こんにちはkaiiです。
今年は、例年より2週間ほど遅れて梅雨入りした気仙沼です。例年の降水量の70%ほどしか雨が降っておらず、夏の水不足が心配です。
ところで、皆さんは「民間医療用多目的ヘリコプター」をご存じでしょうか?
気仙沼市では平成25年10月から、NPO法人(All Round Helicopter オールラウンドヘリコプター、以下ARH)が、気仙沼市から都市部の医療機関への患者の搬送や災害時の対応などのためにヘリコプターを運用しています。
東日本大震災が発生した2日後の平成23年3月13日、支援物資を運んだ民間のヘリコプター「JA9347」機が、石巻市と気仙沼市の上空を飛びました。
震災から2年が過ぎた平成25年、その機体が「民間医療用多目的ヘリコプター」として気仙沼市へ戻って来たのです。
平成25年10月からは、NPO法人ARHがこのヘリコプターを運用しています。
気仙沼市は震災前から交通アクセスが悪く、都市部の医療機関までは救急車での搬送でも2~3時間を要します。
しかし、ヘリコプターで搬送すると、搬送時間は30分ほどに短縮されます。
この時間の短縮が、傷病者の救命率や社会復帰の向上につながります。
ARHの救急救命士、渡部圭介さんは、
「この地域であきらめられている命を、ヘリコプターで搬送することで救えます。東日本大震災後、医療機関の減少、医師の不足などが、震災前より深刻さを増し、三陸沿岸地域と都市部の医療格差は大きくなっています。医療格差の解決に向けて、空から新たな挑戦です」
と話します。
ARHの活動は、全国どこでも同じ医療を受けられることを基本理念としています。
平成25年10月の本格運航開始以来、365日いつでも出動可能な体制を維持していましたが、資金の確保が難しいなどの理由で、毎月、第2週と第4週のみの隔週運航体制になっています。
震災から4年が過ぎ、震災に対する、社会の関心が薄れてきていることなどもあり、寄付金の減少などで事業資金を集めることが難しくなっています。
「ヘリコプターでしか救えない命がある」として、ARHはサポーターを募集しています。
http://arh.or.jp/
ARHの事務局を勤める熊谷裕基さんは、
「ヘリコプターは、特別な移動手段としてのイメージが強く、まだまだなじみの薄い存在かと思います。しかしながら、災害や医療の現場では、今よりもっともっと民間のヘリコプターを活用できるシュチュエーションがたくさんあります。」
「少しでも興味のある方は、ぜひとも気仙沼のARHヘリポートまで遊びに来てください」と話します。
ARHの活動は、傷病者の搬送にとどまりません。
宮城県漁業協同組合と協定を結び、宮城県北部沿岸地域で海難事故などが発生した際には、事故状況の確認や情報提供などの活動も行っています。
今回の取材を通じて、ヘリコプターが15m四方のヘリポートから離着陸できることが分かりました。
現在、気仙沼市内には、ARHヘリポートを含めて4カ所の、ヘリコプターが離発着ができる場所があります。
気仙沼市からは燃料が満タンの状態で、南は大阪府まで、北は北海道まで飛行が可能です。
ARHの医療用多目的ヘリコプターは、気仙沼市だけでなく、南三陸町、岩手県奥州市などでも運用されています。
「全国どこでも同じ医療を受けられること」を基本理念に活動するARHの活動に理解が深まり、資金難のため、現在、隔週で行われている運航が、365日運航ができる体制に整うことを願います。
ARHでは、活動を応援してくださる年間サポーター会員を募集しています。会員になるとARHの医療用多目的ヘリコプターに試乗できるチャンスもあるそうです。
多くの皆さんのご協力をよろしくお願いします。
(取材日 平成27年6月15日)
今年は、例年より2週間ほど遅れて梅雨入りした気仙沼です。例年の降水量の70%ほどしか雨が降っておらず、夏の水不足が心配です。
ところで、皆さんは「民間医療用多目的ヘリコプター」をご存じでしょうか?
気仙沼市では平成25年10月から、NPO法人(All Round Helicopter オールラウンドヘリコプター、以下ARH)が、気仙沼市から都市部の医療機関への患者の搬送や災害時の対応などのためにヘリコプターを運用しています。
「民間医療用多目的ヘリコプター」として ARHが運航する「JA9347」機 |
震災から2年が過ぎた平成25年、その機体が「民間医療用多目的ヘリコプター」として気仙沼市へ戻って来たのです。
平成25年10月からは、NPO法人ARHがこのヘリコプターを運用しています。
最大定員6名(患者搬送のためのストレッチャー搭載時は4名) 患者の搬送時には救急救命士も同乗します |
気仙沼市は震災前から交通アクセスが悪く、都市部の医療機関までは救急車での搬送でも2~3時間を要します。
しかし、ヘリコプターで搬送すると、搬送時間は30分ほどに短縮されます。
この時間の短縮が、傷病者の救命率や社会復帰の向上につながります。
「医療格差の解決に空からの新たな挑戦」と話す ARHの救急救命士 渡部 圭介さん |
「この地域であきらめられている命を、ヘリコプターで搬送することで救えます。東日本大震災後、医療機関の減少、医師の不足などが、震災前より深刻さを増し、三陸沿岸地域と都市部の医療格差は大きくなっています。医療格差の解決に向けて、空から新たな挑戦です」
と話します。
ヘリコプターの格納庫 |
ARHの活動は、全国どこでも同じ医療を受けられることを基本理念としています。
平成25年10月の本格運航開始以来、365日いつでも出動可能な体制を維持していましたが、資金の確保が難しいなどの理由で、毎月、第2週と第4週のみの隔週運航体制になっています。
震災から4年が過ぎ、震災に対する、社会の関心が薄れてきていることなどもあり、寄付金の減少などで事業資金を集めることが難しくなっています。
「ヘリコプターでしか救えない命がある」として、ARHはサポーターを募集しています。
http://arh.or.jp/
ARHの事務局を勤める熊谷裕基さんは、
「ヘリコプターは、特別な移動手段としてのイメージが強く、まだまだなじみの薄い存在かと思います。しかしながら、災害や医療の現場では、今よりもっともっと民間のヘリコプターを活用できるシュチュエーションがたくさんあります。」
「少しでも興味のある方は、ぜひとも気仙沼のARHヘリポートまで遊びに来てください」と話します。
ARHの活動は、傷病者の搬送にとどまりません。
宮城県漁業協同組合と協定を結び、宮城県北部沿岸地域で海難事故などが発生した際には、事故状況の確認や情報提供などの活動も行っています。
15m四方のARHのヘリポート |
現在、気仙沼市内には、ARHヘリポートを含めて4カ所の、ヘリコプターが離発着ができる場所があります。
気仙沼市からは燃料が満タンの状態で、南は大阪府まで、北は北海道まで飛行が可能です。
ARHの医療用多目的ヘリコプターは、気仙沼市だけでなく、南三陸町、岩手県奥州市などでも運用されています。
「全国どこでも同じ医療を受けられること」を基本理念に活動するARHの活動に理解が深まり、資金難のため、現在、隔週で行われている運航が、365日運航ができる体制に整うことを願います。
ARHでは、活動を応援してくださる年間サポーター会員を募集しています。会員になるとARHの医療用多目的ヘリコプターに試乗できるチャンスもあるそうです。
多くの皆さんのご協力をよろしくお願いします。
(取材日 平成27年6月15日)