kaiiです。
「うちの自慢は『メカジキのハーモニカ』」。
嵩上げ工事のために移転し10月5日に、リニューアルオープンする「鹿折復幸マート」でも、お食事処「塩田」として9月3日から商売を再開した塩田重美さんは自慢の逸品についてこう話します。
「メカジキのハーモニカ」とはなんだと思いますか?
気仙沼には「モカの星」とか「バクライ」とか?言葉からは想像しにくいおいしいものがたくさんあります。
「ハーモニカ」とは、メカジキの背びれの付け根に伸びる骨と身の部分のことです。その外見から、昔から気仙沼では「ハーモニカ」と呼ばれ、非常に好まれ食べられてきました。
背びれは良く動く部位のため、締まった食感があるうえ、適度な脂が乗っています。火を通すとゼラチン質が多いのでプルプル感も味わうことができます。
絶対数の少ない「メカジキのハーモニカ」を時間をかけてしょう油をベースに煮込んだものが、塩田さん自慢の「ハーモニカの煮つけ」です。
メカジキを丹念に煮込んだ「メカジキのハーモニカ」のファンがとても多いと塩田さんは話します。
平成24年3月に開店して1年は、夫婦二人三脚で試行錯誤の連続でした。
「私たちの店ではこだわりのメニューだけを提供して、来ていただいたお客さんを歓迎しています。メニューが多いと夫婦2人では手が回らなくなるので限られたメニューですが、お客さんには満足していただける内容の食事を提供しています」
と塩田さんは話します。
塩田さんは、東日本大震災前、気仙沼市北部の鹿折地区で「塩田豆腐店」を営んでいました。
塩田家の当主としては5代目。
豆腐屋としては3代目。戦後、祖父が営み始めた豆腐屋の暖簾を65年間大切に守り続けました。
東日本大震災の大津波で自宅兼豆腐の製造工場をすべて失いました。
豆腐屋を続けるには、大量の水を使うため給水と廃水の問題があり、仮設店舗の中で豆腐屋として商売をすることは難しいと判断し、豆腐を納めていた時から親しくしていた板前さんたちの協力を得て「お食事処」として再出発することにしました。
お食事処「塩田」のメニューは、同じ仮設商店街の他の店舗と重ならないように工夫されています。
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以前の自宅があった場所のすぐ近くに建設された新しい仮設商店街「鹿折復幸マート」で営業を再開しています。
再開した新しいお店でも奥さんと二人三脚でがんばる塩田さんは
「気仙沼の新鮮でおいしい魚と私たちの笑顔に会いに来てほしい」
と話していました。
震災後、商売替えをして「生きるため」に挑戦を始めた塩田さんの生き方を支える奥さんの姿に「一生懸命生きること」を教わった気がします。
(取材日 平成26年7月4日)
「うちの自慢は『メカジキのハーモニカ』」。
嵩上げ工事のために移転し10月5日に、リニューアルオープンする「鹿折復幸マート」でも、お食事処「塩田」として9月3日から商売を再開した塩田重美さんは自慢の逸品についてこう話します。
塩田重美さんの鹿折マートの新店舗 |
「メカジキのハーモニカ」とはなんだと思いますか?
気仙沼には「モカの星」とか「バクライ」とか?言葉からは想像しにくいおいしいものがたくさんあります。
「ハーモニカ」とは、メカジキの背びれの付け根に伸びる骨と身の部分のことです。その外見から、昔から気仙沼では「ハーモニカ」と呼ばれ、非常に好まれ食べられてきました。
背びれは良く動く部位のため、締まった食感があるうえ、適度な脂が乗っています。火を通すとゼラチン質が多いのでプルプル感も味わうことができます。
絶対数の少ない「メカジキのハーモニカ」を時間をかけてしょう油をベースに煮込んだものが、塩田さん自慢の「ハーモニカの煮つけ」です。
メカジキを丹念に煮込んだ「メカジキのハーモニカ」のファンがとても多いと塩田さんは話します。
塩田さん自慢の「メカジキのハーモニカ定食」 |
平成24年3月に開店して1年は、夫婦二人三脚で試行錯誤の連続でした。
「私たちの店ではこだわりのメニューだけを提供して、来ていただいたお客さんを歓迎しています。メニューが多いと夫婦2人では手が回らなくなるので限られたメニューですが、お客さんには満足していただける内容の食事を提供しています」
と塩田さんは話します。
塩田さんは、東日本大震災前、気仙沼市北部の鹿折地区で「塩田豆腐店」を営んでいました。
塩田家の当主としては5代目。
豆腐屋としては3代目。戦後、祖父が営み始めた豆腐屋の暖簾を65年間大切に守り続けました。
東日本大震災の大津波で自宅兼豆腐の製造工場をすべて失いました。
豆腐屋を続けるには、大量の水を使うため給水と廃水の問題があり、仮設店舗の中で豆腐屋として商売をすることは難しいと判断し、豆腐を納めていた時から親しくしていた板前さんたちの協力を得て「お食事処」として再出発することにしました。
お食事処「塩田」のメニューは、同じ仮設商店街の他の店舗と重ならないように工夫されています。
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以前の自宅があった場所のすぐ近くに建設された新しい仮設商店街「鹿折復幸マート」で営業を再開しています。
再開した新しいお店でも奥さんと二人三脚でがんばる塩田さんは
「気仙沼の新鮮でおいしい魚と私たちの笑顔に会いに来てほしい」
と話していました。
震災後、商売替えをして「生きるため」に挑戦を始めた塩田さんの生き方を支える奥さんの姿に「一生懸命生きること」を教わった気がします。
(取材日 平成26年7月4日)