に女川町きぼうのかね商店街で開催された「15回商工祭」です。

本番に向けて、先生たちから新しい振り付けを覚えるために子どもたちは一生懸命練習しました。
C-ONE先生

CHIHARU先生

小学校での練習風景


前日の最終練習は2時間にも及びました。
リハーサルが行なわれ、2人の先生の最終チェックが行なわれました


本番を明日に控えた子どもたちに、C-ONE先生からみんなへプレゼントがありました。
カラフルなゴムで作られたブレスレットです。
先生たちとお揃いのブレスレットをもらって子どもたちは大喜びでした。



「がんばるぞー!」と本番のために気合いを入れました 

どんなダンスを見せてくれたかは、
商工祭の記事で紹介します。
お楽しみに!


(取材日 平成26929日)

故郷石巻に想いを馳せる。「いしのまき大同窓会in石巻」開催!(石巻市)

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こんにちは、にゃんこです。

「石巻出身の方、そして石巻にゆかりのある全国の皆さんに、石巻の応援団になってほしいという願いが込められているんです」と話すのは、「NPO法人いしのまきNPOセンター」の岡田佳子さんです。

「NPO法人いしのまきNPOセンター」は、地域の市民がNPO活動に参加しやすいよう、またNPO活動団体が活動しやすいような環境の整備をすることを主な目的に、2000年11月に設立しました。

今年8月に開催された「いしのまき市民ひろば2014」の様子

震災後は、石巻の復興状況やイベント情報などを発信する参加型ポータルサイト「巻.com」の運営を開始。全国の石巻出身者や石巻にゆかりのある人から高い関心が寄せられています。

「ネット上のつながりだけではなく、“石巻”というキーワードの元に世代、職業、出身などの枠を超えた方々が集い、実際に親睦を深めることで石巻を応援してくださる方々の輪を広げ、復興への力にしようと、企画したのが『いしのまき大同窓会』でした」と岡田さん。

第1回目は、東京を会場に今年(2014年)3月に開催。
石巻を応援しようという約150名もの参加者が訪れたそうです。

いしのまき大同窓会in東京の様子


そして11月22日、故郷石巻を会場に開催されることになり、現在参加者を募集しています。

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いしのまき大同窓会in石巻
日時 : 平成26年11月22日(土) 17:00会場、18:30開始
会場 : 石巻グランドホテル2階 
参加費 : 5,000円(飲食代)
内容 : 地場産品紹介コーナー、石巻の食材を使った料理や地酒を堪能
対象 : どなたでも
申込方法 : 氏名(ふりがな)、年齢、e-mail、TEL、FAX、住所(ふりがな)、出身中学校、同時開催のバスツアーへの参加の有無を記入し、FAX、e-mailで応募
申込締切 : 平成26年10月31日(金)


〈申込・問い合わせ〉
NPO法人いしのまきNPOセンター
石巻市泉町3-1-63
TEL.0225-23-0851 FAX.0225-23-3641
e-mail/npopi-port.ne.jp
http://ishinomakinpocenter.jimdo.com/

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当日は、地場の食材を使用した料理や地酒が味わえるほか、地元企業が販売する商品の展示、そして、石巻の今を伝える写真展や郷土芸能なども披露されます。

また同日、希望する方には語り部ガイドが案内する被災地見学バスツアーも開催するそうです。

「震災から3年半の月日が経ち、街のあちらこちらで解体や復旧工事のつち音が響き、昨年は復旧から復興へと私たちの町が新しく生まれ変わるスタートラインに立ったような1年でした。市民の多くは、震災前と変わらぬごく普通の当たり前の生活に戻り、あの時の記憶さえ、大分前のことのように思えてきています。

しかしながら、本当の意味での復興はこれから、という現実を我々市民は感じています。ここから先が経済の発展はもとより、市民生活の安定、ふるさとの再生に向けた取り組みが進化をとわれるときだと実感しております。

第2回を迎える今回は、開催地をふるさと石巻とし、石巻の現状を実際に見ていただき、市民の生の声を聞いていただくことで、石巻への関心を深めていただき復興へ向けての継続的な支援、そして、市民と共に復興への推進力となっていただけるものと期待しています。今回もいろいろな楽しい企画を用意しておりますので、一人でも多くの方々に参加していただければと思います」と岡田さん。

故郷石巻に想いを寄せる人同士が語り合い、そして魅力を再確認する貴重な一日になるのではないでしょうか。

石巻市民の方、出身者の方はもちろん、石巻が大好きな方などどなたでも参加可能だそうです!
“石巻の応援団”の一員になりたいという方は、ぜひ参加してください。

10月31日(金)が申込締切となりますので、早めの申し込みをお願いします。

(取材日 平成26年10月22日)

「認知症」への理解を深め住みやすい町へ(気仙沼市)

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kaii です。

震災前から気仙沼市の人口は少しずつ減少していました。
東日本大震災の発生以降、人口の流出に拍車が掛かり、特に働く世代の人口の減少は顕著で多くの職種で人手不足が切実な問題になっています。
もともと人手不足が深刻だった医療、福祉の分野は、若い世代の人材の流出に危機感を感じています。

宮城県の高齢化率の平均は23.3%。気仙沼市の高齢化率は宮城県内35市町村の中で7番目に高い31.9%です。
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東日本大震災前から、気仙沼市で医療、福祉に携わる人たちは、地域の中にネットワークをもって情報交換や交流をしながら地域の中で活動していました。

日本の福祉を考える気仙沼若手の会の事務局長熊谷望さん(左)
副会長遠藤眞さん(中央)熊谷光二会長(右)

「日本の福祉を考える気仙沼若手の会(JFK)」(以下JFK)は、離職率の高い業種だった医療、福祉分野で働く若い世代の人材の流出が、震災後進んでいることに危機感を感じた医療福祉に携わる3人が立ち上げ、認知症専門医である精神科病院の医師に会の顧問をお願いしました。

JFKの活動は、認知症への理解不足から生じる不安や偏見を減らし、地域の人が認知症に対して理解を深め、認知症の患者、家族のサポートができる人を育てる講座の開催、介護や看護に携わる人のスキルアップ、自治会などが企画した勉強会への講師の派遣などが中心です。

人口の動向と認知症について話す
熊谷望さん
JFK事務局長の熊谷望さんは「気仙沼市は、人口動態からみて、東日本大震災後から著しい高齢化が進んでいることが分かります。今後、認知症の発症者数は予備軍も含めると増加していくと考えられ、認知症の問題については一刻の猶予もない状況です。私たちは行政の対応を待つばかりではなく、私たちが気仙沼に何ができるかを考えようと立ち上がりました」とJFKの活動を始めた志を話します。
現在、JFKは会員44人の任意団体として活動しています。

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私たちは、東日本大震災以降、「認知症を発症する人が増えている」との報道を多く耳にします。
しかし、私たちは「認知症」についてどれだけ理解しているでしょうか。
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介護や医療の現場で働いている、JFKの会長熊谷光二さん、副会長の遠藤眞さん、事務局長の熊谷望さんに伺いました。

認知症サポーター養成講座の様子
(平成26年9月24日撮影)
(質問)東日本大震災後「認知症」発症する方は増えていますか。介護の現状はどうですか。
 
(回答)認知症を発症する方は増えています。施設入所を待つ待機者の数も跳ね上がっているのが現状です。介護施設では介護職員が不足しています。そのため、入所を希望する方を受け容れられず、家族が在宅介護をしているケースも少なくありません。
介護の現場は厳しいです。離職する人のその理由を聞くと、人間関係の問題、理想と現実のギャップ、労働は厳しいのに賃金が他の業種と比べて安いなどと話します。しかし、介護の仕事には人の命に寄り添うことができるという魅力があります。

(質問)震災後、気仙沼だけに限らず顕著になった問題を教えてください。

(回答)沿岸部を中心にコミュニティーが崩壊したことで人のつながりが稀薄になり、地域の問題解決能力が低下しました。孤独死や孤立死の問題も出てきています。

(質問)認知症について理解を進める講座を開催する理由を教えてください。

(回答)認知症に対しての偏見をなくしたいです。認知症はだれもが発症する可能性はある病気の一つです。
講座に参加してことをきっかけに「気づき」や「話すきっかけ」になればいいと思います。
私たち(JFK)が地域の中に入って話すことは啓発、啓蒙活動です。
認知症への理解を深め地域の中で認知症の患者を支えていけるといいと思います。

(質問)市民の認知症患者への理解について思うことを教えてください。

(回答)次世代への教育が必要だと感じています。介護には介護の仕事の魅力があります。若い世代に介護の本質を伝えていきたいです。

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JFKの会長熊谷光二さんは「認知症サポーター養成講座」について、開催依頼が確実に増えていると話します。

認知症の人との関わり方について話す
熊谷光二さん
「気仙沼地域では、JFKの活動によって、地域に約1100人の「認知症サポーター」が誕生しました。
しかし、サポーターの人数を増やすことだけでなくサポーターの『質』にこだわる必要があると認識しています」と話します。

認知症ケアについて話す遠藤眞さん
副会長の遠藤眞さんも、「気仙沼の基幹産業(水産業)の復興も大切。しかし、高齢化が深刻になっている現状から『福祉』の目線も大切です。みんなが安心して暮らせる住み好い気仙沼になっていくことを、復興のまち気仙沼に期待します」と話します。

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私たちは「認知症の患者が増えている」という報道を耳にすると「自分が発症したら家族に迷惑がかかる」とか「何も分からなくなったらどうしよう」などと漠然とした不安を抱えます。

認知症の人たちの感覚を説明する様子
「認知症とはどんな病気だと思いますか」と聞かれて「徘徊や物忘れ」などの症状について話せても認知症がどんな病気であるかを説明できる人は多くないと思います。

平成26年9月24日に気仙沼市立松岩公民館で開かれたJFKのメンバーが講師を務めた「認知症サポーター養成講座」に参加しました。

寸劇で認知症の人と関わり方について説明するJFKメンバー
「認知症」は誰もが発症する可能性のある病気。病気を発症した人への偏見や差別、家族の心情を理解し、寄り添うことができる地域になることは、地域で暮らすみんなが生きやすくなることだと講座を受講して感じました。

(取材日 平成26年9月24日)

「生き抜く力」を子どもたちに~「環境教育防災林」(利府町、柴田町)

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こんにちはエムです。

「環境教育防災林」とはどんな防災林なのか知っていますか。
なにやら堅苦しい名前ですが、その中身は「自然に親しみながら楽しく自然を学び、なおかつ防災にも役立つ森」。と、大体そのような意味の森のことです。

大勢の子どもたちも犠牲になった東日本大震災を教訓に、NPO法人宮城県森林インストラクター協会ではこの「環境教育防災林」の重要性を、宮城県のみならず県外にも呼び掛けた活動を行っています。

子どもたちが取り付けた「樹名板」

NPO法人宮城県森林インストラクター協会(以下:森林インストラクター協会)では、子どもたちの命を守るためには、子どもたち自身が「生き抜く力」を身に付けることが大切であると考えました。
そして「生き抜く力」を育むためには、森を活用した自然体験が有効であり、「環境教育防災林」の活動に学校が取り組むことで身に付くのだと提唱しています。

大きな自然災害があった時、どこに逃げれば安全なのかを考えることができ、その避難先での水のある場所や、食べ物になる植物などの知識を持っていれば、自分の身を守ることができます。
さらに日頃から自然の中で活動することで、助け合いの精神や、協働の意識が生まれるのだと言います。
そんな「環境教育防災林」の見学会があり、同行させていただきました。


台風が去った9月下旬の秋晴れの金曜日、森林インストラクター協会主催の見学会には、県内や首都圏から、行政や企業、教育関係者など約20名が参加しました。

この日は森林インストラクター協会が地域や学校と協力して整備している「柴田町立柴田小学校」「富谷町西成田コミュニティセンター」「七ヶ浜町諏訪神社」の3カ所を見学しました。
それぞれ特色があり、防災を考えるうえのモデルになるのではと感じましたので、3回に分けてご紹介します。


ーーーー 柴田町立柴田小学校 ーーーー


柴田小学校には裏に小山があり、こんもりと茂った森になっていました。

森に足を踏み入れるとまず、プールが目に入りました。季節的に今は使っていませんが、夏になると森の中のプールは気持ち良さそうです。
そしてその先の小山のてっぺんには巨大な滑り台が……。びっくりしましたが、滑り台は安全面から何年も使用が禁止されており、近々解体が決まっているそうです。

それでも子どもたちは森に入って遊んでいましたが、枝が茂って飛び出していたり、土がむき出しになっている部分もあるなどの現状を憂慮した学校は、森林インストラクター協会に相談を持ち掛けました。
それを受け、昨年(平成25年)から小学生の子どもたちと一緒に整備を始めたのだそうです。

森林インストラクター協会理事、高梨眞二さん

「子どもたちと一緒に整備することで、『自主性』『他人を思いやる協調性』などが育ちます。
それは道具を使うことによっても育まれます。
使ったことのない子どもでも、ちゃんと使い方を教えると使えるようになるし、面白くなると積極的になるようになりました。
そして1人ではできないことは皆で協力してやるんだと分かってきます。

このくらいの規模の森でも魅力的で学習に十分役立つ森になります。そしてこの森に防災のための考え方を取り入れると、環境教育防災林になるのです」
森林インストラクター協会の高梨眞二さんが説明しました。

森の中の巨大滑り台。なんと最大傾斜45度、全長100メートル! 
かつては子どもたちに大人気でしたが、安全の問題から現在は使用していません

昨年、全校生徒65名(今年は61名)の子どもたちは、低学年、中学年、高学年それぞれできることを分担して行ってきました。

「樹名板チーム」「生き物を育てるチーム」「剛力チーム」などに分かれた子どもたちの仕事ぶりは、大人顔負けの成果を上げていました。

子どもたちも考え、一緒に作った階段。
道具を使えるようになった子どもは強い!と感じました

カブトムシの幼虫が眠っている甲虫ビオトープ
イノシシ除け(と子どもたちが呼んでいる)の網も設置

子どもたちによる鳥の巣箱樹名板は森のあちこちに見られます

子どもたちは、どんな樹を植えたら良いのかを検討し、植樹もしました

整備中の池のビオトープ。カエルやフナなどが生息しています

柴田小学校のシンボルにもなっているイチョウ。
校章にも使われています

森を案内してくださったのは大川広宣(ひろのり)教頭先生。

「1年目はできることを一生懸命やりました。2年目はこれをカリキュラムに位置づけて、長いスパンで考え、継続してやっていこうと考えています。

幸い先生方も積極的で、この環境を楽しむ職員ばかりです。
この森に教卓やベンチを置いて『青空教室』を行ったり、コースをうまく作ってウォーキング、アスレチックなど、『森での体力づくり』などの構想もあるんです」

大川広宣教頭先生(右)

小学校の敷地内には、生活用水の確保のための「井戸」も建設中でした。
災害があった時に足りなくなるのは飲み水ばかりではありません。生活用水は東日本大震災でも確保が難しく、内陸部でも困った経験があります。
防災を考える時、水の確保はとても重要な要素の1つです。

しかし掘り進めているこの井戸は、当初の予想をはるかに超え、現在は19メートルの深さまで達しているそうです。しかしまだ安定して水が得られる層には達していません。
昨年から掘り始め、2年目を迎えていますが、時間はまだもう少しかかるということでした。

手作りの井戸掘り装置を使い、人力のみで掘っています。筒の先端に歯があり、中に
弁の付いた管を落とし入れます。それを引き上げると泥状の中身が出てくる仕組み。
通常は5〜10メートルで完成しますが、ここは深い井戸になりそうです

見学会参加者もやってみました。
10回落とし、11回目に管がすっかり地表に出るまで遠くへ走ります
「それーっ!」

管の中からは泥水と、時々貝殻などが出てくるそうです

「環境教育防災林の見学会」はこうして午前中が終わりました。
柴田町は仙台市から南に位置しますが、次の見学地は北にある富谷町です。
次回は「富谷町 西成田コミュニティセンター」の様子を報告します。

校庭側からの森の眺め。
こんな裏山があってうらやましい(オヤジギャグ!?)

☆ お問い合わせ・詳細はホームページを参照ください。

◆ 柴田町立柴田小学校/ホームページ
http://shibata-es.shibata-town.ed.jp/

◆ 宮城県森林インストラクター協会/ホームページ
http://mifi.main.jp/

(取材日 平成26年9月26日)

親子で繋ぐ新たな伝統。石巻唯一の製造所「島津麹店」(石巻市)

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こんにちは、にゃんこです。

日に日に秋も深まり、急な温度変化にアタフタ・・・・。
季節の変わり目は疲れやすかったりと体調管理に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
私も大分前にこじらせた風邪がちっとも治らず、気分もちょっと落ち込み気味。

そんな時に、ちょっと気になる商品を発見!


自然発酵の甘糀飲料です!
最近さまざなまメディアに取り上げられているので、宮城県の方ならすでにご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この「華糀」の販売会が仙台市内で行われると聞き、早速私もお邪魔してきました!

仙台市中心部のアーケード街にある「東北ろっけんパーク」。
華糀」は10月3~5日に開催された「復興物産市東北いいもんパーク」で販売されました

製造・販売を手掛けるのは、震災後石巻市で唯一の製造所となった「島津麹店」です。

創業は明治42年。

江戸時代、仙台藩主・伊達政宗公の命によって北上川の改修工事と新田開発が行われ、北上川河口は米穀集積地として発展。これにより石巻では米の食文化が育ち、「島津麹店」では地域の要請に応えて糀や味噌を作るようになったそうです。(「島津麹店」パンフレットより抜粋)

使用する原料には宮城県産ササニシキ、宮城県内産のミヤギシロメ大豆など国産にこだわり、創業から100余年もの間その伝統の技と味を守り続けてきました。

そして、2011年3月の東日本大震災。

大津波は、石巻市旭町にあった店舗兼自宅、工場、倉庫まですべてを奪っていきました。
大規模な被害を受けたことで、当時の後継者は経営存続を断念。

そんな時「何とか再建することはできないか」と、立ち上がったのが「島津麹店」の娘婿であり現在代表を務める佐藤憲光さんでした。

憲光さんは、震災前は女川町で不動産の登記測量事務所を経営していましたが、震災により自宅兼事務所が被災。

「島津麹店」が経営存続を断念することを知り、継承を名乗り出たことが「島津麹店」再建の第一歩となりました。

さらに、憲光さんの想いに賛同し、経営再建の一員として参加したのが憲光さんの息子であり、当時は福島県郡山市でサラリーマンとして働いていた佐藤光弘さんです。

この日販売を担当していたのは、6代目の佐藤光弘さん。
華糀を求めてたくさんのお客さんが並びます

「父が経営を引き継ぐことになり、自分も一緒に復興を目指そうと決意しました。糀が体に良いということは小さい頃から知っていましたが、その良さをあらためて認識し、それを20代や30代の若い世代にも発信したいと思ったことも参加するきっかけでした」

現在は光弘さんが6代目に就任し、親子で「島津麹店」の伝統を守り続けています。


「従来の甘酒からのイメージ脱却を」

これが6代目光弘さんが掲げたテーマです。

「甘酒は今酒粕で作ったものが主流になっています。高温加熱をしたり、防腐剤を入れたりすることで体に良い酵素が減ってしまい、栄養価も低くなってしまいます。
そこで低温加熱、添加物不使用で酵素を生きた形で体に届けたい、そして体の中からキレイを作る“価値ある健康サポート”を目指したいと思ったんです」

その想いと、製法からすべて見直すこと約2年。
やっと完成したのが今年(2014年)10月1日に販売を開始したばかりの「華糀」(280ml・税込750円)です。

華糀」の周りを囲むのは俵、「*」は米が光る様子を
イメージするなどスタイリッシュなデザインも魅力

原材料は、宮城県産ササニシキ一等米で作ったできたての生糀と米、水のみ。すべて宮城県産です。低温加熱で作る「華糀」は、麹菌が生きたまま。麹菌が生成する酵素が豊富に含んでおり、腸内環境を整えてくれるので、体の中からキレイを届けれてくれるんだそう!

最近「キレイ」に飢えている私にゃんこは今すぐにでも飛びつきたい思いでした。


「あっさりと優しい甘みの味わいが特徴です。ノンアルコール、砂糖や食品添加物も不使用なので小さいお子さんから年配の方まで幅広い世代の方に楽しんでいただけます。そのまま食べるのはもちろん、砂糖やみりんの代わりに調味料としても使えます。華糀の甘みと旨みが料理にコクを与えてくれるんです。また、和だけではなく洋のスタイルでも楽しんでほしい」と光弘さん。

水や牛乳と割ってシンプルに、ハチミツやジャムの代わりにヨーグルトに混ぜる、シリアルにかける、さらに卵焼きに混ぜて焼くとふっくら焼きあがるという裏技も!

「『かぼちゃの煮物に混ぜたら料亭の味みたいになった!』、『紅茶に混ぜても良かったよ!』、『風邪のときにシャーベット状に凍らせて食べたよ!』など、お客さんから教えていただくことも多いですね。1日50gの摂取量を目安にしてください」


「いずれは宮城の名産にしたいです」
と力強く語ってくれた光弘さんには、さらなる展望が。

それは、
・アスリートのために
・震災、災害時の食事のサポートに

の2つです。

「やはりまずは一般の方に。特に若い世代や女性の方に普段の食事の中で気軽に楽しんでもらえるとうれしいですね。また華糀にはブドウ糖も含まれているので、スポーツ後の疲労回復にもいいんです。そして今進めていることが震災時や災害時の利用です。粉状にすることで対応食にできないかと今各大学の先生と一緒に開発を進めているところです」

さらに、
「将来は海外で勝負したい。でもまずは地元の皆さんに楽しんでいただきたいです」
と笑顔でお話してくださいました。


体の中からキレイに。「価値ある健康サポート」。低温加熱の「華糀」酵素たっぷり すべての女性へ

憲光さん、光弘さん親子の想いが吹きこまれ、新たな歴史を刻み始めた「島津麹店」。
お二人の復興にかける熱い決意は、「島津麹店」の未来、そして石巻の未来を明るく輝かせてくれるのではないでしょうか。


実は、現在お店はまだプレオープン中なんだそうです。
正式なオープンは2014年11月3日(月・祝)
ですが、お店でも購入は可能とのことでした。その際は事前予約がおすすめです。

また電話、FAX、メール、インターネットでも購入できるそうなので、興味のある方はぜひ!

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明治42年創業
島津麹店 糀製造所

宮城県石巻市旭町3-24
TEL.・FAX/0225-22-1708
e-mail/info@kouji-simazu.com
営業時間/8時45分~18時30分(月~金)、9時~12時(土曜)
定休日/日曜、祝日
http://kouji-simazu.jimdo.com

<取扱い商品>
生糀、華糀(飲む糀)、味噌、紫糀(醤油糀)、潮こうじ(塩糀)、種麹、他


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(取材日 平成25年10月3日)

今年も元気に収穫祭! (岩沼市)

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石野葉穂香です。

今年の9月の宮城県は、晴れて穏やかな日が多い1カ月でした。
8月半ばの雨や日照不足から、お米の出来への影響が心配された事もありましたが、宮城県の作況指数は「やや良」に落ち着いて、早いところでは9月中旬から稲刈りが行われました。

蒼空の光の下に、きらきらと輝き渡る黄金色は、宮城の大地に生きる私たちの顔を、やっぱり自然にほころばせてくれる佳景です。

10月4日、岩沼市玉浦地区で、NPO法人「がんばッと!! 玉浦」さんが主催する収穫祭『農業復興 玉浦 The shuUkaku』におじゃましました。

宮城はもちろん、東北、関東、関西からもたくさんの方が玉浦へやって来ました!
10月なのに夏日(日中の最高気温が25度以上の日)の暑さとなったこの日は、台風16号が接近していた影響からか、やや雲は多めでしたが、日射しをほどよく遮ってくれ、爽風の中、格好の〝稲刈り日和〟となりました。

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「がんばッと!! 玉浦」は、震災直後の避難所生活の中で、現代表の谷地沼富勝さんをはじめ、周りの人たちのために「何かをしよう」と動き始めた人たちが創設した団体です。

震災から数日後のある日、ガレキ撤去作業を終えて避難所に帰ってきた谷地沼さんが「・・・ガレキ、とんでもねぇよ」とつぶやきました。
すると別の方が「ガレキでねぇっ、みんなの財産だ!」と言いました。
そこへまた、別の方がこう言いました。「・・・んだったら、おめ、持っていったらいいべ」。
顔を見合わせて笑ったとき、皆さんは、この「笑う」ということの不思議なチカラに気づかされたのだそうです。
「下を向いででもしゃぁねぇ。みんなのごど、笑わせっぺ!」
皆さんは話し合いました。

「がんばッと!! 玉浦」代表の谷地沼富勝さん

谷地沼さんは、支援物資として届けられた服の中から、あえて女性のものを試着して皆を笑わせました。
別の方は、上棟式などで行われる「餅まき」を真似て、避難所で物資を配りました。

また、一方で、届けられた沢山の支援や物資を前にして「自分たちは、他所でこういう事があったときに何もしてなかったよね――」と気づき、恥ずかしく感じられたのだそうです。
「何かすっぺ」「んだな、まず、玉浦のためになるごど、すっぺ」。

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そして、人が集うこと、繋がることの大切さを大事にしながら、例えば桜の苗木の植樹、田植え、稲刈り、餅つき大会の開催、「岩沼みんなの家」との連携、地域の歴史、子育てなど・・・さまざまな分野、角度から、震災後の〝まちづくり〟への取り組みをスタートさせたのです。



その活動のひとつに『農業アミューズメント・玉浦』があります。
「農業を見捨てない。楽しむ農業を実現」していくこと。玉浦という地域そのものをブランド化していく事が目標です。

がんばろう! 稔りの大地に生きる〝玉浦っ子〟
そうして迎えた10月4日の「収穫祭」。
2012年春の「田植え」、同年秋の「稲刈り」とカウントして、今回は〝楽しむ農業〟第6回目のイベントです。

参加者は、まず玉浦公民館に集合し、「オラほのラジオ体操」で身体をほぐします。
そして860m離れた田んぼへ歩いて移動。
地元のお母さんたちから、稲の刈り方、束ね方、ハセがけの仕方などを教わりました。


※「オラほのラジオ体操」って?

2011年12月28日 水曜日
おらほのラジオ体操「復興には笑いと体力が必要!」 (石巻市)
  本間秋彦氏インタビュー
http://kokoropress.blogspot.jp/2011/12/blog-post_28.html

2012年1月20日 金曜日
「この世がすなわち極楽浄土」  (石巻市 渡波)
http://kokoropress.blogspot.jp/2012/01/blog-post_6970.html#uds-search-results

この黄金色・・・! 玉浦の農業はもっと元気になっていきます

さあ、スタート。
「稲刈りは初めて」という方は、ちょっとぎこちなさげ。
でも、1時間もしないうちに、テニスコートほどもある田んぼの稲は、みるみるうちに刈り取られていきました。
横浜から参加のペーターさん。
玉浦の皆さんにもおなじみの〝ドイツっ子〟です

この田んぼも〝あの日〟は海水に浸ってしまったところ。
でも、もう大丈夫。一昨年も、昨年も、おいしいお米が収穫できています。

母の背中で感じた〝秋〟を覚えていてね
続いてイチジク畑の草とりです。
イチジクは、谷地沼さんの先輩で、玉浦で農業を営む八巻文彦さんが、地域の新しいブランド農産品を目指して今年から取り組みを開始したもの。
「6次化・・・などは、まだまだこれからの課題ですが、玉浦の元気な農業のシンボルになって欲しいと願っています」(谷地沼さん)。

また、参加してくださった皆さんに、ダイコンの取り放題のプレゼントもありました。

イチジクの苗木を覆い隠そうとする雑草を
しっかりと抜き取っていきます
ダイコンは、この日のために
谷地沼さんたちが大事に育てたもの
そして・・・お待たせっ!
玉浦地域の皆さんの〝基地〟でもある、岩沼「みんなの家」で、〝お昼ごはん〟です。
岩沼「みんなの家」についてはこちらをご覧ください。

2014年8月7日木曜日
『みんなでつくる「みんなの家」の一周年記念夏まつり』
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/08/blog-post_93.html

谷地沼さんたちが、前日に刈り取り、この日の朝に精米し、お母さんたちが握ってくれた〝とれたて、精米したて、炊きたて、にぎりたて〟のひとめぼれの「おにぎり」。

おにぎりの中身はしゃけ

気仙沼産のサンマを使った「つみれ汁」と一緒にいただきました。

秋空の下でいただく、今年収穫したばかりの新米おにぎり、旬のサンマ。

それが、どれほどおいしかったか・・・は、この記述だけで伝わるものと信じています(笑)。


お米を一番おいしく味わえるのは
あるいは〝おにぎり〟かもしれません













「がんばッと!!玉浦」のメンバーで料理がお得意な小林達夫さんがつくってくださった「サンマのつみれ汁」。
東北の秋の定番「芋煮」もおいしいですが、
旬のサンマをぜいたくに使った「つみれ汁」も、とてもおいしかったです

「1年目は『稲作が復活できたよ』というPR。2年目は『玉浦のよさを発信しよう』でやって来ました。そして3年目の今年は『繋がりを大切にしよう』がテーマです。」と、谷地沼さんが、汗を拭きながらお話しくださいました。

今回はイベントの裏方さんなしで、みんなで参加、みんなでやろうと決めていたそうです。
「用意してお迎えする・・・じゃなく、こういうことするから来ませんか? というふうに、交流ということを大事にしました。玉浦に足を運んでもらえるキッカケになれたら」

また「皆が見ていてくれるから、いつだって頑張ろうという気持ちになれる」とも谷地沼さんは言います。

テレビの取材クルーはおいしい顔を逃しません。
もちろん、おにぎりとつみれ汁のおいしさも実感取材(笑)

「自分たちのまちづくりを皆が応援してくれている。その手応えが自分たちの活力です。僕らがつくった農産物が、いつかブランドになって全国シェアの何パーセントかでも占めるようになれたら、関わってくれた人たちもきっと喜んでくれるはず。もっともっと頑張っていきますよ!」

岩沼「みんなの家」では
ただ今、おいしい新米を販売中です! (1㎏/600円)
海明かりにじむ仙南の広い空の下、農事が彩る〝四季の色〟が、これからもきっと、ますます広がって行きます。

(取材日 平成26年10月4日)

蒲生干潟の自然を生かした防災計画と町づくりを考えよう!(仙台市)

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「自然再生バスツアー」の様子。蒲生干潟の再生状況を観察
こんにちは、にゃんこです。

以前ココロプレスでもご紹介しましたが、「蒲生を守る会」「認定NPO法人 杜の伝言板ゆるる」が開催する「自然再生を考えるバスツアー」が9月21日に行われました。

2014年8月29日 金曜日
蒲生干潟を探索しよう!自然再生を考えるバスツアー開催!

このバスツアーの続編となるシンポジウムが開催されます。
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蒲生干潟と防潮堤
~自然を生かした防災計画と町づくりを考える~

日時 : 2014年11月9日(日) 13:30~16:30
会場 : エル・パーク仙台 セミナーホール1、2
     (仙台市青葉区一番町4-11-1 仙台三越定禅寺通り館5階)
参加費 : 無料
参加対象 : 自然や生きものに興味のある一般市民
定員 : 150名
申込方法 : 氏名、住所、e-mailアドレスを記入し、電話、FAX、メールにて申込
申込締切 : 11月7日(金)※座席に余裕があれば当日参加も可能

〈内容〉

・基調講演「自然の地形を生かした防災、減災の国内外の動向と具体例」
九州大学大学院工学研究院准教授 清野聡子先生
・報告1 「震災後の蒲生干潟―地形と生物の回復過程」 蒲生を守る会
・報告2 「蒲生に・楽しい・防災公園を!」 高校生で考える防潮堤の会
・全体討論 「干潟と防潮堤、区画整理事業と町蒲生の共存のあり方を考える」
申込・問い合わせ
認定NPO法人 杜の伝言板ゆるる
仙台市宮城野区榴岡3-11-6 コーポラス島田B6
TEL022-791-9323
FAX022-791-9327
e-mail/npo@yururu.com
http://www.yururu.com/
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国指定の鳥獣保護区特別保護地区と宮城県自然環境保全地域に指定さている「蒲生干潟」。
1960年代後半から進められた仙台港の造成工事により、その面積の約半分を失いながらも、市民や自然保護団体の活動により、その存在が守られてきました。

震災により壊滅的な被害を受けましたが、3年の月日をへて元の姿を取り戻しつつあるそうです。
いまここに防潮堤を建設する計画があり、蒲生干潟の生態系のバランスを心配する声も生まれています。


動植物の観察の様子。
蒲生干潟には絶滅の危機に瀕する貴重な生き物に出会えることも
津波から地域を守りたい。でも干潟も守りたい。
自然との共存を目指すためにはどんな方法があるのか…。
それを皆で考えようというのが、今回開催されるシンポジウムです。



主催する「杜の伝言板ゆるる」の村上千恵さんは、
「震災後の蒲生干潟の自然と生物の回復過程について報告し、干潟生態系の存続を図りながら効果的な防災、減災を行うことが可能かどうかを、他地域の具体例を元に、参加者の皆さんと考えたいと思っています。これからの自然と人間の共存の在り方について、一緒に考えてみませんか」
と話します。

未来の町、未来の蒲生干潟について語り合ってみませんか。


(取材日 平成26年10月20日)

森が教えてくれるもの~「環境教育防災林」(利府町、富谷町)

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こんにちはエムです。

NPO法人宮城県森林インストラクター協会主催、「環境教育防災林・見学会」の第2弾をお送りします。

「環境教育防災林」とは、東日本大震災で多くの子どもたちの命が失われたことをきっかけに、NPO法人宮城県森林インストラクター協会(以下:森林インストラクター協会)が考え、県内外に提唱しているものです。
中心となる考えは、「子どもたち自身が『生き抜く力』を持つこと」
森林インストラクター協会は、その「生き抜く力」を育む森づくりを、地域や学校と一緒に行っています。

今までの記事
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2014年10月25日 土曜日
「生き抜く力」を子どもたちに~「環境教育防災林」(利府町、柴田町)
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/10/blog-post_25.html
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1回目の「柴田町立柴田小学校」に次いで訪れたのは、仙台市の北に位置する黒川郡富谷町の「西成田コミュニティセンター」です。


ーーーー 西成田コミュニティセンター ーーーー

保育士が常駐し、就学前の子どもを持つ親子を対象にした「子育てサロン」
建物の一部を使って行われています。
日曜日、月曜日・祝日・年末年始を除き毎日開催されているようです

「西成田コミュニティセンター」(以下:コミュニティセンター)の建物は昭和49年に廃校になった旧成田小学校です。
コミュニティセンター内部
地域の住民が集まれる施設として改修し、昭和50年から機能していましたが、平成21年から23年にかけてさらに使いやすく改修工事が成され、当時の学校の面影を残した現在の姿になりました。
「子育てサロン」の他、敬老会や同窓会などの会合や、泊まりがけの研修などに利用され、年間の利用者は述べ1万人以上だそうです。

周りには森林インストラクター協会が協力して整備している「西コミおっちゃの森」と名付けられた豊かな自然があります。

「環境教育防災林」として整備している森ではありませんが、その要素がたくさん詰まっている森として案内していただきました。

自然観察の他、休耕田や耕作放棄地を利用した野菜作りなどもしています。
夏はホタルが飛んでいるのを見ることもできるそうです
ここでは年4、5回、富谷町の親子を対象にした森づくりや自然体験の活動を行っており、子どもたちも森づくりに参加しています。

「おっちゃの井戸」
災害時の生活用水確保のため、三井物産環境基金の復興助成により
森林インストラクター協会が掘削・設置しました
ここには完成した井戸がありました。飲み水にはなりませんが、生活用水として活用できるそうです。
「難航しているところもあるけど、掘ったところは全部に設置したいんです」
森林インストラクター協会の高梨さんが、現代風の井戸を指しながら言いました。


この季節に「ばたふらいガーデン」
入ってみるとカラタチ、サンショウ、カラスサンショウなどの木に、アゲハチョウの幼虫がたくさんいました。
森林インストラクター協会の方の説明によると、キアゲハ、ナミアゲハ、クロアゲハなどの種類がいるとのことでした。
サナギで越冬するために、大急ぎで大きくなっているところです

子どもたちの作った樹名板があちこちに下がっていました

「サン・ピョン・ビオトープ」
昔は普通に見られた水辺の生き物が、たくさんすんでいます
森林インストラクター協会の方々があっという間に水中生物をすくって見せてくれました。全て子どもたちの観察と勉強用なのです。

トンボの幼虫のヤゴ。右はお腹が赤い「アカハラ」というイモリ。小さいマツモムシと一緒。
「懐かしい」「昔はよく見たよね~」などの声が

「サン・ピョン・ビオトープ」でしばし子どもの頃に浸った私たちは、さらに森の奥へと案内されました。

この道は熊野神社まで続いているそうです。いわば裏参道

散歩に気持ちよさそうな遊歩道が整備されています

コミュニティセンター方向を見下ろす場所に、畑が作られていました。
これから富谷町の子どもたちと収穫する予定の畑には、サツマイモや小豆などが育っていました

「この森は子どもたちが遊ぶために作っています」
そう言いながら、ハサミやナイフを使って切ったヨシの葉を編んで生き物を作ったり、葉っぱを「パーン」と鳴らして飛ばしたり、笛のように「ピー」っと鳴らしたりと、次々と森の遊びを紹介してくださる方が……。
森林インストラクター協会の木村健太郎さんです。
見ると腰にはたくさんの道具が下がり、いつ、どこでも子どもたちと遊べる状態です。

小さい魚と大きな魚。荷物の中から目とボンドを取り出し、ご覧のように完成しました
 
バッタ! そしてカタツムリ! 「すごい」の一言です

腰にはハサミやナイフなどの他、木の枝で作ったパチンコも下がっています
森の中で、水を得た魚のような木村さん

森林インストラクター協会では東日本大震災のような災害が起こった時に、子どもたち自身が「自分の身を守るんだ」と思い、そして「逃げる」、そんな力を身に付けてもらいたいと考えています。
そのために「環境教育防災林」の役割を多くの学校や地域で取り入れ、活用することが大事だと言います。

森林インストラクター協会の高梨眞二さんは、この「西コミおっちゃの森」や「柴田小学校」のような豊かな自然がなくても、規模に合わせた防災林作りは可能だと説明します。

「我々はまず、どんなものを作れば防災林になるのかを一緒に考えます。
そして『環境教育防災林』は、子どもたちと一緒に作ることが大事だと思っています。道具の使い方を覚えると災害時に役立ちますし、一緒に作ることで協力する心が育まれます。

しかし、せっかく作っても活用しなければ何の役にも立ちません。
森に入って遊んだり、学んだり、とにかく森に入る。そういう行動があると我々の提唱する『生き抜く力』が身に付くのです」

なるほど。森が楽しい場所だと分かれば、子どもたちはどんどん森に入ってきます。そのためにも木村さんのような遊びのガイドがいれば、森をもっと魅力的に感じるに違いありません。

こんな森で遊び、学び、大人と一緒に働いた子どもたちが、たくましく「生き抜く力」を身に付けた姿が目に見えるようです。


栗まで拾い、自然を満喫した私たちは、見学会最後の場所、七ヶ浜町の「諏訪神社」に向かいました。
その様子は回を改めてお伝えします。


☆ お問い合わせ・詳細はホームページを参照ください。

◆ 西成田コミュニティセンター/富谷町役場ホームページ
http://www.town.tomiya.miyagi.jp/info/svFacHP.aspx?faccd=S016

◆ 宮城県森林インストラクター協会
http://mifi.main.jp/

(取材日 平成26年9月26日)

畑がよみがえる(東松島市)

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こんにちは、Chocoです。

「ありがとう」ポスターをご覧になったことがありますか?


このポスターは宮城県が制作しているもので、東日本大震災の風化防止や、全国からの支援に対する感謝の気持ちの発信、被災地への中長期的な支援の必要性に対する幅広い理解してもらうことなどを目的とし、昨年の9月から県内各地を舞台に制作されています。

全国の県庁や市町村役場、公共施設などに貼り出され、高速道路のSA・PAやJRの主要駅などにも順次、貼り出される予定です。


今回私が紹介するのは、その舞台の一つ、東松島市奥松島地区です。
ここの農地では、震災後、3年半ぶりに試験栽培が始まりました。
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東松島市西側にある野蒜地域洲崎地区。
ここは海から約1kmのところです。

以前は、辺りには住宅地が立ち並び、田んぼ畑が広がるのどかな地域でした。
それが津波による地盤沈下で約80haもの農地が浸水、水没してしまいました。
震災後も、ガレキがあふれ塩害を受けた田んぼは、復旧が難しい状態でした。
そして、ガレキが撤去されても辺りは手つかずの状態で、雑草も生え、荒地が続いていました。



それでも農家の人たちは諦めませんでした。
「ここに田畑を再び復活させる!」
そんな強い想いが実現されました。
今夏、災害復旧事業による農地復旧工事も行なわれ、来年度の再開に向けて始動したのです。

今回の試験栽培は、ソバ、水稲、大豆です

8月22日。
復旧工事が完了した農地で、試験栽培のためのソバの種まきが行われました。
当日は、たくさんの地元の人たち、東松島や石巻のJA(農協)、東松島市長も集まって、復活を願い試験栽培を祝いました。


「自分たちの心の中にはふるさとの記憶がずっと残っているので・・・
また思い出せるくらいきれいになってくれたら良いと思っています」
生まれ故郷、そして嫁ぎ先となった東松島市奥松島地区に住んでいる2人のお母さんとお話をしました。
今回は、種植えの手伝いをしに来たと言います。

「ここは、今じゃ分からないと思いますけど、田んぼ畑や住宅が広がる場所でした」

辺りを見回すと田植えの試験用地以外は、雑草が無造作に生えていて、住宅地だったと言われても想像つかない状態です。
被災地には、あちらこちらに同じような景色が見られます。
元々更地だったと思っていたら、実は震災前にはたくさんの人たちが住んでいた住宅街だったという場所も珍しくありません。

「それでも、だいぶ復興しています」

お2人は言いました。

「宅地住宅の整備もされ、住宅が建つ場所も決まってきました。
進んできているのが目に見えているのでとてもうれしいです」
今回の農地の復旧も地元の人たちにとって大きな第一歩なのです。

塩害がひどく、農業の再開は長引く一方ですが、それでも少しずつ少しずつ進んでいく姿を見ることができて、うれしいことです。

「私達の故郷、東松島はこれからも
以前のようなのどかな街になるように
皆んなで頑張ります!!」
真実さん 由紀さん

「ありがとう」
泉己くん、一貴くん、風斗くん、はやみくん、

ゆりなちゃん、ひさきちゃん、拓杜くん
子どもたちもたくさん集って、復活する姿を眺めていました。
これから試験栽培をして、来年には本格的に農業再開となります。

1年前の夏には石巻の釜谷地区での「豊作祈願祭」を取材しましたが、
ここでも同じように首を長くして復活を待っていた人たちがたくさんいました。
今年は豪雨や猛暑と異常気象が目立った夏でしたが、そんな災害に負けずに生産者のみなさんの熱い思いできっと、すくすく育っていきます。

皆さん、東松島の人々が笑顔で拳を掲げている今回の「ありがとう」ポスター、
見かけたら、立ち止まってじっくり見てみてください。
地元の人たちのねばり強さが伝わってくると思います。

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ポスターのデザインと関連記事を、こちらでご覧いただけます。

宮城から感謝をこめて 2014
https://sites.google.com/site/kanshamiyagi2/
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(取材日 平成26年8月22日)

石巻 秋のイベントを2つ(石巻市)

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こんにちは、Chocoです。
今回は、イベント情報です。


このイベントには、以前ココロプレスで紹介した2人の方が登場します。
私が石巻へ来た2011年9月からお世話になっている地元のお母さん、橋本信子さん
(通称:橋本ママ)です。
橋本ママは、被災者でありながら、震災後、日本中から、そして世界各地から集ったボランティア延べ10,000人に3カ月間毎日食事を提供しました。その後も、石巻に残っているボランティアの人たちに夕飯を作って招待をしたり、県内外のイベント等にも参加する引っ張りだこな橋本ママは、今回、合同クッキングを行います。
何を作るのでしょうか・・・
お楽しみに!!

2012年3月7日『彼らの姿に励まされて』

2012年10月9日『橋本ママが世界に飛び出す日』


そして、被災地の子どもたちに「笑顔」を届けてくれるエンターテイナー、ガイタノ・フランシス・トタロ(ガイ)さんです。
震災後の4月から1カ月の半分は被災地に滞在し、地元の人々に向けて、ピエロショーを開き続けました。
そして、今回もとっても楽しいエンターテイメントを見せてくれます!

2012年11月21日『東北の子どものために2 「本当のピエロ」』

その他のプログラムも、とても楽しそうです。
ぜひ、11月15日(土)は、石巻市鹿妻南コミュニティーハウスへいらしてください。

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「第二回 秋の集い」
11月15日(土)12:00〜16:00
会場:鹿妻南コミュニティーハウス(石巻市鹿妻南2-6-25)
※申込が必要です!
①名前
②住所
③連絡先
④参加人数
⑤紹介者名(「ココロプレス」とご記載ください)
申込先 メールとファックスでの申込方法があります。
yiwasa@mofo.com
hadachi@mofo.com
FAX 03-3214-6512(岩佐・足立宛)
締切:11月7日(金)
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美容師さんの無料ヘッドスパや、キャンドル作り、アーティストのライブなどなど、盛りだくさん!!!
ぜひ、お申し込みをして、「秋の集い」へ出掛けてみてはいかがでしょう!!
主催しているモリソン・フォスター外国法事務弁護士事務所は、東京にある外資系法律事務所です。当日は弁護士やさまざまな業種のボランティアも東京から参加予定です。
ぜひ、「集い」にいらしてください。



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次は11月15日に出演するシンガーのTs utomuさんからの復興コンサートのお知らせです。


クラシック音楽専門の企画・運営・事業を展開するKAJIMOTOが主催の復興コンサート、「ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ2014 in 仙台」が仙台で開催されます。
音楽を通して東日本大震災からの復興を支援しようと、世界的に有名なスイスのルツェルン・フェスティバルの働きかけで、誕生した可動式コンサートホール「アーク・ノヴァ(意:ラテン語で新しい方舟)」
高さ18メートル、幅30メートル、長さ36メートルの巨大な可動式の会場でのコンサートは、松島でも昨年開催されました。
約500人収容のホールではクラシックを中心とした演奏会、ユースオーケストラを対象とした教育プログラムなどさまざまなイベントが行われます。
期間は、11月1日から9日までです。
素敵な空間で、癒しの音楽を聞いてみてはいかがでしょうか。
こちらもおすすめです。

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ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ2012 in 仙台
日時:11月1日〜9日
場所:アーク・ノヴァ仙台会場(勝山館となり)
アクセス:
【JRのアクセス】仙山線「北仙台駅」下車、徒歩約10分
【地下鉄のアクセス】仙台市営地下鉄「北四番丁駅」下車、「北1出口」から徒歩約6分
【バスのアクセス】
 <仙台市営バス>
 仙台駅前バスのりば18番か19番から市役所経由 鶴ケ谷方面線または東仙台(営)方面
 農学部前下車 徒歩約1分
 <宮城交通バス>
 仙台駅前バスのりば2番か3番から宮城大学前行き、または宮城学院前行き
 仙台放送前下車 徒歩約1分
【お車でお越しの場合】仙台駅より約8分/仙台宮城インターより約15分
――――――――――――
詳しくはwebサイトをご覧ください。
スケジュール等詳しく紹介されています。


(取材日 平成26年10月25日)

「編みもの」を生きる糧と喜びに(気仙沼市、岩手県遠野市ほか)

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kaiiです。
急に冷え込みが強くなり、季節は確実に冬へ向かっています。
東日本大震災から3年7カ月が過ぎました。
震災後「生きるため」に一生懸命がんばってきた人たちから「疲れた」とのつぶやきが聞かれます。

被災地の女性たちもこの3年7カ月、家と家族を守ってきました。
震災で子どもを亡くした人、家族を亡くした人、人間関係に疲れ果てた人、仕事を失くした人など被災地に住むすべての人が何らかの被害を受けています。
震災では、多くの地域コミュニティーが壊れてしまいました。コミュニティーが崩れたことで話し相手がいなくなり寂しさを抱えている人も少なくありません。

震災後、編みものをすることが、傷ついた女性たちの癒しと仕事、収入と人との関わり、社会に参加するきっかけを与えました。



「編みもの」という手仕事をする多くの女性から、「毛糸に触っていると優しい気持ちになれる」「編みものをしていると嫌なことを考えずにすむ」「悲しいことを忘れられる」などの言葉を多く聞きます。
「自分が作りだした作品が売れたと聞いた時はとてもうれしかったです」と喜んでいる女性もいました。

編みものをすることが女性たちの「生きるチカラ」になりました。「商品をつくる」ということが励みになっていきました。
「次回の作品は何かな?」楽しみに待つ女性たちの顔に少しずつ笑顔が戻っていきました。

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岩手県遠野市の「合同会社 東北クロッシェ村」から委託を受け、気仙沼市で平成25年9月から「EAST LOOP」の制作活動をする女性たちがいます。
「チーム マァリャガァガァ」の6人の女性たちです。

ブローチつくりの講習会の様子
(平成25年9月1日撮影)


「初心者も多く製作活動がうまくできるのか」と始めた頃は思われましたが、創る楽しさを知って女性たちは時間を忘れて夜遅くまで作品作りをしたと話します。
小さな花のブローチ作りから始めた女性たちは編み物の楽しさに取り付かれ、自分のマフラーや手袋なども編めるようになりました。



「東北クロッシェ村との出会いで女性たちに笑顔が戻りました。夢中になることで『震災を忘れる時間』が増え、心の中にある悲しみや辛さと向き合う時間が減ったおかげだと思います」と「チーム マァリャガガァ」の吉田さんは話します。

「合同会社 東北クロッシェ村」は、岩手で被災地支援をサポートしていた女性たちによって立ち上げられた会社です。現在は、岩手県遠野市の「NPO法人 遠野山・里・暮らしネットワーク」と大阪府の「株式会社福市」の協力を得て、手編み商品の企画・製造・販売の事業を運営しています。


「編みものの手仕事を生きる糧と喜びにしてほしい」と話す
NPO法人 遠野山・里・暮らしネットワーク」の会長 菊池新一さん(右)
コーディネーターの真山徳子さん(左)山田泰平さん(中央)


「NPO法人 遠野山・里・暮らしネットワーク」のコーディネーターである真山徳子さんは、東北クロッシェ村のスタッフも兼務しています。
真山さんは「クオリティーの高い商品開発と製作で販路の拡大を図り、多くの女性に編み手として働いてほしい」と話します。
また、「編みものの手仕事を生きる糧と喜びにしてほしい」と「NPO法人 遠野山・里・暮らしネットワーク」の会長菊池新一さんは想いを語りました。

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現在、東北クロッシェ村では編み手さんと毛糸を募集しています。


お問い合わせは「NPO法人 遠野山・里・暮らしネットワーク」の山田さんまでお願いします。

連絡先:「NPO法人 遠野山・里・暮らしネットワーク」
山田泰平さん
TEL:0198-65-0601
E-mail: yamada.yamasatonet@gmail.com

詳細は以下リンク先よりご確認ください。
http://tohoku-crochet.com/www/?p=144


編みものをすることが、震災で負った心の傷を回復する一助になることを祈ってお話しを伺いました。

(取材日 平成26年10月1日)

十三浜の恵みを堪能!「石巻きたかみ交流うまいもの市」に行こう!(仙台市)

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朝晩肌寒く感じるようになりましたね。
1ヵ月止まらない鼻水に悩まされたにゃんこです。
今年の風邪は長引くようなので、皆さんも気を付けてください!

さて先日、以前ココロプレスでご紹介した「石巻市きたかみ交流うまいもの市」にまたまた
お邪魔してきました!

2014年9月4日 木曜日
各地のうまいもんが集結!石巻市きたかみ交流うまいもの市 
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/09/blog-post.html

今回は天気にも恵まれ、見事な秋晴れ♪


前回お邪魔した際に、ご家庭の事情で急遽出店できなかった、石巻市北上町の「海産工房ささき」佐々木克彦さんにお会いしてきました。

佐々木さんは、この「石巻市きたかみ交流うまいもの市」の会長を務めていらっしゃいます。

「この交流市は北上地区の他にも大崎地区や山形の物産者の方も出店されています。そいう意味では特色はないかもしれないけれど、この交流市には海産物に野菜や果物、加工品にお菓子までいろんなものが揃います。『ここに来れば何でもある』とお客さんにも楽しんでもらえると思います」

台風後でおでかけ熱が高まったのかこの日は、大勢の人が訪れていました

「海産工房ささき」の名物は、漁師である佐々木さんが捕った石巻市十三浜のワカメやコンブ。取材当日も行列ができるほどでした!


そしてもう一つの名物がこちら!

お邪魔した時にはすでにほぼ完売状態!
B-1グランプリで今や知名度が全国区に広がった「石巻焼きそば」
佐々木さんは「石巻茶色い焼きそばアカデミー」の会員でもあります。
「まだ食べたことがない!」という方はもちろん、「大好きだ~!」という方もぜひ食べにいらしてください。

震災時、佐々木さんのご自宅は高台にあるため津波からはなんとか逃れることができたそうです。でも、それまで行っていた産業イベントはもちろんすべて中止。

当時「石巻市北上地域物産振興協会」の会長(現在は顧問)を努めていらした佐々木さん。

「あの時は町自体もそれどころではなかった。でも他の地域では少しずつ動き始めているのに、北上町は何も動かなくていいんだろうか・・・。このままだと取り残されるんじゃないかと思ったんだ」

そこで、佐々木さんが中心となり2012年12月23日、北上中学校で「復興市絆感謝祭」を開催。
これが復活の第一歩となりました。

「ワカメやコンブなどはほぼ震災前の状態まで戻ってきました。でも今は風評被害の影響が大きく販売がなかなか伸びない。十三浜の海藻は安全なので安心して皆さんに食べてほしいですね」

「そろそろお腹がすいたなぁ」と思っていたら、佐々木さんのお店の向かいから何やらいい香りが!その香りにつられて・・・・


「十三浜のホタテは肉厚で甘みがあるのが特徴なんだよ。あるお客さんに『砂糖でもかけてるの!?』って言われたくらいだよ」

と笑顔で話すのは、同じく石巻市北上町の「ヤマニシ西條水産」の西條幣夫さん。
香ばしい香りのもとは「串焼きホタテ」(1本300円)。

大きなホタテが2つも入った「ホタテ汁」(300円)も人気。
弾力のある歯ごたえも魅力。ワカメのトッピングは好きなだけどうぞ!
西條さんも十三浜の漁師さんです。

「海の中はまだまだガレキだらけだ。網が壊れるんじゃないかって、漁の時は手探り状態。ここは壊れなかったから大丈夫だとか、網が壊れない漁場を探しながら漁をしているんだ。

ホタテは今は震災前の3分の1くらいかな。風評被害の影響で東北っていうだけで売れないんだ。売れないと作り甲斐もないよね」

実は取材日の前日の10月14日、福島第一原発2号機東側にある井戸から採取された地下水から、過去最高のセシウム濃度が検出されたとの報道があったばかり。
そのニュースを聞いて、佐々木さんも西條さんも落胆したと言います。

「いつまでもずるずると収束しない。風評被害が収まらなければ3年たっても、4年たっても何も変わらない。安心・安全だと伝わってくれるといいんだけど。一日でも早く収まって前のように安心して買ってもらいたい」と西條さん。



十三浜の海藻やホタテは、質が高くおいしいと全国的にも有名な逸品です。
もちろんお店に並ぶのは安全確認がされたものだけです。
ぜひこの旨さをたくさんの方に味わっていただけるとうれしいです。

次の開催は、11月17日(月)
こちらで今年の開催は最後になります。
ぜひみなさん足を運んでみてくださいね♪


(取材日 平成26年10月15日)

海岸防災林再生活動説明会(東京都千代田区)

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こんにちはエムです。
今回は東京で行われる説明会をご紹介します。

東北復興  企業・NPO等の参加による
「海岸防災林再生活動説明会 2014」
(主催:公益社団法人 国土緑化推進機構)

宮城県の海岸線には、伊達政宗公の命により植栽された、140キロメートルを超える防潮林がありました。総面積約1,400ヘクタールの防潮林は、東日本大震災の大津波により、そのほとんどが失われてしまいました。

「名取市海岸林再生の会」と「公益財団法人オイスカ」の協働により
植林が行われている名取市増田付近(撮影:平成26年5月16日)

防潮林があることで潮風や飛砂から守られていた農地や居住地は、今は吹きさらされている状況です。
被災地の復旧・復興には、沿岸防災林(防潮林)の早期の復旧・再生が必要不可欠です。

「海岸防災林再生活動説明会 2014」は「海岸防災林」の再生に協力してくれる企業、NPOなどの団体を広く募集することを目的として開催されます。

説明会では、海岸防災林再生の考え方や、地元との関わり、民間団体に期待される役割などが紹介されます。
さらに国有林における植栽活動への参加の枠組み、活動団体への支援に関する情報提供や参加者同士の情報交換などを目的とした説明やポスターセッションなどが開催されます。

参加希望の方は下記の申し込み方法、パンフレットを参照のうえ、申し込みください。
被災地支援に協力いただける、たくさんの方の参加をお待ちします。






【申し込み方法】
必要事項:(氏名、フリガナ、勤務先・所属団体、部署・役職等、連絡先)
を明記のうえ、件名を「海岸防災林再生活動説明会2014参加申込」とし、下記から申し込みください。
「海岸林再生Navi」の申し込みページから

【申し込み締め切り】
平成26年11月6日(木)15:00

【問い合わせ先】
公益社団法人 国土緑化推進機構 政務企業部(担当:荒井、飴谷)
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-4 砂防会館別館
電話:03-3262-8437 FAX:03-3264-3974


(取材日 平成26年10月28日)
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